河合隼雄のことば

河合隼雄のことば
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河合隼雄のことば @hayaokawai

(1) いま現代人は、みんな「社会」病にかかっているんです。なにも、社会の役になんて立たんでもええわけですよ。もっと傑作なのは、ただ外に出て働いているだけなのに社会に貢献していると思っている人がいる。貢献なんてしていないですよね、金儲けに行ってるだけでしょ。

2011-05-04 09:01:15
河合隼雄のことば @hayaokawai

ずーっとコンスタントに九十点の人生を送ったのに、なんでうまくいかないんだろうと言う人がいるけど、百点取らなければならない時にふんばりがきいてないんだと思います。

2011-05-04 08:56:54
河合隼雄のことば @hayaokawai

人生、ずっと八十点を取っていたらよいと思うのは、大間違いでねえ、だいたい平均点すれすれでいいんですよ。でも、時々百点以外はだめという「時」がある。

2011-05-04 08:56:48
河合隼雄のことば @hayaokawai

(4) 「あなたはそう言うけど、本当はそうじゃない」と言うと、「そんな馬鹿なこと言うな」となる。で、日本人はそこは建前と本音を使い分けて調節してるんだけど、みんなだんだん建前と本音の使い分けが下手になってきた。で、日本のルールは不文律が多いですからね。ものすごく不文律が多いから。

2011-05-03 11:17:41
河合隼雄のことば @hayaokawai

(3) それは政治だけでなく教育もそうだし、みんなそうでしょ。いまはみんな頭がよくなっているから、知的に、ある程度精選されたものにしようとすればするほど、実態から離れてしまう。そのとき、そこに向かって現実的なことを言うのは、ものすごい勇気がいりますよね。

2011-05-03 11:16:52
河合隼雄のことば @hayaokawai

(3) それは政治だけでなく教育もそうだし、みんなそうでしょ。いまはみんな頭がよくなっているから、知的に、ある程度精選されたものにしようとすればするほど、実態から離れてしまう。そのとき、そこに向かって現実的なことを言うのは、ものすごい勇気がいりますよね。

2011-05-03 11:16:52
河合隼雄のことば @hayaokawai

(2) 難しいのは、そのしがらみの方を不問にしながら、みんな頭でいいシステムを考えようとするでしょ。でも、頭で考えたいいシステムというのは、まず機能しない。それで「おかしい、おかしい」というようなことが、しょっちゅう起こっているんじゃないですか。

2011-05-03 11:16:43
河合隼雄のことば @hayaokawai

(1) そういえば、日本の政治家なんて全部そうやね。政治家は、政治なんて、ほとんどやってないでしょ。ほとんど、しがらみにエネルギー使ってる。「日本に政治家はいない」というけれど、本当の政治家になっていたら選挙で落ちるでしょうね。票は、しがらみで動いているから。

2011-05-03 11:16:31
河合隼雄のことば @hayaokawai

(講演前の下書きは)箇条書きはあります。英語の場合は。日本語の場合は何もないです。向こう行ってから、うわーってしゃべる。それで時間が来たらやめることにしてる。そうしたら、「先生、時間どおりですね」って、あたりまえやないか、時間が来たらやめてるんやから(笑)。

2011-05-03 11:00:48
河合隼雄のことば @hayaokawai

(6) そういうことなんですよ。みんなが泣きみんなが怒りみんなが笑い、というふうにならないとだめなんだけど、どうしても偏るんですね。だからこそ、なおみんなが努力しなければ、よりよい地点に社会がたどり着くことはできないんじゃないでしょうか。

2011-05-02 20:39:49
河合隼雄のことば @hayaokawai

(5) とにかく、誰か泣いている人がいることによって社会が成立しているのは、やっぱりおかしいわけです。結局、みんなが平等に少しずつ泣くというのが本当は一番いいんですね。

2011-05-02 20:38:35
河合隼雄のことば @hayaokawai

(4) まあしかし、すべての人をきちんと入れ込む社会を作るというのもなかなかむずかしい。昔の大家族だったらお嫁さんが泣いていたでしょう。このごろはお嫁さんが泣かなくなったぶん年寄りが泣いている。

