基本的にワクチンは、ワクチンを接種した個体の体内に特異的な免疫応答を引き起こすことによって抗体が産生され、その抗体が感染症の予防効果を発揮してくれる、という考えの元に作成されています(実はこの考え自体がそもそも間違い。抗体は感染症予防に必要なものではない)。

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こんばんは、院長の松本です。今日は私なりの目線で新型コロナワクチンについて解説してみたいと思います。ここではまず、動物実験について、わかりやすく解説してみたいと思います。勉強したい方々に取って有益な情報になればと思います。

2020-12-19 20:06:04
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基本的にワクチンは、ワクチンを接種した個体の体内に特異的な免疫応答を引き起こすことによって抗体が産生され、その抗体が感染症の予防効果を発揮してくれる、という考えの元に作成されています(実はこの考え自体がそもそも間違い。抗体は感染症予防に必要なものではない)。

2020-12-19 20:06:05
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ですから、ワクチン作成の際には、まず抗体産生を確かめるための動物実験を行う必要があり、そのワクチンをマウスやサルに注射して、主に血中の中和抗体(IgG抗体)が産生されているかをまず確認することになっています。IgG抗体すら産生しないワクチンには予防効果があるはずもないだろうからです。

2020-12-19 20:06:06
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しかし、これはSARS-CoV-2以外のウイルスについても言えることですが、そもそも鼻や喉の粘膜から侵入して感染するウイルスに対する感染予防には粘膜で産生されるIgA抗体が必要なはずです。しかし、ほとんどの動物実験では血中のIgG抗体しか測定されておらず、粘膜面でのIgA抗体は調べられません。

2020-12-19 20:06:06
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今回の新型コロナワクチンの動物実験においては、動物にワクチンあるいはコントロール(生理食塩水や溶媒や他のワクチン)を接種してから抗体価が最大となった4週間後に、SARS-CoV-2を感染させて、その後感染1週間後に動物を解剖し、肺炎像を比較する実験が行われています(Doremalen et al. 2020)。

2020-12-19 20:06:07
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このようにほとんどの動物実験系では、ワクチン接種後抗体価がピークを迎える4週後に、SARS-CoV-2を感染させてその効果を見ているのみで、抗体が実際にどれくらいの間持続するのかについての検討は全くされていません。また、そのような長期のデータを見た動物実験も行われていないようです。

2020-12-19 20:06:08
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先述の実験以外にも、ワクチンによりウイルス抑制ができたとする動物実験はいくつもありますが、ほとんど中長期的なワクチンの効果を見ていません。すなわち、これまで行われた動物実験では、中和抗体であるIgGがどの程度ワクチン接種された個体内で持続するのか全く不明なのです。

2020-12-19 20:06:09
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つまり、このような動物実験系においては、抗体価がピークとなる時には実際にウイルス感染抑制ができることが示されているのみで、その効果がどの程度持続するか、などは全く不明であり、また人間の系でどうなるかは全く不明です。

2020-12-19 20:06:10
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これらの動物実験が全く意味がなく不毛である、とまで申すつもりはありませんが、せめて4週間などという短期のデータではなく、もう少し中長期的なデータを取る必要があるのではないでしょうか?

2020-12-19 20:06:10
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また、加えて述べておくと、これらの動物実験のデータからは、このワクチンの”安全性”については何も言えない、ということは言うまでもないことです。

2020-12-19 20:06:12