原発は約一万年に一回の地震に備える事が規制で求められていた。しかし裁判で「切迫性」の有無が判決に影響を与える異常さ #被害者救済九州訴訟 #東京電力福島第一原発事故 (2020.6.25作成)

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添田孝史 @sayawudon

3月6日時点の時事通信記事。 前橋、福島、京都、東京、横浜、松山地裁は国の責任認める。 千葉(第1陣)、千葉(第2陣)、名古屋、山形は国の責任認めず。 このあと、札幌地裁(3月10日)は国の責任認め、本日(6月24日)の福岡地裁は認めず。生業控訴審判決が重要になる jiji.com/jc/article?k=2…

2020-06-24 15:38:30
リンク 時事ドットコム 国の責任、分かれる判断 「津波予見」は全て認める―福島原発訴訟、舞台は高裁へ:時事ドットコム 東京電力福島第1原発事故の避難者らが国と東電に慰謝料などを求めた集団訴訟は、これまでに10地裁で一審判決が出され、国の責任をめぐって判断が分かれた。年内には、初めての控訴審判決が仙台高裁で言い渡される予定で、一貫して事故の責任を否定する国の姿勢が、高裁レベルでどう評価されるか注目される。 1 user
内田 @uchida_kawasaki

原発避難訴訟 東電に賠償命じる|NHK 福岡のニュース www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/2… 徳地淳裁判長

2020-06-24 20:30:06
内田 @uchida_kawasaki

大阪地判H31.2.28 原爆症認定申請却下処分取消等請求事件 - 裁判官 ☆ データベース judge.memo.wiki/d/%c2%e7%ba%e5…

2020-06-24 20:33:07
添田孝史 @sayawudon

津波は予見できたが切迫性がなかったので、国の責任は認められなかったらしい。切迫性の有無に責任が持てるほど予測の精度は高くないので、約1万年に1回ぐらい以上起きると考えられる地震には備えることが規制で求められていた。しかし裁判では「切迫性」の有無が勝負どころになるのがよくわからない

2020-06-24 15:48:34
添田孝史 @sayawudon

そこの交差点で、突然子どもが飛び出してくる確率が1万年に1回ぐらいある、という新情報がわかっても、チラッと姿が見えるとか「切迫性」がなければ、ドライバーはブレーキを踏んだりしないだろう。しかし原発の危機管理は、それとは違うレベルが求められているということを、裁判官は理解してない

2020-06-25 10:10:44
添田孝史 @sayawudon

「1万年に1回飛び出すかも」とわかったら、たとえ子どもの姿が周囲になくても、飛び出し対策を数年以内には終えることを求められていた。それを東電はサボり続け、国も許していた。動かしているものが引き起こす災害が、あまりに巨大だから。しかし裁判所は、どうも普通の飛び出し事故と同じレベルで

2020-06-25 10:14:45
添田孝史 @sayawudon

予見可能性とか、切迫性などという言葉を使っているように思える。そもそも、原子力規制の体系に、切迫性なんて言葉は出てこないぞ。国や電力が、裁判で逃げる時につかうだけ。

2020-06-25 10:15:37
添田孝史 @sayawudon

「炉心溶融を引き起こすリスクがある」とわかったら、すぐに対策をしなければならなかった。それが数年以内に起きるか、数十年先、数百年先になるか、わからないから。発生時期がわからない=不確実、ではない。ある程度の確率で起きることがわかれば、切迫性は関係なく(そもそも予測できない)、一定

2020-06-25 10:23:36
添田孝史 @sayawudon

の猶予期間内で(すぐに止めろとは言ってない)、対応せねばならなかった。しかし東電の理屈は「地震の予測は不確実だった。だから切迫性がなかった」というもの。確実な地震予測とは、今まで起きたことが文書に残っていて、発生間隔がだいたいわかっていて、というものらしいが、そんな予測の方がむし

2020-06-25 10:28:42
添田孝史 @sayawudon

ろ少ない。そもそも、原子力の規制では、事故前でも、「確実で切迫性のある地震だけに備えよ」とはなっていなかった。明治三陸地震もあったし、延宝房総沖地震もあったから、その真ん中で起きてもおかしくないよね。最近400年の文書には残ってないけど。というレベルの予測でも、原発は、備えなければ

2020-06-25 10:32:13
添田孝史 @sayawudon

ならなかった。東電の担当社員も、みんなそう思っていた。切迫性は感じていなかったが、「これは対策しないと規制通らない」とはわかっていた。しかし、経営判断でずるずる先延ばしを続けた。国は、インドの原発トラブル事例(2004)から、2005年には日本の原発も、同じように津波対応の余裕レベルが

2020-06-25 10:35:27
添田孝史 @sayawudon

なさすぎて、やばいと気付いていた。保安院の首席統括安全審査官が「とにかく検討に着手したことは画期的、今後、着実に実施し、適宜報告されたし」(06年1月)と言っていたのに、その後、5年間、ほったらかし。いやあ、飛び出してくるかも、その時は炉心溶融だね、と知っていながら、何にもしなかっ

