rRT-PCR検査は、良い試薬と機械を【下手と馬鹿が使わなければ】特異度は100%(2020.11.23作成)

0
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

またもや1週間放置したが、その間にも医療機関の「陥落」が各地で発生している。 7月に入院全例PCRの仕組みを整えた当院でも、「取りこぼし」すなわち偽陰性は不可避と考えるが、イエローゾーンは結果待ちの1日足らずで通過する運用にしている。本来はイエローゾーンに14日滞留とすべきなのだろう。 twitter.com/kiccy7777/stat…

2020-11-22 23:38:50
岸田直樹,MD,MPH,PhD,CEO【救急総合内科医/感染症コンサルタント/歴史家/人口学研究】 @kiccy7777

【これほどの流行下では潜伏期間14日間のコロナの特徴が、急性期病院に無症状かつPCR陰性で紛れ込んで院内クラスタと化す】 これが、いま、札幌市で起こっている 一つの現象です これを回避する方法は 全員入院14日経つまでは個室として その後検査陰性で大部屋 大部屋文化からの脱却も重要課題

2020-11-21 19:48:13
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

私は、rRT-PCRは特異度100%(偽陽性は出ない)と主張する一方、ウイルスの体内分布の問題もあって感度は高くない(「取りこぼし」は起こる)と考えている。 院内PCR導入前に考えたとおりになりつつある。院内防疫上は万全を尽くして、それでlurking spreaderの侵入を許したのであれば諦めるしかない。 twitter.com/kakeashi_ashik…

2020-11-22 23:56:16
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

既に言われているように、新型コロナは症状が出る前に感染力が最大になる。そして徹頭徹尾、無症状のspreaderが存在する。要は【無症状者のほうが、既に症状を自覚している人よりも危険】なのだ。それが他疾患のために入院してlurking spreaderとなった場合に、医療機関に甚大なダメージを与える。

2020-06-28 21:24:07
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

唾液を院内PCRに使うpilot studyでは鼻咽頭スワブと唾液の両方を採っていた。 御夫妻ともに画像上典型的なCOVIDの事例、夫は鼻のみ陽性、妻は唾液のみ陽性。再検も同じ。夫の唾液と妻の鼻は偽陰性ということになる。特に唾液の陰性は検体採取の技量とは無関係で単純に体内分布の問題と考えられた。

2020-11-23 00:06:27

Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

The Lancet Respiratory Medicine10月29日号の「PCRの偽陽性率0.8-4%」という記事。 全文読んでの結論。検査の技術論に疎い臨床医(海外にも多いんですね)が都合の良い、非主流の、マイナーなソースを引用して持論を展開しているだけの駄文であった。(続く thelancet.com/action/showPdf…

2020-11-23 02:25:38

False-positive COVID-19 results: hidden problems and costs - The Lancet Respiratory Medicine https://www.thelancet.com/journals/lanres/article/PIIS2213-2600(20)30453-7/fulltext

偽陽性のCOVID-19の結果:隠れた問題とコスト

Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

承前)論文ではなくコメント。これでIF15以上の業績になると思ったらチョロいなぁ。 これが0.8%-4%の論拠としているref2と6も全文読んでみた。(続く pic.twitter.com/859hgVCGGd

2020-11-23 02:25:39
拡大
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

承前)まずref2。UKの政府ドメインにあるので、行政の資料か何か?authorの所属が記載されていない。どうやら論文ですらないようだ。これを引いてくるとは噴飯ものである。 で、偽陽性が出る可能性の箇条書きが下の画像。交差とコンタミだけ。(続く assets.publishing.service.gov.uk/government/upl… pic.twitter.com/ZYSHOPsb6w

2020-11-23 02:25:40
拡大
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

承前)そしてref6。投稿時からタイトルが変わっているがdoi番号が同じ。これは未だプレプリントの状態。 偽陽性の原因は【コンタミとヒューマンエラー】と。 要は「人間が扱うかぎり完璧はない」という話であって、技術論的には特異度100%は揺るぎない。(続く medrxiv.org/content/10.110… pic.twitter.com/sHZI9SfHFf

2020-11-23 02:25:41
拡大

Diagnosing COVID-19 infection: the danger of over-reliance on positive test results | medRxiv https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.04.26.20080911v4

COVID-19感染の診断:陽性の検査結果に過度に依存する危険性

Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

承前)最初の「PCRの偽陽性率0.8-4%」という記事の上っ面を見て『やっぱ偽陽性は出るよな』と思われた日本の先生方は、海外の「同レベルの理解度の人たち」に騙されたわけである。 先生方、いよいよ困難の時です。良い試薬と機械を【下手と馬鹿が使わなければ】特異度は100%と考えましょうよ。(了

