MMT論者がよく言う「信用創造できるから、財政赤字は大丈夫」論って本当? ――元大蔵省・小笠原誠治氏による、中野剛志氏への批判動画を紹介
とくに「通貨発行益」に関する説明は貴重だ。ネット上では、適当な説明が多くて、「回収損」に触れているのは、この方の説明でしか、ほぼ見たことがない。
2021-04-08 22:19:21動画中にもあるが、フジモリ大統領(当時)体制のペルーへと、財政再建(協力)のため政府により派遣されるなど、財政の現場にいた小笠原氏。だからこそ、「金融の俗説をぶったぎる」という主張にも説得力がある。
2021-04-08 22:26:16MMT 現代貨幣理論の勘違い 中野先生は大いなる勘違いをしているとしか思えない(小笠原誠治) youtube.com/watch?v=muB0ZO…
2021-04-08 22:33:02MMT 現代貨幣理論の勘違い その2 中野剛志先生は銀行の貸出しは無制限だと主張されるが、その主張は正しいのか?(小笠原誠治) youtube.com/watch?v=trdG1a…
2021-04-08 22:34:28youtube.com/watch?v=MUkXrx… MMT 現代貨幣理論の勘違い その3 中野剛志先生は、どんなに財政赤字が膨らんでも金利は上がらないと言うが、正しいのか?(小笠原誠治)
2021-04-08 22:34:56小笠原氏が論理的に説明してくれているので、以下は蛇足だが、財政/金融の予備知識がないと、分かりにくいかもしれない。ので、少し別の視点から補足したい。
2021-04-08 22:40:45togetter.com/li/1653994 「信用創造」は、「無」から金を生み出せる「打ち出の小槌」なのか? ――MMTの説明と、実際の金融の違いについて(以前まとめ)
2021-04-08 22:41:21上記で前にも言ったのだが、銀行の預貸率(や預貸ギャップ)を見ると、銀行は預金を余らせている。つまり、「元手がなくても貸せる」「100万円を1億円に膨らませる」などということは、事実ではない。
2021-04-08 22:43:51「エッシャーのだまし絵」は面白いが、現実には外部からエネルギーを投入しないで、水路の水が永久に循環したりしない。永久機関は不可能だ。
2021-04-08 22:46:20もし、本当に「銀行や日銀や政府は、信用創造でお金を無から作れる」なら、5000兆円刷ってバラまけば、無税国家が可能になる。もちろん、現実にはインフレするだけだ。
2021-04-08 22:47:50貨幣には交換価値があるだけで、使用価値がないのだから、金を刷るだけで豊かになる、ということはありえない。経済学には、「貨幣の中立性」という命題がある。
2021-04-08 22:50:08別の角度から見れば、「フリーランチはない」ということでもある。貨幣を増刷すれば、インフレ(税)が発生するので、「負担なき財政再建」などありえない。
2021-04-08 22:53:26ただし、FTPL理論を提唱するシムズ教授のように、「インフレ税で返す」と認めるなら、その手段はアリだとも個人的には考えている。増税でもインフレ(税)でも、国民の負担には変わりないが、それなりのメリットもあるからだ。
2021-04-08 22:56:00注意深く見分ける必要があるが、「無限に紙幣増刷して無税国家にする」のと「インフレまで一時的な財政支出の余裕がある」、また「負担なき財政再建」と「インフレ税で返す」のではまったく別の話だ。月とすっぽん。
2021-04-08 22:58:01魔法の杖を振ると、政府の借金が消えてしまうような、「打ち出の小槌」「フリーランチ」「無税国家」につながるような話は、すべて詐欺だと見なしていい。
2021-04-08 23:00:07ただ、日銀や債券については、かなり専門的知識が必要な分野なので、そのメカニズムについて、私自身は今まで踏み込んだ説明ができなかった。
2021-04-08 23:01:49