ばじりお撰集
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タネイェフ「オレステイア」 チャイコフスキーの弟子だそうですが作曲者からして知名度が低そうです。同名の序曲はそれなりに演奏されるものの、テーマを用いているだけで別もの。アイスキュロスに取材した堂々たる作品です。オレステスが主役ですが群像劇という方がよいかも。 #ばじりお撰集 pic.twitter.com/PzzAwzbhAB
2020-12-15 00:42:53タネイェフ「オレステイア」 冒頭のクリュタイムネストラたちの場面からダリラと大祭司のやりとりを彷彿とさせる劇的で淫靡な雰囲気で引き込まれます。カサンドラにもかなり立派なアリアがありますが、やはりオレステスの狂乱の場が聴きどころでしょう。終盤でこれを歌うのは大変。 #ばじりお撰集 pic.twitter.com/j1IKOSyjGP
2020-12-15 00:48:22タネイェフ「オレステイア」 ご紹介した音盤はボリショイのメンバーによるものながら見事なまでに誰もわかりません……が、最良の演奏と言えそうな高水準なものです。ドゥブロフキンの図太いテノールの狂乱も凄まじいですし、悪役カップルのガルシュキナとボコフも出色。 #ばじりお撰集
2020-12-15 00:53:37ロッシーニ「セビリャの理髪師」 たまには有名作品のマイナー盤を挙げてみようと思います。半世紀前のテアトロ・コロンでの演奏。当然ながらロッシーニ再興前のずっしりした音楽、音質もよくはありませんが、スター歌手揃い踏みというのはやはり楽しいものです。 #ばじりお撰集 pic.twitter.com/DUvl4O3vdm
2021-01-07 23:33:29ロッシーニ「セビリャの理髪師」 カットはかなりあるもののコレナはかなりのっていて、数ある彼のバルトロのなかでも指折りの暴れッぷり。彼に絡む藝達者なブルスカンティーニもベストの出来。アルヴァは彼にしてはかなり重め、デロサンヘレスは可愛らしくて◎ #ばじりお撰集 pic.twitter.com/ur2mMVmAag
2021-01-07 23:38:48ロッシーニ「セビリャの理髪師」 しかしこの盤の価値はなんと言ってもチャンガロヴィッチのバジリオでしょう!その実力に反してライヴを含めて殆ど音盤のない彼は、アリア集でこの役を歌っているものの全曲はこれだけ。鷹揚で余裕のある歌い口。ちなみに今年で生誕100年です! #ばじりお撰集
2021-01-07 23:41:56オッフェンバック「ホフマン物語」 作曲者の死によって版の問題が複雑になったオペラは数多くあれど、ホフマンは最も演奏者を悩ませる作品でしょう。この映像は音楽の観点では、最もオッフェンバックの意図に即したものと思います(演出に起因するパートの入替はあれど) #ばじりお撰集 pic.twitter.com/XvrEM4SNDg
2021-01-10 23:33:51オッフェンバック「ホフマン物語」 ケイ・ケック版はなんと言っても、おざなりにされがちなジュリエッタの幕に対して、作曲者が如何に見事な音楽を書いていたかがわかる点で一頭地抜いています。そして現代に置き換えた演出も秀逸。オッフェンバックは、「今」を描いているのです。 #ばじりお撰集 pic.twitter.com/dnRAlyJs2t
2021-01-10 23:38:05オッフェンバック「ホフマン物語」 歌唱陣も平均点を遥かに上回る演唱でしょう(シュロットやヤオを初めていいと思いました)ベストはオズボーンとロバーツかな。 古くさい改竄6重唱やト書に縛られた演出を越えて、オッフェンバックの描きたかった世界を考えさせられる映像です。必見。 #ばじりお撰集
2021-01-10 23:42:56ベルタン「エスメラルダ」 ユゴーが自ら台本を書いた唯一のオペラというのが話題になりがちですが(その割にびっくりなラスト)、流麗で親しみやすい音楽だけ切り出しても気に入る方は多いのではないかと思います。マスネーとドニゼッティを足して2で割ったような感じでしょうか。 #ばじりお集撰 pic.twitter.com/9AihdB3TPh
2021-01-23 00:29:49ベルタン「エスメラルダ」 原作よりもフェビュがまともな人な分出番が多くなりイケメンヒーローにり逆にカジモドは見せ場を削られてキャラクターテナー向きな役になっています。エスメラルダに与えられた歌も悪くはありませんが、やはり肝になるのはフロローのような気がします。 #ばじりお集撰 pic.twitter.com/lrdsqArQav
2021-01-23 00:29:52ベルタン「エスメラルダ」 この盤でフロローを演じるのはベテランのダルテーニャ(1948~)。彫り込みの深い歌唱で神経質で高圧的な人物を作り上げています。色気の出せる声と思うのですが、敢えて甘く歌わずにこの司祭の異常な雰囲気を出しているようです。 #ばじりお集撰
