2歳児餓死事件報道をうけて

千葉県柏市で起きた2歳児餓死事件報道をうけて、摂食障害のある子を育てた親でもあるPnd_Usgさんのツイートを中心にまとめてみました (※乳幼児の「食べない飲まない」を摂食障害するのは、本来、正しくはないのですが、他に良い表現がみつからないので、このまま表記させていただきます) 続きを読む
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UNB @Pnd_Unb

(1)娘は接食障害だ。かつ父子分離が難しい。この娘の摂食障害と親子関係の関連について考えてみた。超長ツイート開始。

2011-08-08 12:00:08
UNB @Pnd_Unb

(2)私の知る限り、乳幼児の摂食障害は体幹の麻痺のある子が大半。次に消化器系・循環器系などに疾患のある子など。あとなぜか未熟児に多い気がする。最後に生後なにも問題ないけど、という子。今回は麻痺の子は除外する。私がわからないから。

2011-08-08 12:00:17
UNB @Pnd_Unb

(3)娘は未熟児で、イロイロあるけど食に問題ありそうな疾患は見つからず、疾患なし、なぜ食べないかわからない、という扱いで1歳半になった。1歳半で食道狭窄がみつかり、その手術を経て、チューブを抜き、経口で少しずつ食べるようになった。

2011-08-08 12:00:27
UNB @Pnd_Unb

(4)大まかに言うと7ヶ月NICU⇒原因不明の摂食拒否によりチューブで在宅(母が面倒を見る)⇒摂食専門医を見つける⇒小児科で1歳半で原因判明、手術⇒経口摂食訓練開始(在宅、父が面倒を見る)⇒2歳半より週1で保育園⇒3歳直前より本格的に保育園

2011-08-08 12:00:37
UNB @Pnd_Unb

(5)今は年1回くらい、食べるものを詰まらせる。手術はしたが食道が細いか、嚥下の筋肉が未発達なのかが理由と思われる。詰まらせたときは頭を斜め下にして背中を叩く⇒出なければ親が手を突っ込んで取る。

2011-08-08 12:00:49
UNB @Pnd_Unb

(6)娘は「保育園では詰まるものは出ない」と認識、ファミレス系のお子様ランチなどには詰まるものはない、というのもわかっている。それ以外のもので詰まったときに、パパがいなかったら(過去数回、詰まったときに取ってくれたのが父親だった)どうしたらいいのだ、と不安に思っている。

2011-08-08 12:00:59
UNB @Pnd_Unb

(7)更に最近は知恵もついてきて、摂食の先生の言うことは信用できると思っている。毎回の摂食の外来では指導内容に自分でサインをするほど(以前は保護者だった)。

2011-08-08 12:01:09
UNB @Pnd_Unb

(8)私がお迎えに行く平日は、夕食までに弟と喧嘩したり時間がかかりすぎたりする頻度が格段に高く、夫がお迎え⇒寝かしつけ の日より1時間以上、タイムラグが出る。娘はパパが大好きで、パパが遅い日は不安になるのが原因と思う。

2011-08-08 12:01:19
UNB @Pnd_Unb

(9)一方で私。原因不明だったチューブ時代。スプーンで飲ませてみたり、甘くしてみたり、離乳食になったら食べるかも、これなら食べるかも、など試行錯誤した。3食試して、3食とも食べず、チューブの処置をする毎日。

2011-08-08 12:01:30
UNB @Pnd_Unb

(10)終わりが見えず、母親の対応のせいではという無責任な外野の声に振り回され、とても辛かったことは覚えているが、正直辛くてあんまり覚えてない。

2011-08-08 12:01:40
UNB @Pnd_Unb

(11)チューブ交換などは虐待チックだが、それ以外では虐待的行為はしていない。でも、チューブや接食などを行う子で、麻痺がない子の親御さんは皆言うのだが、「とてもかわいいし可愛がっている、でも、怒ってしまう。自分以外の親戚に預けると、親戚も子供を怒ってしまう」。

2011-08-08 12:01:51
UNB @Pnd_Unb

(12)皆、簡単に子供を叱り飛ばすような親ではない。むしろ、そうあってはならないと誰よりも良く知っているような人たちだ。それでも怒ってしまうというのは、食べない子を育てるというのは、つまりそういうことなのだと思う。

