WAC・深田萌絵事件サマリー(1) - ファーウェイ工作疑惑事件・シャープ買収騒動

元株アイドルでYoutuberの深田萌絵氏がWiLLや自著などで「巻き込まれた」と語っている事件について情報を整理しました。
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これに関連して深田氏は次のようなことも述べている。
 

深田萌絵 Moe Fukada @Fukadamoe

台湾の人口二千万人のうち四百万人が薬物中毒。小学校の給食にまで麻薬を混ぜるのが、中国共産党の戦略でそれに加担してるのが台湾暴力団青幇だと報じてます。シャープを買収したテリーゴウも青幇ですが、大丈夫でしょうか。 youtu.be/7Svrt321B5I

2016-04-24 19:30:52
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☆Chris*台湾人☆ @bluesayuri

至る人口数がミス、台湾人口2千3百万、学校給食に麻薬って?全く根も葉もない話!私はちょうど学校に勤めており。映像に蒋介石が中国でやった歴史、今の台湾でない!中文解読の関係?他の台湾人に聞いても良い?ソースもないことをやめて下さい! @Promenade18 @Fukadamoe

2016-04-24 22:02:29
深田萌絵 Moe Fukada @Fukadamoe

@bluesayuri 台湾も、日本もメディアはかなり制御されてますね。ただ、台湾の人の方が報道の努力してると思います。レベルが高いニュースを台湾で見ますよ。正晶時限とか。単語は難しいですが。

2016-04-24 23:48:41

深田氏がソースとして引用しているのは台湾の社会文化や現象、不文律を中心に扱った『驚爆新聞線』というゴシップ系トーク番組で、念のために筆者も2016年4月23日放送分を確認したが、やはり深田氏は番組の内容を創作して伝えており、実際には「給食に麻薬を混入」どころか薬物使用者の統計すら出てこなかった。


検証6:兵器技術コンテストに出場したか
深田萌絵 Moe Fukada @Fukadamoe

ホンハイの中国法人富士康(フォックスコン)は、人民解放軍の兵器技術コンテストに出場してます。参加者の殆どが解放軍とホンハイです。そんな会社がシャープを買ったらどうなるのでしょうか?何故、朝日もNHKも報じないのでしょうか。 pic.twitter.com/GYfvqJWoIj

2016-02-24 15:13:19
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深田氏によるとこの画像は「富士康が人民解放軍の兵器技術コンテストに参加したこと」を示しているらしい。確かに画像には「富士康」の名前がある。またイベントの名称には「国防」という言葉が使われており、人民解放軍の工場からの参加者も散見される。そういった点だけを見ればそれらしく見えるのかもしれない。

だが、そういった言葉に惑わされずに記事の見出しをよく見れば、それが成都市主催の「成都百萬職工技能大賽」という職工技能競技大会で、競われたのが「維修電工」(maintenance electrician)の技術であったことが分かるはず。(深田氏の画像はおそらくこのページのスクリーンショットと思われる)

では「維修電工」とはどのような技術なのだろうか。調べてみると、電気設備や電気系統の配線、部品などの取り付け、デバッグ、メンテナンス、修理などを行う国家職業資格であるらしい。(日本の電気工事士のようなものだろうか?)

以下は参考情報として広汽本田汽車が運営を務めた維修電工の技能競技大会の様子。(会場となった「實訓基地」というのは学内や学外(企業内)に設置される実習・実験のための場所のことだそう)

成都百萬職工技能大賽に関しては、少し古い情報だが、2005年大会の結果発表のページを見ると、維修電工以外にも電子計算機の基礎知識からフラワーアレンジメントまで幅広い技能が競われているようである。兵器技術に該当するものは確認できない。ちなみに優秀団体のリストには「 四川丰田汽车有限公司」(現・四川一汽トヨタ自動車)の名前も確認できる。


3. JSF事件へ

井上雅夫(脱・脱炭素派) @co2tw

中国国籍があり、死んだ日本人の戸籍を乗っ取った“成りすまし日本人”が、民主党時代の今井雅人議員のサーバーを管理し、科学技術振興機構のデータベース構築までしていたというのだから、わが国の機密情報はどうなっているのだろう。 「日本のIT産業が中国に盗まれている」深田萌絵 pic.twitter.com/Iu0OLVTG9u