2020-11-23 02:25:41

リンク Virology Down Under The "false-positive PCR" problem is not a problem There clearly is no PCR crisis or false positive plague or casedemic. The false-positive PCR problem is not a problem. 543
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

① >先にRTした van Schaik氏(UKのBirmingham Univ. Institute of Microbiology and Infectionの所長)経由で知った、オーストラリアのクイーンランド大学のMackay氏のブログ。 リアルタイムPCRの偽陽性やCt値問題について、事実上、問題にならないと述べている。 virologydownunder.com/the-false-posi…

2020-11-23 03:55:24
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

②三十何サイクル回して出るのは偽陽性だとか、偽陽性の可能性が可能性が上がるとかいうのは誤りである。 pic.twitter.com/mKB5CswGna

2020-11-23 03:55:24
拡大
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

③ひとつの検体を2ヶ所の検査所に提出すると、微妙に、時には微妙ではない程度に、違う結果(Ct値)が返ってくる。 これは以前から私が書いてきたことと同じ。 pic.twitter.com/igfslVZFk8

2020-11-23 03:55:25
拡大
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

④そして、Ct値をたとえば35以上としよう。それを無視してしまっては、感染性のあるウイルスを排出している人を見逃すことになる。 pic.twitter.com/RGuViJ3oAh

2020-11-23 03:55:26
拡大
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

⑤偽陽性が出ることを完全には否定しないが、出るとしても、とてもとても稀なことであり、しかも結果を報告する過程でのことである。 (※私からコメント)リアルタイムPCRの技術論的には偽陽性は出ないという認識で良い。 pic.twitter.com/RYMoGCSUOZ

2020-11-23 03:55:27
拡大
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

⑥「Ct値の危機」や「偽陽性の災い」は存在しない。偽陽性問題は問題ではない(※これには豪州の新規事例が市中感染ではなく海外からの持ち込みが主という話も加味されている)。我々が使っているツールの根底にある科学についての理解を欠くという危機"crisis"がある。 pic.twitter.com/aT0GdXuMnb

2020-11-23 03:55:28
拡大
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

⑦このあと、政府のリーダーシップがどうあるべきだとか、そういった見解を述べているが、科学を離れるので割愛する。皮肉たっぷりで結構面白いので余裕のある方は是非。

2020-11-23 03:55:28

Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

下手と馬鹿が使わなければPCRの偽陽性は出ない(特異度100%)と考えるが、体内分布の問題もあって取りこぼし(偽陰性)は不可避である。 気管支鏡でBAL取りに行ってはじめてPCR陽性になった複数例報告が出ていたが、おそらくはこういう理由なのだと思う。 twitter.com/EARL_Med_Tw/st…

2020-12-20 22:44:09
EARLのコロナツイート @EARL_COVID19_tw

おそらく、乾燥下で小さい飛沫が発生して、鼻咽頭には付かずに肺にいきなり到達して静かに肺炎が進行していったせいで鼻咽頭でのPCRを何度やっても陰性に出たと推察されている。こればかりはCTで判断するしかない

2020-12-17 08:56:25
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

追記。鼻咽頭スワブ(NP)反復陰性で肺胞洗浄液(BAL)陽性の報告、7月に自分で言及してた。 こういうことがあるから、院内防疫に最善を尽くしてもいつかは突破されるのだろう。市中蔓延はその可能性を上げる。半ば諦めの境地である。 twitter.com/kakeashi_ashik…

2020-12-20 22:51:01
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

③Respiratory Medicine Case Reportsにシアトルからの報告。 sciencedirect.com/science/articl… 鼻咽頭NPスワブでPCR陰性だった16例に気管支鏡を施行、肺胞洗浄液BALでPCRしたところ3例が陽性。図表をみるにタイミングの問題も否定しきれないが、トップのHighlightsにあるように著者らは偽陰性と断じている。 pic.twitter.com/y6HRs0D4gI

2020-07-24 20:21:12
Cheeman M.D.,Ph.D. @kakeashi_ashika

最近増えてきたスクリーニングビジネスの多くは唾液からの1stepでrRT-PCRを行うものだが、ウチは1stepで成人入院全例と上部内視鏡前は鼻咽頭スワブで、小児入院全例とスタッフプーリングは唾液。 COVID確定症例の鼻咽頭と唾液を比べると、唾液の立ち上がりは遅くて鈍く、判断に迷うことが多いと思う。

2020-12-21 04:47:46