(おかんまとめ34)朝の三分小説~おかん~(学問の進め編)

おかん544から556まで。  ついに長野市にまで戻ってきたおかんはムーンライトさだみつがとらえられている長野市役所に潜入することに。  おかんは無事にさだみつと合流できるのか、というのがあらすじ。  しかし、なんですかね。ボンボウボンの唐突なワープ能力発動からここまでかなりかかってますね。もう色々すべてが緩い。それがおかん。  そのワープ能力も大技過ぎて微妙に使いづらそう。 続きを読む
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カメックスシ @agodenderu

おかん544 長野駅前のラーメン屋におかんはいた。 ムーンライトさだみつを奪還しようと市街地まで来たのはよかったが、どうやって一人で奪還するかは考えていなかった。とりあえず誰かに相談しようと思い消費者センターに行ったが 「うちに聞かれても困るな。飴ちゃんあげるから帰って」 と言われた。

2018-01-05 06:56:31
カメックスシ @agodenderu

おかん545 夜になったら長野市庁舎に進入してみる事にした。おかんはレッカー車形態で駐車場に待機して庁舎の電気が消えるのを待ったが、なかなか消えない。 「いつまで残業してやがる」 などと文句を言ってると 「大変だねぇ雇われの奴等は」 とおっさんが声をかけて来た。 「誰だお前」

2018-01-09 06:57:46
カメックスシ @agodenderu

おかん546 「俺は夜の警備員バイト藤谷って言うんだ。よろしく」 早速だが警備員に目をつけられてしまったようだ。 「警備員だって」 「そういう訳だからよぉ、どんな理由があっても不審者は市役所には入れてやれねぇのさ」 こうなったら力でねじ伏せるべきか、訳を話して同情を誘うか、選択の時だ。

2018-01-10 06:59:08
カメックスシ @agodenderu

おかん547 選んだのは事情を説明してから力でねじ伏せるという解決方法。 「という訳なんだ」 「ぁあなんて感動的な話だよ。いいぜ息子を助けてやんな」 藤谷は人情味のある男だった。 「それじゃあ」 「ちょっと待て、エレベーターで行くといい」 藤谷が地面を踏むとエレベーターが天から降りてきた。

2018-01-11 06:58:09
カメックスシ @agodenderu

おかん548 「大丈夫なのこれ」 「問題ない。俺はエレベーターを自由に操る事が出来るのさ」 こんな危ない奴と戦わなくて良かったとおかんは思った。 エレベーターは県庁の三階の窓で止まった。中に入るとそこは勉強部屋の様だ。もちろんそこでは子供達が勉強とかバトル鉛筆をしている。 「おかん!?」

2018-01-12 06:56:18
カメックスシ @agodenderu

おかん549 ムーンライトさだみつがいた。 「お前無事だったんだな」 「ずっと勉強してたよ」 「そうか、もう勉強なんかしなくても大丈夫。今すぐ抜け出そう」 「そうはいかんよ」 ボンボ・ウボンだ。 「この子は長野市の未来を担う子だ。勉強してもらうよ」 「人の未来を勝手に決めてるんじゃねぇ」

2018-01-15 06:57:39
カメックスシ @agodenderu

おかん550 「安賀多おかんはやはり生かしておけばろくな事がないな。始末しろフレッシュ八木」 ボンボ・ウボンが合図をすると治安維持局のフレッシュ八木が入ってきた。こいつは確かイルカのキーホルダーを振り回す能力者だ。 「それはないんじゃない」 乱入してきたのは 「ギャング王藤谷だと」

2018-01-16 07:00:34
カメックスシ @agodenderu

おかん551 「藤谷組には庁舎の警備を依頼したはずだが」 「やっぱり親子を引き裂くなんて俺は出来ないねぇ」 「大丈夫だ安賀多に親の資格などない」 「むむむ……」 何も言い返せないおかんだった。 「フレッシュ八木さっさと始末しろ」 するとフレッシュ八木がイルカのキーホルダーを出した。

2018-01-17 07:01:59
カメックスシ @agodenderu

おかん552 「ここは俺に任せな」 とか言って藤谷はフレッシュ八木とカラオケに行った。 「これで一対一だなあ市長」 おかんはプレミアムおかんになった。 「お前、手で触れた物を温泉にワープさせるんだろ。私がお前をぶん殴るのとどっちが速いかな」 ついにおかんがボンボ・ウボンを追い詰めたぞ!!

2018-01-18 07:00:58
カメックスシ @agodenderu

おかん553 「お前はまた暴力で全てを済ますつりかもしれない。だが、真に考える事はムーンライトさだみつ君にとって何が最善か」 「勉強なんかじゃこの長野は生き残れねぇよ」 「それを判断するのはムーンライトさだみつ君だ」 ボンボ・ウボンは負ける気などない。おやつに毎日干し芋を与えていたし。

2018-01-19 07:01:33
カメックスシ @agodenderu

おかん554 「ムーンライトさだみつ君、君はどう思うかね」 全てはムーンライトさだみつに委ねられた。 「僕は……」 既にボンボ・ウボンは勝利を確信していた。 「僕はここを出ていくよ」 「なにっ」 その瞬間、プレミアムおかんの高級感ある拳がボンボ・ウボンを吹き飛ばした。 「ぐゎばぁっ」

2018-01-22 06:58:40
カメックスシ @agodenderu

おかん555 おかんはムーンライトさだみつを連れて庁舎を脱出した。 「これで良かったんだよな」 「やっぱり庁舎に閉じ込められるのは退屈だからね。それでもね、中学受験はしたいんだ」 「えっ」 「中学受験」 「うわわわわ、正気か息子よ」 「やっぱりおかんを見てたら大学は出ときたいって思った」

2018-01-23 06:54:58
カメックスシ @agodenderu

おかん556 「そういえば私学って学費とか高いんだろ」 「多分。でも奨学金とかでなんとかするよ」 「あーもうわかったよ。学費は私がなんとかしてやる」 「本当?」 「任せな。どっかから集めて来てやるよ」 何かまた危険な金に手を出す予感がしたムーンライトさだみつだった。 「学問の進め編」完

2018-01-24 07:00:32