違憲判決について、同性婚訴訟の弁護団が声明を発表。判決を高く評価しつつ、控訴の予定を明かしました。 >国会が立法義務を果たさず違憲状態を放置して遅々として改めようとしない現状の違法性を明らかにすることにより国会に速やかな立法措置を促す必要がある bengo4.com/c_18/n_12726/
2021-03-17 15:06:43>RT 違憲性を認定しつつ形式的には棄却なので勝った(ことになっている)国側からは控訴できない、という確定狙い判決だったような気がするんだけど。
2021-03-17 16:07:09後半① 後半から。この訴訟は、同性婚を認める制度が作られていないこと(立法不作為)が憲法に反する違法な行為であり、それによって損害を受けたとして損害賠償を請求したものです(形式的には)。なので直接問題になっているのは立法府の行為。 twitter.com/ipatrioticmom2…
2021-03-17 18:16:15先生、この判決文理解できません。 憲法23条と13条は合憲で14条は違憲というのは結局どういうことなんでしょう? 行政府に対する訴訟なのに、なぜ立法府が判決文に出てくるのですか? twitter.com/BFJNews/status… twitter.com/takehiroohya/s…
2021-03-17 17:33:14後半② しかし立法・行政・司法の別を問わず、あるいは行政内部の何省であろうが法人格としては「国」しかないので、これは国に対する訴訟ということになります。で、法律の規定で国を当事者とする訴訟では法務大臣が国を代表することになっており、具体的には法務省訟務局という組織が対応します。
2021-03-17 18:16:15後半③ このため、立法府の行為をめぐる訴訟に行政府が対応し司法府が裁くという状況になっています(ややこしい)。
2021-03-17 18:16:16前半① さて原告側の主張は、(A)民法・戸籍法が同性婚を認めていないことが憲法13条・14条1項・24条に反しており、(B)にもかかわらず立法府がそれを解消する法改正を行なっていないことが違法であり、(C)したがってそれによる損害を賠償する責任があるというものでした。 twitter.com/ipatrioticmom2…
2021-03-17 18:52:44前半② わかりやすいところから。(A)のうち24条は婚姻に関する憲法上の規定で、論点の「両性の合意のみに基づいて成立し」が書かれている部分です。しかし制度のすべてを憲法で書くのは無理なので、これは詳細な立法を議会が行なうことを前提に、その条件や制約を規定したものと理解できます。
2021-03-17 18:52:44前半③ たとえば「夫婦が同等の権利を有することを基本として」とあるので理由なく両者の権利に差を付けるような法律を作れば憲法違反。また、婚姻の自由が認められている以上、対応する法律を作らないことも自由の制限だから立法の不作為であり、憲法違反になると考えられるわけですね。
2021-03-17 18:52:45前半④ そこで同性婚制度がないことが憲法違反であると言うためには、24条の規定が保障する婚姻の自由に同性婚も含まれており、それを可能にする制度を作ることが議会に義務付けられていると解釈しなくてはなりません。原告はそう主張しましたが、判決で否定されています。
2021-03-17 18:52:45前半⑤ 判決は「婚姻をするについての自由」という表現を使っていますが、憲法上規定されているのはあくまで異性婚の場合であり、同性婚が憲法上前提されているともそのための制度を作ることが義務付けられているとも言えないという判断です。
2021-03-17 18:52:45前半⑤' (なので逆に言うと、憲法上は想定されていないという状態なので、仮に立法で同性婚を認めたとしても憲法違反になるわけではないという理屈にはなっていると思います。)
2021-03-17 18:52:46前半⑥ 13条もこれと同じ話で、規定されている幸福追求権から直接に特定の制度が義務付けられているわけではないので、それがないことが憲法違反とは言えないという判断です。
2021-03-17 18:52:46前半⑦ これに対し14条1項は法の下の平等を保障したものです。婚姻という制度は当事者にさまざまな法的効果を与えます(たとえば法定相続分)。異性愛者は婚姻によりそれを享受できるのに同性愛者が排除されていることがこれに反すると原告側は主張したわけですね。
2021-03-17 18:52:46前半⑧ 判決が認めたのはこの部分で、もちろん両者が異なるのでまったく同じ制度にはならず(たとえば子に関する規定は必要ない)、具体的な設計については議会の裁量がある。しかし制度がまったく存在しないためにすべての利益を享受できない状態は、その裁量の範囲を逸脱しているという判断です。