2019-03-10 22:48:15
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三枝 玄太郎 @SaigusaGentaro

深田萌絵さんの「日本のIT産業が中国に盗まれている」を読んでいる。経済に疎い僕が一番、「ゲッ」となったのは、鴻海の郭台銘会長が「竹聯幇」と義兄弟で、竹聯幇が沖縄独立を支援している、という74ページの下り。

2019-05-25 15:40:13
深田萌絵 Moe Fukada @Fukadamoe

WiLL3月号で門田隆将先生に著書「日本のIT産業が中国に盗まれている」をご紹介して頂きました。 ありがとうございます!! pic.twitter.com/EDIRuFsKzQ

2019-01-30 15:01:15
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筆者は今のところ『日本のIT産業が中国に盗まれている』をはじめとする深田氏の著書や『月刊WiLL』などに目を通す機会を得られていないが、ネット上の断片的な情報から「深田氏が巻き込まれたというファーウェイ工作疑惑事件やシャープ買収騒動のことが多かれ少なかれ書かれているのだろう」と思われる。

作家の門田隆将氏の書評から、深田氏の著書の背景にあるのがF-35のチップにまつわる事件(JSF事件)、すなわち「RevatronのCTOはかつて台湾でスパイやマフィアから軍事技術を盗まれ、無実の罪で投獄され、FBIの保護を受けて米国に亡命した天才エンジニア」という物語だということも分かる。

JSF事件の概要については次のサマリーで改めて書くことにして、このまとめでは鴻海の郭台銘氏に関連する部分だけもう少し書いておくことにする。


3-1. ひまわり学生運動

以下は深田氏がブログで公開しているJSF事件の相関図。

深田氏によると、2005年ごろ、后健慈氏は台北市長の馬英九氏に無実の罪で投獄され、獄中で暗殺されそうになったところを国民党の重鎮で当時立法院長(国会の議長)だった王金平氏に救い出されたという。(印象としてはおそらく2013年に起きた馬英九総統と王金平立法院長の「九月政争」が下敷きになっているのではないかと思われる)

時は流れて2014年、台湾・中国間のサービス貿易協定の批准をめぐって台湾で学生運動が起きた。与党・国民党が内政委員会で審議終了・本会議送付を強行したことに対し、立法院前で批准に抗議していた約300人の学生たちが議場まで押し寄せて占拠。学生側は馬英九総統に「協定を撤回し、両岸協議監督条例(台中間の協議を監視する法律)を法制化してから再審議すること」を要求した。

立法院長の王金平氏は「学生の強制排除は行わない」と言明し、馬英九総統が呼びかけた行政院(内閣)と立法院の二院間協議も欠席した。馬英九総統は学生側に対話を提案したが、条件が折り合わず、膠着状態が続いた。総統府前では学生側の支持者が約11万人規模(警察発表)の集会を開いた。立法院前では「白狼」こと張安楽氏を総裁とする中華統一促進党の支持者などと衝突する一幕もあった。

3週間続いた立法院の占拠を終わらせたのは王金平氏の鶴の一声だった。王金平氏は立法院を訪れて「条例が法制化されるまでは協定の審議に入らない」と表明、学生に退去を呼びかけた。国民党幹部はそうした声明の内容はおろか声明を発表するということすら事前に知らされておらず、党内で波紋を呼んだが、いずれにせよ学生側は態度を軟化させ、退去を決定した。(参考:東京外国語大学の小笠原欣幸教授による解説

深田氏はブログでこの出来事のことを書いている。前年の九月政争がこのときに同時発生していたかのように書かれていたり、「李登輝総統が両岸協議監督条例を廃止した」、「7000人の特殊部隊が立法院を取り囲んだ」、「馬英九総統が学生たちを殺すよう命じた」など、深田氏の創作がふんだんに織り込まれている印象だが、王金平氏の対応について「本物の台湾人」と肯定的に評価していることが分かる。

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