2021-01-23 00:29:53ダルゴムイシスキー「エスメラルダ」 ノートルダムものを続けます。グリンカと5人組を繋ぐ国民楽派の重鎮ダルゴムイシスキーの第1作目のオペラ。ヴェルディやヴァーグナーと同い年の彼ですが、この作品、この時点でかなりロシアっぽい空気があって、彼の独創性を垣間見られます。 #ばじりお撰集 pic.twitter.com/d5tyLG0Zxw
2021-01-26 00:15:19ダルゴムイシスキー「エスメラルダ」 全曲録音と銘打たれているのですが、恐らく放送音源でかなりのカットが入っていると推察(カジモドなどほとんど出てきません)。とはいえ如何にも旧ソ連強い鄙びたオケとノスタルジックな声を楽しめ、現状唯一の音盤としての存在価値は高いでしょう。 #ばじりお撰集 pic.twitter.com/R4Xin5F67y
2021-01-26 00:20:29ダルゴムイシスキー「エスメラルダ」 アルバムとしてはフェビュを歌うアナトリー・オルフョノフ(1908~1987)に光を当てており、おまけも彼の歌。やや絞るようなロシアらしい発声のドラマティコは、ネレップなどがお好みの方にはど真ん中でしょう。サハロヴァ、ザハロフも見事な歌。 #ばじりお撰集
2021-01-26 00:25:30ダルゴムイシスキー「エスメラルダ」 今回は特別におまけつき。ノートルダムものオペラはいずれもやはりフロローの音楽が魅力的なんですが、僕としてはこの作品のアリアが最高と思います。 アレクサンドル・オグニフツェフの辛口のバスでどうぞ。 youtu.be/C3frHIY3lRc #ばじりお撰集
2021-01-26 00:36:41シュミット「ノートル・ダム」 ちょっと時間が空いてしまいましたが、持っているノートル・ダムものの最後の1つを。短い時間にあまりにもいろいろ突っ込みすぎている気もしますが、独ロマン派の音楽がお好きな方はこのうねりのある官能的なオケはお好みではないかと。 #ばじりお撰集 pic.twitter.com/RMrqhfx58z
2021-02-18 23:58:18シュミット「ノートル・ダム」 キャストはこれ以上の豪華さは考えづらいものですができはまずまずでしょうか。ジョーンズもヴェルカーも悪くはないのですが、エキゾチックじゃなかったり優しすぎたり。例えばシリヤとヴェヒターとかだったらもっとはまっていそうな気はします。 #ばじりお撰集 pic.twitter.com/l5mI3AtjmU
2021-02-19 00:03:30シュミット「ノートル・ダム」 全体として個人的には先にご紹介したものの方が好きなのですが、3作の中で唯一グランゴワールがちゃんと登場・活躍するのと、最後のカジモドの壮絶な科白が描かれているのは嬉しい。ラウベンタールもモルも楽しめる歌唱です。 #ばじりお撰集
2021-02-19 00:09:51ドニゼッティ「ドン・セバスティアーノ」 彼が最後に発表した作品で、きらびやかな旋律と重厚なアンサンブルに彩られた堂々たるグラントペラ……なんですが、残念ながら全曲の演奏はほとんどありません。本来は仏語ですがこちらは伊語版で、知る人ぞ知る名手が並びます。 #ばじりお撰集 pic.twitter.com/IQokYn6Eze
2021-03-20 14:34:44ドニゼッティ「ドン・セバスティアーノ」 主要人物がMS,T,Br,Br,Bと変則的な構成なのがいまち支持を得られない理由かもしれませんが、低音ファンには嬉しい演目。この演奏はベルカントらしくはないですが、この時期のドニゼッティの充実した筆ならこういう脂っこいのもありでしょう。 #ばじりお撰集 pic.twitter.com/GjHSuN4sDb
2021-03-20 14:40:56ドニゼッティ「ドン・セバスティアーノ」 ジュリーニの音楽が丁寧でうま味がある分、録音のぼけが惜しい。バルビエーリはもちろん、ポッジもここでは上々、バリトン2人もやや小粒ながらよいです。が、ネーリが凄い。名前の通り黒々したドスのある声にほれぼれさせられます。 #ばじりお撰集
2021-03-20 14:44:40ヒンデミット「世界の調和」 気づけば久しぶりのこのコーナー、今宵は直近で聴いた現代オペラの隠れた傑作を。ケプラーを主人公に、ヴンダーカンマーで有名な皇帝ルドルフやヴァレンシュタインも登場し、スザンナとの結婚や母の魔女裁判まで盛りだくさんの大作歴史物語です。 #ばじりお撰集 pic.twitter.com/KePIRhW5T1
2021-10-19 22:57:55ヒンデミット「世界の調和」 どこか真空な宇宙を思わせる、叙事詩的でドライなヒンデミットの音楽が題材にしっくり来ます。はっきり現代音楽で明確に頭に残る流麗な歌こそありませんが、意外なぐらい聴きやすい。ヤノフスキの色彩感ある音楽もあってか、5幕一気に聴けてしまいます。 #ばじりお撰集 pic.twitter.com/k7dR7p9HOh
2021-10-19 23:04:55ヒンデミット「世界の調和」 歌手もハイレベルですが、オペレッタでのとぼけた名演が印象的なフランソワ・ル=ルー(1955~)が演じる知的なケプラーが素敵です。力強い低音ではなく、バリトノ・マルタンとしての彼が歌うことによる、この役の繊細な美を感じることができます。 #ばじりお撰集
2021-10-19 23:12:29