【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第263話「魏呉不可侵条約」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は、大判・横山光輝「三国志」第14巻に収録されています。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」01】 魏の司馬懿仲達の案により、呉との連携で蜀を滅ぼそうと画策する曹操からの手紙は、呉を騒然とさせます。孫権は諸公にこの問題を諮ります。魏との不可侵条約には反対派の方が優勢のようです。

2020-02-27 12:42:51
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」02】 曹操の目的は天下を取ることであり、その目的のためには蜀が邪魔となる。その排除を呉に肩代わりさせようという腹であり、魏のために呉の兵馬を消耗するなどもってのほか、という意見です。

2020-02-27 12:44:17
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」03】 さりとえ、曹操の申し出を断れば、魏の重圧は呉一国がかぶることになり、有利になるのは蜀一国であります。魏と正面衝突するのは避けたいところです。呉としては、難しい局面を迎えています。

2020-02-27 12:46:06
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」04】 そこで、ひとまず魏の使者を帰して、その間に荊州の関羽に使者を出してはどうか、という意見が出てきます。関羽に協力させることで、曹操と対抗してはどうか、という意見に、ふむ、と一考の孫権。

2020-02-27 12:48:09
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」05】 しかし、呉との協力を関羽が断った場合はどうすればいいのかと孫権。諸葛瑾が、その時は魏の申し出をいれ魏と呉で荊州を攻め取るだけだと。どちらにしても呉に有利ということで、孫権も乗り気になります。

2020-02-27 12:53:51
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」06】 玄徳の信任厚く忠誠無比といわれる関羽が一片の書簡で呉に協力するとは思えない、という孫権の意見に、諸葛瑾は婚姻政策を進言。関羽には一男一女がいる、とさりげなく関羽がいつの間にか結婚していて子どもが二人いる設定を説明する諸葛瑾。

2020-02-27 12:56:33
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」07】 この関羽の娘に目をつけまして、呉の世子、つまり孫権の子にその娘を迎えたいといえば、親心として大喜びで応じてくると考えた諸葛瑾。関羽と孫権が縁者となるわけです。

2020-02-27 12:59:47
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」08】 婚姻政策といえば、孫権の妹と玄徳の結婚がこじれてしまっていますが、そんなことはなかったかのように再び持ち出す諸葛瑾の政治センスはいかがなものかと思わなくもありませんが、孫権はこの案を採用。関羽への使者として諸葛瑾を向かわせます。

2020-02-27 13:01:42
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」09】 荊州城の関羽は、諸葛瑾が呉の使者として来たと聞くと、諸葛瑾は軍師・孔明の兄であるが、使者なら出迎える必要はない、ここへ通せ、と部下に言います。もう、この辺から柔軟性がないのが目に見えている関羽。頑なさに磨きがかかっています。

2020-02-27 13:04:29
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」10】 関羽と対面した諸葛瑾。さっそく、孫権の子との縁談をもちかけます。しかし、そんな気はない、と一蹴する関羽。なぜかと尋ねる諸葛瑾に、呉の世子など犬ころ程度にしか見ておらん。犬ころに虎の娘をやれるか、と言い放ちます。

2020-02-27 13:06:15
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」11】 そんなくだらん用に時間をさいているひまはない、と言ってさっさと退出してしまう関羽を呆然と見送る諸葛瑾。どうも諸葛瑾で交渉事がうまくいった試しがありませんな。もし魯粛が生きていれば、もっとうまくまとめていたかもしれません。

2020-02-27 13:07:47
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」12】 関羽が断ったことを知った孫権。自分に荊州を奪る力がないとみくびったか、と実力行使に訴えんと立ち上がりますが、張昭が早まってはならぬ、と止めに入ります。呉だけで荊州進攻などやれば呉だけが兵馬を消耗し、それこそ曹操の思う壺だ、と。

