【論文】SARS-CoV-2の感染：ウイルス、宿主、および環境要因のレビュー 「感染のほとんどは呼吸器」「気密性と換気がリスク因子」「感染性ピークは発症１日前、発症後一週間で低下」(2020.9.24作成)

呼吸器内科医＠ @neznezxmail

9/23追記 以下の論文より抜粋 "異質性heterogeneity、過分散overdispersionについて" 「Population-Level Transmission Dynamics, Transmission Heterogenesity, and the Roll of Superspreading Events」 要約 ●SARS-CoV2のR0推定値は2〜3である ●index caseあたりの二次感染数には異質性がある (1) pic.twitter.com/lBi3LexkLU

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●過分散とは異質性の高い感染伝播を意味する ●このような場合、ほとんどのindex caseからは二次感染は発生せず、少数のindex caseからクラスター内で多くの二次感染が発生し、"超拡散現象Superspreading events"と呼ぶ ●このウイルス感染伝播は非常に過分散されているという証拠が多数存在する (2) pic.twitter.com/6BszXibh8K

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●中国で流行初期に行われた接触者追跡調査では二次感染の80%はindex caseの8.9%から発生したと推測されている ●これは約10%の症例が二次感染の80%につながると推定したモデル分析によって支持される (3)

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●香港のクラスター接触追跡報告では、約20%の感染が二次感染の80%を引き起こしたことが明らかにされている ●また1つのクラスターが、当時の全症例の10%以上、そして局所的に発生した症例の30%を占めていたことが示唆された (4)

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●韓国コールセンター、アーカンソー州教会、ヨルダン結婚式、ワシントン州聖歌隊の練習、ジョージア州の一泊キャンプなどのアウトブレイクを含むSuperspreading eventsが発生している (5) pic.twitter.com/ALmpGEnViH

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●日本の分析で指摘されているように、クラスターは、密接した場所での激しい呼吸(heavy breathing)に関連した環境下における、index caseが若年の無症状感染者によって特徴づけられることが多い ●クラスターの系統的レビューでは、ほとんどが屋内で発生している (6)

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●感染伝播時におけるindex caseの高ウイルス量が重要と推定されているが、他の特定宿主因子がSuperspreading eventsに寄与しているかどうかは不明である (7) pic.twitter.com/sIf6IMbuOF

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●家庭はSARS-CoV2のもう一つの極めて重要な感染伝播場所であり、40のメタ解析では、家庭内での二次発病率は全体で18.8%(95%CI, 15.4〜22.2)であることが明らかになっている (8)

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●韓国の患者5700人以上の接触者6万人近くの接触者追跡調査では、家庭内接触者の発病率は11.8%であったのに対し、非家庭内接触者では1.0%であった ●家庭内発病率は、地域社会の有病率や年齢分布、密度、居住空間の換気などの要因によって異なる (9)

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●さらに血清学的検査やRNA検査の結果は、検査のタイミングや性質によって異なる場合がある ●Superspreading eventsの後に、同じ家庭に住む接触者間での続発した感染伝播は頻繁に起こる (終) pic.twitter.com/D9JuI6SWNa

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内田 @uchida_kawasaki

Transmission of SARS-CoV-2: A Review of Viral, Host, and Environmental Factors | Annals of Internal Medicine acpjournals.org/doi/10.7326/M2… doi.org/10.7326/M20-50…