「ラスベガスだ!」と思った。深い理由はなく、漠然とベガスに行けば何とかなると思った。住むところも何も決めずに10時間車を走らせて砂漠の中の街に移り住んだ。ストリップの外れの治安が悪い地域の一軒家にハワイから渡ってきたミュージシャン達7人との生活が始まった
2021-05-04 18:45:54Craigslistで見つけたオーディションに行ってベースを弾いて幾つかのバンドに加入し、ミュージシャンユニオンに加入してミュージカルやホテルの仕事の現場に顔を出しながら演奏を機会を探ったが、突然あらわれた怪しいマネージャー取ってくるのは50ドル貰えるかどうかの小さなものばかり。
2021-05-04 18:49:14資金が尽きて徐々に深夜の怪しいビデオ屋の店番のバイトが生活の中心になっていく。早朝のストリップのホテルの建物は煌びやかさが一切なく、補修の後が生々しいただのハリボテだった。「全部偽物じゃん」と思いながら車を走らせて虚しさを抱えて家に帰る日々だった
2021-05-04 18:52:09怪しいビデオ屋を取り巻く日本人達もクセが強かった。元ヤクザだと息巻く某ホテル内の寿司シェフ。某ホテルのカジノのベテランディーラー。元風俗嬢で今でも過激な下ネタしか言わない高齢の女性。お店のDVDや売り上げを盗みまくる店長。北朝鮮から脱北してアメリカに流れてきて店を開けたオーナー
2021-05-04 18:56:10(オーナーは日本人じゃないけど)この人達が理想の自分と現実の自分の境目がわからなくなった状態でマウントを取り合い店はいつも阿鼻叫喚に包まれていた。僕現実逃避をすべくブラジル人コミュニティに入っていきポルトガル語のエクスチェンジに没頭していた。何をしにベガスに行ったのか既に不明
2021-05-04 18:59:10ボロボロの生活で明日の食事をするお金も無いというところまで追い込まれていった。そんな状態でも「堅実に」とか「着実に」とか「コツコツ」などを考えることも無く、どうすれば一発逆転できるのかを考えていた。怖いことに何の疑いもなく、逆転出来ると信じ切っていた。もうすぐ30歳になる2007年の話
2021-05-04 19:01:53このアメリカ生活の最初の3年間に就労ビザを取ってアメリカ企業で働いている様な優秀な日本人には会ったことが無かった。僕の周りにいる日本人達は皆どこかなし崩し的に生きてきてしまった人達ばかりだった様に思えた。程度の差はあれ所謂「成功」からは遠い場所にいる人達だった。(続
2021-05-04 19:06:06「底辺」とか言っちゃうと他人の話書けなくなるということを、書き始めて気づくという痛恨のミス。結局、自分のダメエピソードとその周辺の人達という形で書くことになってしまった(苦笑)今回はマサト先生ばりに長くなりそう。。。。
2021-05-04 19:08:12今のところ全然この辺の話が書けてません(汗)久々の長編なのに企画倒れか。。。 twitter.com/carlostsune/st…
2021-05-04 19:20:51アメリカに渡った日本人の歴史を話しだすと長くなるけど、今日は戦後、特に80年代以降にアメリカに渡り居着いてしまった日本人の話を中心に書きたいと思う。つまり、なし崩し的にグリーンカードが取れた朗らかな時代に渡米した「一世」達だ
2021-05-04 17:31:12今回のは長くなりそうです。自分でも思っていた以上に。 twitter.com/carlostsune/st…
2021-05-05 04:28:43日本語で発信されるアメリカでの仕事とか生活の事情って、上手くいってる人の話が多いから底辺に近いエリアの話って全然伝わってないと思うんですよね。 その層で生きている人たちって情報発信しないし。 だから、今日こそはその辺を話したいと思います。
2021-05-04 17:19:10@My_Liberty_ ありがとうございます!実は書きながらも色々思ったり、迷ったりしてるから少し不安定なんですよね。だから、思わぬ言葉にザックリやられてしまう。普段なら気にもとめないのに(苦笑)折角なので全部書き切りたいと思います!
2021-05-05 06:23:4611月になった瞬間にラスベガスは真夏から真冬に変わる。お金も尽き、食べるもの無く、風邪をひいてボロボロの部屋で寝込んでいる時に電話がなった 「仕事を手伝って欲しいんだけど空いてる?」
2021-05-05 07:05:25マウンティングと嘘の付き合いでしか自分を保てない人達とばかり接していたベガス時代に、僕が道を踏み外さなかったのは彼との交流があったからだと思っている。人としてのベースを崩さずに済んだ。本当に大恩人だ。 twitter.com/carlostsune/st…
2021-05-05 07:08:5411月に入るとベガスは急に寒くなる。風邪をひき、お金も底を尽きかけていた時に中井さんから「来週一週間体空いてる?」との電話が。 聞くと砂漠の射撃場でFBI教官のサブマシンガンのDVDを撮影するので録音をやって欲しい、との事。1日100ドル現金で、奥さん手作りのお弁当付きで。
2019-05-03 15:27:04彼もまた夢を追ってアメリカに渡ってきた若者だった。根無草の様な時間を過ごした後に、この国に自分の居場所を少しずつ築き、そしてラスベガスに自分の城を築いた人だった。だから、根無草だった当時の僕のことを気にかけ、暗黒面に落ちない様に手を差し伸べてくれた twitter.com/carlostsune/st…
2021-05-05 07:12:21そして見つけたのが中井さんの書いたコラムだった。 norari.net/gun/back_gun.p… 自衛隊を除隊した若者が何のアテも無く渡米、バイクで大陸横断をしようとしてストーリーは始まる。アリゾナの砂漠、ラスベガスでのギャンブル生活、サンフランシスコでの銃のインストラクターを経てラスベガスで起業へと
2019-05-03 15:12:18「底辺」とはその社会において経済的にも社会的にも最下層に近いところに属しているということなんだと思う。そして、アメリカにおいてはマジョリティの経済圏で暮らせず、マイノリティのコミュニティの小さい経済圏でしか暮らせない人達は限りなく「底辺」に近いところにいると言って良いと思う
2021-05-05 07:17:13小さい経済圏には良い仕事は回ってこない。騙し合い、足の引っ張り合いで小さなパイを奪い合う。マジョリティの世界に比べるとスタンダードがもの凄く低いのだけど、そもそもそんな事を知らないから比べることも出来ない。身近な誰かを妬み嫉む。精神が暗黒面に落ちたら底辺へのカウントダウンが始まる
2021-05-05 07:19:46