特攻兵器「伏龍」の正体

稚拙で単純な特攻兵器兵器とされる伏龍ですが調べるうちに複雑かつ概要程度しかわかっていないことがわかったので簡単にまとめてみました
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BOOBY @Bonjin13_BOOBY

一般的に清浄缶と並んで安全距離と棒機雷攻撃の確実性から伏龍は失敗とされることが多いものの、清水氏は伏龍の攻撃を棒機雷による特攻攻撃だけではないとしている

2020-06-18 21:00:24
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

他国のフロッグマンのように水中からの魚雷発射や水上機のフロートに推進機を取り付けた水中スクーターで150kg大型機雷を輸送船に取り付けて時限装置で爆破させる案があったらしい

2020-08-12 15:46:54
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

その中でも“日本独自の攻撃法’“として逆上陸があげられている この方法は敵の橋頭堡付近に伏龍隊員を上陸させて防水袋に包んで運んだ武器を装備して襲撃を仕掛けるという方法で、特殊潜航艇「海龍」にソリを引かせて移動する訓練が行われている

2020-06-18 21:13:45
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

逆上陸についていはビニール袋に装備を入れて海中へ行く訓練や火炎放射器と機関銃の取り扱いを訓練していて、隊員によれば棒機雷は重視していなかったような気がするとしている

2020-06-18 21:18:41
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

何度も言うが伏龍は大体において失敗作の欠陥兵器とされるけど、終戦後の米軍の調査では米国で使用されている潜水器具でこれほど連続潜水できるものがあるとは聞いたことがない 作りは大変粗雑だが精巧なものに仕上げれば多方面への応用価値を増しただろうとしている

2020-06-18 21:26:22
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

日本水中科学協会代表理事で清水登氏と面識のあった須賀次郎氏は伏龍について同年代の諸外国の潜水器よりも優れていたのではないかとしていて、事故が多発した原因は潜水の素人の隊員に厳しい訓練を課したことによるものだろうとしている

2020-06-18 21:37:38
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

ぼくの心象としては伏龍については隊員にライター、軍事評論家も潜水の専門家ではないので潜水具として評価されてないのではないかと思う

2020-06-18 22:02:49
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

伏龍について語られる場合そのほとんどが訓練と事故についてで、伏龍自体については特攻兵器ということもあって軽んじられて評価されていないという気がする

2020-06-18 22:12:26

伏龍の事故について

BOOBY @Bonjin13_BOOBY

前にあまり詳しく触れなかったので伏龍の事故について書き足すと、よく言われる「岩などにぶつけて清浄缶を破損させた」というのはぼくが調べた限りでは噂程度で実際に目撃した等の話は見つけられなかった twitter.com/Bonjin13_BOOBY…

2020-06-27 22:43:24
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

伏龍で特に有名かつ悪名高いのが清浄缶を損傷して苛性ソーダが浸水して沸騰した強アルカリ性の海水が隊員に吹き付けることと呼吸法を間違えると炭酸ガス中毒に陥ることで、これをもって伏龍を欠陥兵器としていることが多々ある

2020-06-18 19:22:43
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

そもそも伏龍は事故が多かったとされる割には肝心の事故原因について詳しく言及されることが少なくて、そんな中ではっきり書かれていたのが清浄缶のハンダ剥がれによる浸水で、これについては予防策として潜水前に清浄缶を水中に沈めて気泡で水漏れをしていないか確認するようにしていたとのこと

2020-06-27 22:46:57
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

これ以外では’’墜落“があり、伏龍は潜水時には潜水具内の空気を抜いて沈降するのだけれど、この時に速度が早すぎて海底に叩きつけられて呼吸法を忘れてガス中毒になったり清浄缶を破損させることがあったという

2020-06-27 22:49:58
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

訓練中の伏龍隊員は命綱と呼ばれる腰縄をつけていて、これを引いて、あるいは引かれて海上の船と連絡をしてる なので異常があると文字通り引っ張り上げることになっていて、墜落死した隊員は目玉が飛び出して凄惨な死に様だったという

2020-06-27 22:52:46
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

なお、幸いにも命拾いした場合は目がウサギのように充血して10日ほど経たないと治らなかったためこうした運のいい隊員はすぐにわかったとのこと

2020-06-27 22:54:54
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

「伏龍は事故が多発して多くの犠牲者が出た」というのは元伏龍隊員の方からもよく語られているんだけど実は間違っていて、正確には犠牲者が出たのは横須賀鎮守府の第七十一突撃隊だけで他の部隊では犠牲者は出ていない

2020-07-28 22:27:28
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

これについては自身も第七十一突撃隊にいて、伏龍研究をしていた門奈氏も不思議がっていて、原因については2月末~3月に開発されたばかりの簡易潜水器で研究訓練をしていて、発見されなかった欠陥があっても実験使用したので事故が多発した

2020-07-28 22:35:27
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

第七十一突撃隊はもっとも人員が多く他部隊と比べて一人あたりの潜水時間も長かったため事故率が高くなったのではないかとしている

2020-07-28 22:38:39
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

ただ、第七十一突撃隊編成前に配属された古参隊員は「最初の頃は教育担当下士官が非常に慎重で丁寧に教えたが、部隊編成になってからは相当雑になっていて犠牲者も何人か出た記憶がある」としているので前者の説は誤りで、原因は教育法にあったのではないかと思う

2020-07-28 22:56:23
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

八十一嵐の潜水器は5組ずつの簡易潜水器と送気式潜水器、訓練時間は5分程度だったことから訓練は水泳に重点が置かれていた 一方九十一嵐は約20組の潜水器で訓練は7月末から行われていたとのこと

2020-08-12 16:08:15

人間機雷?伏龍

BOOBY @Bonjin13_BOOBY

人間機雷と呼ばれる伏龍だけど、海軍が本当に人間機雷として運用しようとしていたかどうかは怪しいのではないかと思う

2020-08-11 23:55:19
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

人間機雷は米軍の上陸時に海底の棒機雷を持った伏龍兵を50m感覚で配置して上陸用舟艇を攻撃するというものなのだが、米軍は上陸前に苛烈な準備砲撃を行うのでその間は兵士はどこかに隠れていて、砲撃が終わり敵が上陸する前に伏龍を配置しなければならない pic.twitter.com/6bosbRgFbu

2020-08-11 23:55:19
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BOOBY @Bonjin13_BOOBY

このため伏龍兵をどこに隠してどうやって配置するかが問題になり、待機場所は海に通じる地下壕や廃船に偽装した海底要塞、コンクリート製蛸壺が考案され水陸両用車を使った実験が行われてはいたが鎌倉の稲村ヶ崎に待機陣地(地下壕)が作られたのみで解決策は示されていない

2020-08-11 23:55:19
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

さらに伏龍兵をどのように配置するかの問題があり、これは海中でどのようにして兵同士を50m間隔で配置するかというものでこちらに関してはまったくの未解決だった このことから伏龍は無謀な作戦だったとされることが多い

2020-08-11 23:55:20
BOOBY @Bonjin13_BOOBY

ただ、清水登氏は敵の上陸阻止に失敗、あるいは上陸予想地点がズレて不振に終わった場合のは逆上陸を行い橋頭堡に切り込みを行うとしていて、逆上陸を人間機雷に次ぐ有力な戦法としている

2020-08-12 00:09:58