2020-02-27 13:12:02
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」13】 いま、曹操の弟の曹仁が襄陽の樊城にいながら荊州に攻め入らないのは、自分達が無傷でいたいためだろうと張昭は言います。ここはまず曹操に使者を出し、魏の方から攻めさせればいいだろうという案を、孫権は採用します。

2020-02-27 13:15:04
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」14】 すぐに魏に使者を出せ、と孫権。魏軍が兵を動かすならば、呉も軍を動かす、という内容です。 こうして、魏・呉・蜀で激しい外交戦が繰り広げられております。

2020-02-27 13:16:52
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」15】 この頃の蜀ですが、玄徳はもっぱら内治と体外的な防御に力を注いでいます。百官の職制を立て統治機構を整理。成都から白水までの四百里の間に、客舎、宿場を設けて交通の便をはかります。さらに兵糧と武器をたくわえ、曹操との対決に備えます。

2020-02-27 13:19:33
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」16】 こんな時に、間諜が飛んできます。おそらく各地にスパイを放っているのでしょう。呉と魏が組んで荊州を攻めようと準備しているという報告に、危機感を覚える玄徳。荊州が落ちれば漢川も危うくなり、漢川を失えば蜀が危なくなります。

2020-02-27 13:21:20
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」17】 ここまでの動きは予め読んでいた孔明。呉と魏は共同作戦はとるまい、とも見ています。呉には謀士も多いの魏軍の動きを見てから動くだろうと見て、まず樊城の曹仁に軍勢を出させるように仕向けるだろうと予測。

2020-02-27 13:23:10
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」18】 あべこべに機先を制して、関羽に樊城を攻めさせれば、敵は肝を冷やし、呉のたくらみも崩れる、と孔明。なるほど、と玄徳はすぐに関羽に命じよう、と言います。回りくどい経過でしたが、呉の最初の方針である関羽に魏を攻めさせるという結果に。

2020-02-27 13:27:34
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」19】 荊州の関羽のもとに、漢中王・玄徳から、直ちに州中の兵を起こし、敵の樊城を攻めとれ、という命令が届きます。すぐに行動に移ろう、と関羽。ところで、と使者はもうひとつ関羽に告げます。関羽に官爵を賜るということに。

2020-02-27 13:29:57
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」20】 蜀では「五虎大将軍」という名誉の官爵を加え、関羽をその筆頭にするということです。五虎、ということはあと4人いるということで、それは誰だと関羽が尋ねると、張飛、趙雲、馬超、黄忠の名を挙げる使者の言葉。関羽は思わずなにっ、と言います。

2020-02-27 13:34:53
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」21】 張飛は義弟、また、趙雲も久しく玄徳のために戦っているゆえ、それは認めようと関羽。しかし、馬超は亡命の客将、黄忠は老いた老将。それが自分と同列だというのは不満だ、と言い、そんな官爵などいらん、とまで言います。

2020-02-27 13:36:35
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」22】 しかし、この使者は肝が座っていまして、その言葉は誤りだと言います。関羽相手に。もともと爵位や高禄が欲しくて桃園の義を結んだわけではないだろうと諭します。

2020-02-27 13:37:54
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」23】 五虎大将軍の官爵は、国を造る上で必要上設けられた職制であり、玄徳との情義や信任の度を表したものではないと。長年にわたり命がけで玄徳と行動を共にしてきたゆえ、自分と後から合流した黄忠を同視するのはさびしいと感じたのかもしれないと。

2020-02-27 13:40:38
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」24】 しかし、それは私情と国家の職制を混同していることだと。関羽と玄徳は義兄弟になってから一心同体。将軍すなわち漢中王、漢中王はそのまま将軍、二人の間で官位の高下はないだろう、という使者の言葉に、ハッとさせらた関羽。

2020-02-27 13:42:26
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【横山光輝「三国志」講座263「魏呉不可侵条約」25】 そうであった、桃園の義は爵位を求めて誓いあったものではない、国のために立ち上がろうと誓いあったものだ、と今一度原点を思い出した関羽。そして跪いて使者にわびを入れます。

2020-02-27 13:43:42