2011-08-08 12:02:01
UNB @Pnd_Unb

(13)私は娘に対して、今でも、あの作って食べて全て無駄、という日々の恐怖感と焦燥感と先行き不透明感の名残を少し感じる。娘はかわいい。健康な息子とどちらもかわいい。比較できない。でも、娘と接するのは、不安がある。

2011-08-08 12:02:11
UNB @Pnd_Unb

(14)それは、娘が私では食べ物が詰まったときにどうすりゃいいの、と思っている不安を私が感じるからか、それとも、私のほうで娘に対してあの辛かった日々の記憶が消せないからか、それはわからない。それが今の母子関係にどの程度影響しているのかもわからない。

2011-08-08 12:02:21
UNB @Pnd_Unb

(15)夫が娘に対し、より安心感を与えられるのは、娘の認知度が上がってきた時期に毎日接してくれるのが夫だったからか、それとも夫が娘と日常的に接したのが、原因不明で悪戦苦闘する時期ではなく、原因がわかっていて、淡々と日々の栄養と食の訓練をこなすことが、

2011-08-08 12:02:30
UNB @Pnd_Unb

(16)遅々としてはいても明るい未来に繋がることがわかっているからだったのか、それとも夫の精神力が単に強靭だったのかはわからない。多分、上記の複合的要素なのだろう。

2011-08-08 12:02:41
UNB @Pnd_Unb

(17)娘の発達を見てもらっている各所の施設で、母子関係を指摘されたことがなく、娘は父子分離が課題であっても、二次障害的なものを一切指摘されず、むしろ真っ直ぐのびのび育っていると評されることが多いのは、夫が素晴らしかったことが強烈に作用していると思う。

2011-08-08 12:02:52
UNB @Pnd_Unb

(18)そして、私が娘のありようを受け止めるために、コーチング的なものを調べまくって、受容的共感的態度を取り続ける努力をしていることも、ほんの少し効果的に作用している。

2011-08-08 12:03:02
UNB @Pnd_Unb

(19)では男親ならどうか。子供の摂食の問題を気にしなくて当然、ということはない。他の児の親御さんの話を聞けば、やはり父親も一般的な範囲とはかけ離れて愛情深く子を思うタイプではあるが、男親でもやはり精神的にマイナス影響があるようだ。

2011-08-08 12:03:11
UNB @Pnd_Unb

(20)このような摂食障害の乳幼児を持つ親子に対し、親の子供への接し方、親の精神的苦痛を考えてくれる機関は知らない。でも問題の根はとても深いと思う。単に目に付く患者が少ないだけだ。

2011-08-08 12:03:20
UNB @Pnd_Unb

(21)地域の三次救急を担う、発達小児科の高名医に親の責任といわれ続けた方もいる。先日、虐待疑いで親いわく「未熟児出身、摂食障害、医療に頼れない」という子が亡くなったが、そのときも小児科医まで親を批判していた。「医者のせいにすんな」と。

2011-08-08 12:03:29
UNB @Pnd_Unb

(22)その子が亡くなったのは医者のせいではないだろう。でも、たった一人でも医療者が親の苦悩に共感を示せていたら、その子は虐待を受けずに生きてたかもしれないのに。地域医療に多大な貢献をし、現代医療としては正しいのかもしれないけど、摂食障害児の親を追い詰めた高名医を知っている。

2011-08-08 12:03:39
UNB @Pnd_Unb

(23)食育の問題も。乙武さんが健常者に受け入れられる障害者のように振舞うことにより(本人の意思がどうあれ)、彼のように振舞えない障害者が苦しみを感じてしまうことがあるように、誰もが否定できない良いこと扱いの「食育」が、摂食障害児の親子を追い詰めてしまうこともある。

2011-08-08 12:03:49
UNB @Pnd_Unb

(24)知らなければ食育の正しさばかりが誇張され、こういう親子は社会に身の置き所を感じられなくなる。

2011-08-08 12:03:59
UNB @Pnd_Unb

(25)いまや発達障害だって広く認知されつつある。まだまだだけど、書籍だってやまのようにある。でも、摂食障害の乳幼児なんて誰も知らない。簡単に批判される対象となる。どうやって認知してもらったらよいのだろうか。

2011-08-08 12:04:29
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