美術評論家・土屋誠一氏ツイッター消滅に対する遠藤水城氏の追悼連続ツイートまとめ

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遠藤水城 @endomizuki_note

僕が認識しているのはこう。「いわゆるセクハラについて、自分がどう回避しようとしてもできず、自分のおっさん的性格、身にまとった権威、溢れてしまう教養、事実としての男性性を、拭い去れず、セクハラではないのに、セクハラという言葉を使わざるを得ない生徒を生み出してしまっているこの現状に、

2020-06-29 18:48:48
遠藤水城 @endomizuki_note

どうすることもできず、これといった解決策もなく、自分自身にムカムカしている。その苛立ちを、あえて露悪的に、さらにおっさんらしさを強調して吐き出しておくと」が正しい。最後のさらに露悪的に行くところが、自分をダサくしなければ気が済まない、土屋くんの悪いところ。ハイコンテクストすぎる。

2020-06-29 18:51:45
遠藤水城 @endomizuki_note

結果、自分への苛立ちというパフォーマンスを、弱者から弱者への攻撃(=じゃれ=だる絡み)に転化しようとして、失敗している。その方向は無理やで。だって、俺たち、おっさんやもん。

2020-06-29 18:54:21
遠藤水城 @endomizuki_note

(僕は今、半分笑いながら、半分泣きながら追悼している。ツイッターって、こういうものになりうるんだ、ということを発見している。)

2020-06-29 19:05:22
遠藤水城 @endomizuki_note

土屋誠一氏がツイッターやめた件について連投していますが、彼が何らかの問題を起こしたとか、セクハラしたとか、仕事をやめたとか、死んだとか、そういうことではありません。あくまで、個人の意思で「ツイッター活動を停止した」ことについて、勝手に追悼しています。

2020-06-29 20:56:34
遠藤水城 @endomizuki_note

ところで、土屋誠一よ。 なんか、、、、、Facebookでイキイキしてないか?

2020-06-30 14:59:06
遠藤水城 @endomizuki_note

土屋くんは最近いろいろあって精神的に落ち込んでいる(Facebookも楽しんでくれ。ごめん。)。守らなければならない立場というものもある。家族もいる。もういい歳である。最後まで良くやったよ。(まだまだ追悼するけど。)

2020-06-30 15:22:41
遠藤水城 @endomizuki_note

そういう流れがあるのか。 アンドーさんの発言と土屋くんのツイッター解消には、なんの関係もない(引き金くらいにはなっているが、むしろ蓄積されたものが弾けた感じ。なので、ルールに則って倒されたわけでもない。) そして、差別的発言はそれとは全く別次元の許されない行為。一応言っておきます。 twitter.com/QueHouxo/statu…

2020-06-30 16:36:20
もふもふ動画bot @QueHouxo

遠藤水城さんのツイートに詳しい事情が書いてある通りで、応酬は土屋さんのTwitterアカウント削除の主要な原因ではない。俺も土屋さんがTwitterをやめる直前までDMを交わしていたが、そのようなことは一言も言っていなかった。 twitter.com/endomizuki_not…

2020-06-30 16:23:28
遠藤水城 @endomizuki_note

あと、こういう案件で「一応言っておく、だけでは足りない。手伝え。」とかあればいつでも言ってくださいね。これだけじゃなくて。アート業界は、ほんと不正と不毛ばっかりよ。助け合っていこう。

2020-06-30 16:39:42
遠藤水城 @endomizuki_note

そして、 国籍やエスニシティによる差別 と 芸大/三越的な権威の傲岸 もまた別の話。結びつくことがあるかもしれないけど、別。最初にそこ混ぜてたのは、土屋くんじゃないはず。彼は、それは混ぜんよ。

2020-06-30 18:21:46
遠藤水城 @endomizuki_note

引き続き追悼しますが、土屋誠一のツイッター消失の何が残念かって、沖縄タイムスや琉球新報のニュースが定期的に流れてこないこと。自分でその二紙をフォローすればいいのかもしれないけど、土屋くんから流れてくることに意味があった。

