- Mushi_Kurotowa
- 903
- 1
- 0
- 18
読み直そう。 人と生態系のダイナミクス。 amzn.to/38ATeep amzn.to/3eBhyQP pic.twitter.com/M4pvIFgNZ6
2021-03-13 21:51:02序文 人間とその環境を加害者と被害者に単純化するのではなく、ダイナミックに作用しあってきた歴史の文脈で環境問題を捉え、未来を創造的に議論しようという意味である。 ほんとこれ。
2021-03-13 22:11:10昆虫食がここまで軽視されてきた歴史的経緯を踏まえないと、「公平に」昆虫の利用を考えたい時に現在だけを基準にしてしまう。
2021-03-13 22:12:17「日本と東南アジアを含む年間降水量1000mm以上の地域、モンスーンアジアは世界の陸地の14%しかないが人口の半分以上に達する。」 水田稲作はチートなのよ。連作障害もないほどに強烈な季節性の撹乱にさらされる。逆に中耕除草農業を否定すると余計にエネルギーとコストがかかり環境負荷が増えてしまう
2021-03-13 22:17:13んで多くの「農の哲学」が稲作ではなくて畑作地域、欧米の休閑農業あたりを中心に起こっていて、日本とあちらの農業を比較して良い悪いを言ってしまう。日本の経済力を考えると海外依存を高めても良いのかもしれないけれど、モンスーンアジアの稲作地域の哲学を作らないとダメなんじゃないかなぁ。 twitter.com/Mushi_Kurotowa…
2021-03-13 22:21:14つらい読書が終わったので楽しい読書にしよう。 土 牛 微生物 文明の衰退を食い止める土の話。 amzn.to/3o6GPob
2021-01-01 18:20:26縄文時代から黒ぼく土が見られるので、「野焼き」「山焼き」はその時代から行われてきたとのこと。わりと昔からアグレッシブに環境改変をしてきた。殺虫剤の意義を出すなら火入れ式農業、機械耕起農業と比較して、だろうなぁ。読み進める。
2021-03-13 22:26:30縄文時代の人口は(難しいが)ピークが26万人。環境負荷として真似できるレベルではない。 縄文時代から弥生時代にかけて徐々に稲作が(畑作も含めて)広がり、水田遺構が出てくるので弥生時代へ。技術よりむしろ大和朝廷の成立からの食料革命の方がインパクトが大きい、とのこと。
2021-03-13 22:36:37弥生時代に入って60万人、その後の朝廷の成立と農地開墾計画としては100万ヘクタールの開墾計画(100万町步の開墾令)が722年に出されたが、実際にその農地開墾を達成したのは1000年後の江戸。しかしすごい計画だ。
2021-03-13 22:43:18平安末期680万人、豊臣時代1200万人。もうラオスの人口(700万人)を超えるのか。すごいな日本列島。
2021-03-13 22:45:12技術革新というより社会の停滞と社会制度の変化の方が人口を増やしていくの、面白い。インセンティブ設計(墾田永年私財法)とか。
2021-03-13 22:46:341600年は1200万人だったのが1720年に3100万人。人口爆発。すごいぞ江戸。しかしその後明治まで停滞。氾濫原のような不安定な湿地をどんどん灌漑稲作へと転換。これはすごいなぁ。山野からの草木の採集と刈敷、牛馬のフンも重要に。昭和30年に残っていた東北地方の刈敷では10aあたり1トンの草を敷いた。
2021-03-13 22:52:09買って使う魚肥、金肥(都市部の人間のうんこ)は一部の裕福な農家のもので、基本的に緑肥が農業生産を規定していた。山論(草地をめぐる紛争)も増えてきたとのこと。
2021-03-13 22:56:281720年から120年間は人口増加率ほぼゼロ。すごい時代。 飢饉、コレラ、火山の噴火、そして堕胎の普及。
2021-03-13 22:59:10明治から昭和の初めにかけて面積あたりの収量は1.5倍に。化学肥料の影響が大きい。幕藩体制の崩壊で明治期は山林が減少、その後持ち直したが昭和の軍事体制維持のためまた伐採。
2021-03-13 23:02:06森林面積が国土の3分の2を占めるようになったのは1960年代以降。花粉症め、、、水田は暗渠と水路が整備され大型機械が入れる大きさへ拡張。労働時間は1/3へ。土地生産性は(除草剤などの複合理由で)さらに1.5倍。高度経済成長とともに食料生産も強化された。
2021-03-13 23:07:37アジアモンスーンにおける除草剤と殺虫剤の効果はすごい。 1949年10aあたり除草時間は50時間だったが2010年1.4時間。
2021-03-13 23:10:10草地に関してはアンダーユースが顕著で、20世紀初頭に500万ヘクタールあった草地は2005年には34万ヘクタールに減少。緑肥としての利用が減ったため。
2021-03-13 23:12:17生物多様性国家戦略における4つの危機要因 オーバーユース(使いすぎ) アンダーユース(使わなすぎ) 外来種や化学物質 気候変動
2021-03-13 23:15:20第二章 草地 農地生態系の機能と特徴 稲作を畑作(小麦)と対比するとチートぶりがすごい。異世界転生してきた感がある。水田によりリンが可給態になったり、出自が氾濫源なので撹乱後の回復が早かったり、連作できたり。近世の新潟平野では緑肥がなく、無肥料で稲作をしていた地域もあったらしい。
2021-03-13 23:24:38水田稲作で誕生するのは水域で、畑作は陸域。なので二次草地が陸域生態系である以上は、農地/非農地のコントラストは水田の方がドラスティックな変化を見せている。そうなのよね。水田という大きな環境改変に比べて、他の「化学的な」撹乱が大きいか小さいかは畑作/草地の発想から離れないといけない
2021-03-13 23:31:43歴史的に見ると江戸時代、クソほどタガメが水田にいたと思うと悔しいなぁと思ってしまう。ノスタルジックなのは個人に留めておかないといけなくて、今の社会に何が必要か考えないといけない。
2021-03-13 23:33:34千葉県北部では水田の乾田化(中干しによる収量向上とメタン抑制)で数年でニホンアカガエルがほぼ絶滅。これも大変。
2021-03-13 23:34:57アキアカネは乾田化との相性が悪く、蚊の抑制に働いていたはずが1990年から2009年に1000分の1に減少。
2021-03-13 23:37:13イネ科草地における伝統的な「火入れ」に比べてマイルドな撹乱をどうやって複合使用していくか、というのが草地生態系の基本的な管理方法。そこに水田も含まれるが、水田の撹乱はかなり強くて異質。
2021-03-13 23:43:23湿地において植物が作り出す隆起「谷地坊主」 あ、これ欲しい。ラオスにも似たやつがあるはず。
2021-03-13 23:45:30