初心者向け「旧軍戦車連隊の構成」のお話
- Nyarlathotep_44
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旧軍戦車連隊は大隊連結がなくて、連隊直下に中隊が配属されてました。その内訳は戦車4個中隊を主力に、第1中隊に軽戦車、第2~4中隊に中戦車が配備されていました。
2011-08-06 23:19:54まあただこれはあくまで一例で、主力が軽戦車だったり、旧式の八九式中戦車を主力としていた部隊もあるんですよー、まあ予算だって有限だし、仕方のない部分もあるかもしれませんね。
2011-08-06 23:22:32で、戦車連隊は中隊単位で分割されて歩兵部隊に配属されることも多かったようです。まあこれの理由は、日本軍の戦車が対歩兵を重視していたところから見ても明らかですね。当時のドイツとは正反対の位置に属するんでしょうか。
2011-08-06 23:24:48しかし、大戦前から大口径の砲を乗せた「砲戦車」の配備を第4中隊に行う事が検討されていて、大戦後期からは第5中隊として独自に「砲戦車中隊」が追加されていますねー
2011-08-06 23:26:57日本の1個戦車連隊の具体的な編成(1944年当時)は……本部に九七式中戦車改×1、九五式軽戦車×2 第1中隊:九五式軽戦車×13 第2~4中隊:九七式中戦車改×10 第5中隊:二式砲戦車×10……が一例だそうで、なかなかに潤沢(実際に配備されていれば)ではないでしょうか。
2011-08-06 23:31:46で、実際に旧軍戦車がどう戦うのかというと……こちらの中ほどをご覧くださいw(手抜き) http://togetter.com/li/165241
2011-08-06 23:37:04で、砲戦車とは主に敵の対戦車兵器や対戦車陣地を破壊し、戦車の支援を行う車両であり、その構想はWW2ドイツの大戦前の戦車運用構想(Ⅲ号戦車とⅣ号戦車による二本立てでの戦闘構造)に非常に似通っていますね。ただし、日本の場合は砲戦車が対戦車戦闘も積極的に請け負います。
2011-08-06 23:41:56砲戦車の開発の着手は昭和12年(1937年)に行われています。この頃には旧陸軍も現状の戦車運用だけでは、進化しつつある対戦車戦闘や機動戦に対応できないと考えていたんでしょうか?
2011-08-06 23:47:43ちなみにその年に開発が計画された砲戦車は、主砲は榴弾威力が高い「7.5cm四一式山砲」を改造した「九九式戦車砲」を使用し、これを九七式中戦車の車体に搭載した「試製一式砲戦車」が実際に製作されています。これに密室旋回方式の砲塔等の改修をかけたものが、後の「二式砲戦車 ホイ」です。
2011-08-06 23:54:59なんで一式砲戦車より二式砲戦車の方が開発が先に始まったのに後発かというと、恐らく一式中戦車の車体を利用していたり、開発が遅れてしまった事、一式砲戦車の方が製造しやすいという点から来るものでしょうねー
2011-08-06 23:57:32大戦末期には非力な軽戦車中隊を廃止、中戦車2個中隊と砲戦車2個中隊を中核に、自走砲中隊、装甲兵車に乗る機械化歩兵と戦闘工兵の機能を兼ね備えた作業中隊、整備中隊を合わせた7個中隊からなる戦車連隊が編成されています。
2011-08-07 00:01:56更に戦車1輌に対して6名ほどの歩兵・工兵を跨乗歩兵として同行させ、戦車が重機関銃などの歩兵の脅威を排除し、歩兵側がバズーカ兵を排除、敵戦車に肉薄攻撃をかける戦術なども生み出されています。日本式タンク・デザントってやつでしょうか。
2011-08-07 00:06:09そして計画では以前の編成とは違う、7.5cm砲を搭載した中戦車や10.5cm榴弾砲・加農砲を搭載する砲戦車、7.5cm~10.5cm砲を搭載した直協戦車の3本柱で構成した新編成なども1943年頃から考えられていたようです。しかし、これらは間に合うこと無く終戦を迎えました。
2011-08-07 00:10:54こう考えてみると旧陸軍も戦車運用に関してはしっかりと敵や戦訓を見据えた対策、構想をしっかり練って考えだしています。しかし、結果としてはこれらを行うための物資=が常に足りない状態であり、大戦全土を通して旧来の運用思想に兵器で対抗するしか無かった旧軍の哀愁が見て取れますね。
2011-08-07 00:14:05@Nyarlathotep_44 装甲教導師団・・・じゃなかった戦車第4師団などに見られる高定員編制ですね。本土決戦兵備の連隊でも、東北や四国展開の部隊など軽戦車主体の編制もあったようですが、道路事情や戦車の在庫の関係なのでしょうね。
2011-08-07 01:08:58@baron_yamaneko その線が一番大きいでしょうねぇ。まあ軽戦車もなんだかんだで色々作っていたので、軽戦車による旧来通りの機動戦の可能性も捨てていなかったんでしょう。
2011-08-07 01:15:40軽戦車については、九五式以降も開発が進められ、九八式軽戦車(ケニA/B)、二式軽戦車、三式軽戦車、四式軽戦車、五式軽戦車がそれぞれ開発されています。……が、大半は少数生産or制式採用されずに開発打ち切りとなってるものが多いですね。
2011-08-07 01:21:15まあ、一応四式軽戦車のように部隊に配備されたものもありますが、全てが本土防衛用に配備されて終戦を迎えています。四式軽戦車は四国の部隊だったかな?
2011-08-07 01:23:05だけれど、一応45年にまで軽戦車の開発・生産が行われていたということは、旧来以前の思想を更新しきれなかった旧軍の苦悩が透けて見えるといいますか……ホント、ここらへんの事情は米軍が羨ましい限りですヨ。
2011-08-07 01:25:02