2020-07-02 01:57:23
遠藤水城 @endomizuki_note

他人に委託しているようで無責任かもしれないけれど、彼の沖縄関連リツイートによって、アートと沖縄が繋がっているという、安心感と焦燥感、必然と逼迫を、常に、確かに、感じていた。

2020-07-02 02:02:23
遠藤水城 @endomizuki_note

この喪失は大きい。急にキレたりするあのめんどくさ い感情的なツイートと、淡々と流れてくる沖縄情報の並置が、なんというか「異様」であって、その異様さに宿るリアリティが、何かを徴づけていたと思う。

2020-07-02 02:10:36
遠藤水城 @endomizuki_note

その、異様なことを、うまく手懐けていた自分が辛いのかな。沖縄の「破れ」と土屋誠一の「破れ」を、同時に享受して、どこか安心している自分がいたのかもしれない。破れ=敗れを美学化していたのかもしれない。

2020-07-02 18:09:08
遠藤水城 @endomizuki_note

もうこれで最後にするけど、土屋誠一のツイッターって、それだけで「批評」として成立していた。 なんというか、見えない形式があった。

2020-07-03 14:07:40
遠藤水城 @endomizuki_note

土屋くんの資質って、本来的にはすごく「東京的」なものだと思う。年齢的には椹木野衣氏と黒瀬陽平氏の間で、ハイカルチャーとサブカルチャーの区分を意識的に撹乱しつつ、批評の芯を据える、という仕事ができたはずだった。東京にいれば、それなりにいろいろ、することがあった。

2020-07-03 14:10:59
遠藤水城 @endomizuki_note

ジャンル横断性(なんかダメな言葉だな)を持った美術評論家って、実際は少ない。土屋くんには貴重な資質があった。しかし、「そうはならなかった」。この「そうはならなかった」性に、土屋ツイッターの哀しみと批評性が宿っている。

2020-07-03 14:13:16
遠藤水城 @endomizuki_note

土屋くんのツイッターには、ある種、私小説的なところがある。ナラティヴはないように見えるけど(ツイッターだからね)、ジェンダー、左翼性、オタク性、コミュ障、謎の権威主義といったフレーミングの乱高下で、「そうではない自分」を瞬間風速的な批評そのものに変えるようなところがあった。

2020-07-03 14:19:57
遠藤水城 @endomizuki_note

その「自分語り的批評」って案外、やろうと思ってもできないことだと思う。だいたい、土屋くん、自分の分裂をそのまま出すし。そこまでやるのすごいよ。分裂があるから逆説的に物語になるんだよね。分裂ない人のツイッターは、単につまらん。

2020-07-03 14:24:56
遠藤水城 @endomizuki_note

なんていうんだろう、バロウズとアンナ・カヴァンと田山花袋の「蒲団」を同時に読まされているような、めんどくささがあった。

2020-07-03 14:28:32
遠藤水城 @endomizuki_note

ただ言いたいのは、「そうはならなかった」性を、自虐や自傷ではなく、もう少し穏やかな方法で表現する方法は、いくらでもあるということ。僕ら、おっさんは、それを真剣に考える時が来ている。グレタさんに怒られない第一世代を目指すべき。

2020-07-03 14:35:08
遠藤水城 @endomizuki_note

何かにならないと価値なし!みたいな風潮があり、とりわけアート業界って徹底的に何者かになることを要請される世界なわけで、そんな中、「なれない性」の純度を異常に高めた土屋くんのツイッターは、ほとんど奇跡だったと思う。

2020-07-03 14:37:41
遠藤水城 @endomizuki_note

ということで、彼のツイッター死を最高に悼みつつ、もう二度と戻ってこられないように徹底的に、褒め上げました。単著書けよ!!!

2020-07-03 14:38:53