2021-03-17 18:52:47前半⑨ つまり、異性愛者が婚姻による法的効果を受けることができる以上、性質の違いにより合理的な区別を設けても差支えないし、どのような区別が合理的かを決める裁量が議会にはあるけれども、まったくゼロというのは正当化できず憲法に違反していますという結論でした。
2021-03-17 18:52:47前半⑩ このように現状が憲法に違反していると判決は認定したわけですが、次に(B)立法不作為が違法行為になるかという論点が来ます。
2021-03-17 18:52:48前半⑪ 不作為=「やらなかった」ことですが、これについてはどんな対応をするにも一定の時間はかかるので、作為義務=「やるべき状態」が生じたことを認識しつつ・正当な理由なく・長期にわたって放置されたような場合には責任が生じると限定的に解されています。
2021-03-17 18:52:48前半⑫ 今回の判決では、明白に違憲性が認識されつつ放置されていたとは現時点において言えないだろうという理由で、この点を否定しました。なので、(C)損害の程度は判断することなく、請求は認められない(原告敗訴)という結論になっています。おわり。
2021-03-17 18:52:48訴訟当事者の態度としては、不満な点があれば上級審の判断を求めるという意味で正々堂々たるものがあると思います。訴訟戦略としてはさまざまな意見があると思いますが、弁護士でもない私が口を出すことでもなかろうかと。ただまあ、悪口を言う気にはならないです。 twitter.com/ketokati/statu…
2021-03-17 19:01:30@takehiroohya @Yaruo2021 わざわざ火中の栗を拾いに来るそうですよ twitter.com/bengo4topics/s…
2021-03-17 18:33:46もともと請求額は各原告100万円とかなので、当事者も弁護団もおカネのことを考えて行動しているわけではなかろうと思います。 twitter.com/tergavi/status…
2021-03-17 20:43:00@takehiroohya 賠償金取れないと弁護士の稼ぎにならないんですかね twitter.com/bengo4topics/s…
2021-03-17 19:44:54いやその専門家と言われると困る。法哲学者です法哲学者。 twitter.com/suzuken/status…
2021-03-17 20:47:30「婚姻によって生じる法的効果の本質は,身分関係の創設・公証と,その身分関係に応じた法的地位を付与する点にある」と判決は述べているので、同じような効果が結果的に得られるだけではダメだという判断でしょうね(賛否はともかく)。 twitter.com/ikewan2012/sta…
2021-03-17 20:59:20判決文がそうあるのは裁判官の心証だから言っても無駄だけど、代替手段がないわけではなく、養子縁組によりほぼ同様の法的効果は与えられる(養親側に相続権が発生しない場合がある) 同性婚を戸籍等で公示することができなければ、重婚等を防ぐことができないので、社会に混乱を引き起こすことは必至 twitter.com/takehiroohya/s…
2021-03-17 20:53:3924条から一定の婚姻は存在が保障されていると解釈しているようなのでそちらから憲法改正が必要になるような気がするのですが、14条1項に関する問題は解決します。 twitter.com/steelfan_kyoto…
2021-03-17 21:38:02@takehiroohya 大屋先生は確か以前ブログで「異性間婚姻制度の方を解体して私人間契約の一種にしてしまう方がよい」という旨のことをおっしゃっていた記憶がありますが、そちら方式でも違憲状態解消にはなるということでしょうか(実現性はともかく)
2021-03-17 21:17:39この判決は、24条(両性の合意)でカバーされているのは異性婚だけで、同性婚は24条から制度化が義務付けられているわけではない(禁止もされていない)という立場ですね。 twitter.com/hikeke/status/…
2021-03-17 22:53:43相変わらず "うち24条は婚姻に関する憲法上の規定で、論点の「両性の合意のみに基づいて成立し" の"両性"が"男""女"以外まで拡大できるという解釈まで辿り着かないのだが。謎い twitter.com/takehiroohya/s…
2021-03-17 22:20:28(B)のところで、今回は初めての判断だし時間経過もそれほどないしという理由で立法不作為が違法とまでは言えないと判断しているのです。繰り返し同趣旨の判決が出てものらくらしてると、そのうちここがひっくり返されて正面からの敗訴判決になるという論理ですね。 twitter.com/adadgh/status/…
2021-03-17 22:56:39仮に、この方法で各地裁が国を勝訴させて、地裁レベルで話が終わった上で、国がのらりくらり立法を躱し続けることも可能なんだろうか… twitter.com/takehiroohya/s…
2021-03-17 21:51:21