2011-05-02 20:38:24
河合隼雄のことば @hayaokawai

(3) 現在の社会は、そういう人たちを排除することによって繁栄しようとしているわけでしょう。排除するんじゃなくて、どういうふうに含んでいくかということに、もっともっと金を遣うべきだと思うんです。

2011-05-02 20:38:16
河合隼雄のことば @hayaokawai

(2) ところが今は外へ出てフラフラ歩いていたら自動車に轢かれてしまうから、家においておくよりしようがない。ぼくが前から主張しているのは、こういう社会的なあり方をぼくらが選んだからには、そういう人たちに対する予算を非常に大きく取るべきだと思うんです。

2011-05-02 20:38:07
河合隼雄のことば @hayaokawai

(1) しかし、村落共同体にしても、今はそういう人を許容できないあり方に変わってしまった。例えば、半分恍惚のお年寄りがフラフラ歩いていても、村全体が「ああ、あそこのおじいさんが歩いているわ」というふうにへだてなく見ている村だったら歩けますよ。

2011-05-02 20:37:56
河合隼雄のことば @hayaokawai

(2) このようなタイプの'熱心な'心理療法家を見ていると、この人は「科学信仰」に支えられているのでは、と感じることもある。

2011-05-01 22:22:12
河合隼雄のことば @hayaokawai

(1) 心理療法は宗教性に深くかかわるが、宗教ではない、と私は思っている。もっとも、心理療法家のなかには、自分のしていることは「科学」であって、宗教とは無関係と思っている人もいる。

2011-05-01 22:22:03
河合隼雄のことば @hayaokawai

(6)(略)創造性とか、破壊性とか、ごちゃごちゃになったものが深い世界にあると考えているわけです。そのへんの世界を一生懸命にみて、それを絶対者というものに結び付けていったものが宗教家です。神のおぼしめしによって・・・という考え方。神というのをこういうものとして考えたのが宗教です。

2011-05-01 22:20:36
河合隼雄のことば @hayaokawai

(5) ユングがどこでフロイトと違ってきたかというと、この深いところをとことん知るなんてあり得ない、という考え方なんです。それがあるから面白いと思っている。

2011-05-01 22:20:13
河合隼雄のことば @hayaokawai

(4) フロイトが考えたのは、だからもっと深層のところをよく知る必要がある。このへんの変なところ、あやしいところを分析して、もっと自分のものにしていって、強くなっていかなきゃいかんと、そういう考え方がフロイトです。

2011-05-01 22:20:03
河合隼雄のことば @hayaokawai

(3) ところが、ちょっと深く降りていくと、AはA以外のものであったりもする。実はそういうものに支えられてぼくらは生きています。さらにどんどん深く行けば、もっともっとすごいことが起こってくるんで、ここはコントロールしていかないといけない。

2011-05-01 22:19:50
河合隼雄のことば @hayaokawai

(2) 夢の中では、二人の人間が一人になってみたり、自分が大人なのに子供になってみたりとか。通常の意識の世界では、AはAであって、A以外のものではない。これがはっきりしているから、ぼくらは話ができるわけです。

2011-05-01 22:19:36
河合隼雄のことば @hayaokawai

(1) 人間の心というのは、層構造を持っていると私は思っています。通常の意識というのは表面的にはカッチリあって、これでだいたい判断している。ところが深いところにいろいろある。それがいちばんよくわかるのは夢です。

2011-05-01 22:19:20
河合隼雄のことば @hayaokawai

笑いと恐れとは案外近いところに存在している。対象との適切な距離にあるとき、われわれは笑うことができるが、その距離を破って接近が生じると、恐れの感情に変化する。この急激な変化によって笑話で終りそうな話の次元が、もう一段深まってくる。

2011-05-01 22:08:44
河合隼雄のことば @hayaokawai

(4) だから、死というものには非常に残忍で悲しい面と、非常にめでたい面とが共存しているとユングはいうんです。そういう考え方は、やっぱり大事なんじゃないでしょうか。

2011-05-01 22:06:46
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