2020-06-25 10:37:48
添田孝史 @sayawudon

たのだ。「飛び出してくるか(地震が起きるかどうか)、不確実で、切迫性がなかった」と東電や国は主張しているが、そんな交通事故の責任と同じようなレベルの言い訳をしてはいけないし、それを認める裁判所はもっと頭おかしい。

2020-06-25 10:39:03
添田孝史 @sayawudon

交通事故や一般の産業事故では、「その時点の知見ですぐにブレーキを踏む切迫性があったのか」と問われるかもしれません。原子力では、決定論的に対応必要とわかれば、ブレーキを踏まねばならないのですが、東電や国は一般事故と同レベルで、切迫性がなければ原発を運転し続けてもいいと主張しています twitter.com/SciCom_hayashi…

2020-06-25 10:55:08
林 衛 @SciCom_hayashi

@sayawudon なるほど。原子力業界の国際基準では過酷事故対策が必要だとなる確率の高さでも,原子力規制行政や電力会社はそこに「切迫性」を追加して,対策先送りに根拠を探そうとするということですね。 確率論の否定? twitter.com/sayawudon/stat…

2020-06-25 10:26:10
添田孝史 @sayawudon

「1万年に1回の地震」としたのは、厳密な確率論的津波ハザード評価ではなく、専門家の相場感です。2002年の時点でも、福島沖で津波地震が起きるかどうか、不確実なところはありましたが、「1万年に1回も発生しない。もっと頻度低い」と根拠を示して主張できる研究者もいなかったと思います。

2020-06-25 10:58:19
添田孝史 @sayawudon

日本海溝という超巨大活断層みたいなものが厳然と存在していて、三陸沖や房総沖では、津波地震が発生した記録がある。真ん中の福島ー茨城沖だけは「起きない」と証明するのは、とても困難でした。東電の社員もそう考えた。すぐ起きるかどうかはわからないけれど。すると、備えなければいけない。

2020-06-25 11:02:34
添田孝史 @sayawudon

法廷戦術として、国や東電の弁護士は、事故責任を交通事故や一般の産業事故と同じ枠組み、同レベルの安全目標で判断せよと主張。しかし原発は、事故の確率を一般事故より桁5つぐらい低く抑えなければならず、要求される行動・責任も桁違いに重いのに、裁判所はあちらの戦術にまんまとひっかかった。

2020-06-25 11:14:49
添田孝史 @sayawudon

さすがに赤信号でブレーキ踏まないと「著しく不合理」でしょう。「この先、1万年に1回落石注意」という看板があったとき、どう対応するかですね。自家用車なら備えず突っ込んでも可。でも荷台に東日本を全滅させうる物を積んでいたら、落石の切迫性がなくても、備えておく責任がある、という違いです twitter.com/SciCom_hayashi…

2020-06-25 12:38:55
林 衛 @SciCom_hayashi

@sayawudon 赤信号に「切迫性」を加え,赤信号でも切迫性が低ければブレーキをふむかどうかは電力事業者が決めることであり,電力事業者を規制するかどうかは経産大臣の裁量の範囲(やってもやらなくてもいい),という判決ですかね, twitter.com/sayawudon/stat…

2020-06-25 12:29:42
添田孝史 @sayawudon

地震学ではなく、過酷事故防止の目安です。福島沖津波地震(日本海溝の特定の領域)は、単純計算では400年に6%ぐらいでしたっけ。1万年に1回よりかなり大きい。 twitter.com/SciCom_hayashi…

2020-06-25 12:43:14
林 衛 @SciCom_hayashi

@sayawudon 「1万年に1回」は,地震学からでた議論,それとも原子炉の過酷事故防止の原子力の国際基準? 福島県沖地震津波が1万年に1回程度の低確率で生じるといった地震学(地球科学)の知見があったわけではなく,「おこることがある」というのが「決定論」という理解でよいでしょうか。twitter.com/sayawudon/stat…

2020-06-25 12:37:17
添田孝史 @sayawudon

【訂正です】 400年に6% → 30年に6% ご指摘、ありがとうございました。こうしてみると、1万年に1回と比べるととても大きい。 地震動は、旧耐震指針(1978)でも5万年に1回の発生に備えていたことと比較すると、やはり津波予測を軽視しすぎていたことがわかります。 twitter.com/sayawudon/stat…

2020-06-28 11:14:37
まとめ 原発事故確率は最悪10年に一回 原発の深刻な事故の発生する確率を原子力委員会のデータを元に考えてみると、最悪10年に一回起こってもおかしくないとする計算がある もちろん原発事故は確率だけで語ることはできないし、確率が低かろうと高かろうと被害を受けたら同じではある 原発って本当に割りにあう発電方式なのかな 8841 pv 113 6 users 2