【ADE:抗体依存性感染増強】新型コロナウイルス感染症と感染増強抗体(2021.6.23作成)

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エアボーン空気感染#COVIDisAirborne#covidCO2#bettermasks @AirborneKanki

<研究成果のポイント> 1⃣新型コロナウイルスに感染すると、感染を防ぐ中和抗体ばかりでなく、感染を増強させる抗体(感染増強抗体)が産⽣される

2021-06-23 16:20:50
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2⃣感染増強抗体が新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の特定の部位に結合すると、抗体が直接スパイクタンパク質の構造変化を引き起こし、その結果、新型コロナウイルスの感染性が⾼くなる pic.twitter.com/3PnpKNa3z4

2021-06-23 16:23:47
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【ADE:抗体依存性感染増強】 (Antibody-dependent enhancement) スパイクタンパク質(Spike)のNTDの感染増強部位に抗体(紫色)が結合すると感染性が増大する pic.twitter.com/B2PeiByJoz

2021-06-23 16:25:43
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3⃣感染増強抗体は中和抗体の感染を防ぐ作⽤を減弱させる 4⃣COVID-19重症患者では、感染増強抗体の⾼い産⽣が認められた。 また、⾮感染者においても感染増強抗体を少量持っている場合がある

2021-06-23 16:28:02
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5⃣感染増強抗体の産⽣を解析することで、重症化しやすい⼈を検査できる可能性がある。また、本研究成果は、感染増強抗体の産⽣を誘導しないワクチン開発に対しても重要である

2021-06-23 16:29:28
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【スパイクタンパク質の構造】 🟢スパイクタンパク質は3量体(⻘⾊、⽔ ⾊、⻩⾊)をとり、S1 と S2 領域から成る 🟢S1 領域は、さらに RBD と NTD に分けられる pic.twitter.com/6oMhVLZZ56

2021-06-23 16:33:35
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【ADE:抗体依存性感染増強】 (Antibody-dependent enhancement) 🟢ウイルス粒子に抗体が結合することで感染が増強する現象。これまでは、ウイルス粒子に抗体が結合すると、抗体の受容体であるFc受容体を発現しているある種の免疫細胞にウイルスが感染しやすくなると考えられていた。→

2021-06-23 16:38:04
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🟢デングウイルス等で見られる抗体依存性感染増強(ADE)はFc受容体を介しているが、本研究により、Fc受容体非依存性の抗体依存性感染増強(ADE)機構が初めて明らかになった。

2021-06-23 16:39:33
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<感染増強抗体の解析> 🟢COVID-19患者の免疫細胞から同定された76 種類のスパイクタンパク質に対する抗体を解析したところ、スパイクタンパク質へのACE2の結合を阻害するRBDに対する抗体(🟦)ばかりでなく、ACE2の結合性を増加させる抗体(🟥)がNTDに対する抗体の中に存在することが判明した pic.twitter.com/2Cwq6pgrcX

2021-06-23 16:49:50
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<NTD感染増強抗体による感染増強のメカニズムについての解析> 🟢感染増強抗体がスパイクタンパク質のNTDに結合すると、抗体によってNTDが牽引された結果、スパイクタンパク質の構造が変化してACE2に結合しやすい開いた構造のRBDが誘導されることが判明した pic.twitter.com/tQKkKabIAs

2021-06-23 16:58:38
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<COVID-19患者における感染増強抗体の解析> 🟢重症患者では感染増強抗体が⾼い傾向が認められた 🟢⾮感染者においても感染増強抗体を持っている⼈が存在する 🟢従って、感染増強抗体を持っている⼈の感染や、ワクチン投与によって、感染増強抗体の産⽣が⾼まる可能性が考えられた pic.twitter.com/s3GDSsoDt3

2021-06-23 17:05:08
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<研究の考察と意義> 1⃣本研究により、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の特定の部位に感染増強抗体が結合すると、スパイクタンパク質の構造が変化して、新型コロナウイルスの感染性が⾼まることが明らかになった

2021-06-23 17:19:35
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2⃣感染増強抗体が産⽣されると、中和抗体の感染を防ぐ作⽤が減弱することが判明した。しかし、⼗分量の中和抗体の存在下では感染増強抗体の影響は⾒られなかった。実際、重症患者では感染増強抗体の産⽣が⾼い傾向があり、感染増強抗体の産⽣が重症化に関与している可能性もある。→

2021-06-23 17:21:51
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しかし、実際に感染増強抗体が体内で感染増悪に関与しているかはまだ不明であり、今後の詳細な解析が必要である

2021-06-23 17:22:38
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3⃣これまで機能が不明であったNTDが、スパイクタンパク質の機能を制御している重要な領域であることが明らかになった。実際、最近の多くの変異株にはNTDにも多くの変異が認められるので、RBDの機能に影響を与えている可能性がある。→ pic.twitter.com/8N4RtmdYAr

2021-06-23 17:24:44
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従って、今までは、主にRBDの機能のみが注⽬されてきたが、NTDを標的にした感染制御法の開発も重要であると考えられる。

2021-06-23 17:25:41
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4⃣最近の変異株には、中和抗体の認識部位に変異があり、中和抗体が⼗分作⽤しない株も存在するため、 中和抗体の防御効果より、感染増強抗体の増悪効果が⾼くなってしまう可能性も考えられる

2021-06-23 17:27:07
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5⃣⾮感染者において低レベルの感染増強抗体を持っている⼈が明らかになった。既に感染増強抗体を持 っている⼈では、新型コロナウイルスの感染で感染増強抗体の産⽣が⾼まる可能性が考えられる

2021-06-23 17:28:31
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6⃣感染増強抗体を検査することで、重症化しやすい⼈を調べることが可能になると期待される。また、重症化がどのように進むのか明らかになる可能性がある。重症患者の治療に対しても新たな検査指標になる可能性がある

2021-06-23 17:30:42
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7⃣感染増強抗体の認識部位は現⾏のワクチン抗原にも含まれている。従って、感染増強抗体の産⽣を誘導しないワクチン抗原を開発することが望ましい。本研究で明らかになった感染増強抗体の認識部位を改変することで、感染増強抗体の産⽣を誘導しないワクチン開発が可能になると期待される。

2021-06-23 17:32:46
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2021.5.24 Cell [An infectivity-enhancing site on the SARS-CoV-2 spike protein targeted by antibodies] [抗体が標的とするSARS-CoV-2スパイクタンパク質の感染増強部位] sciencedirect.com/science/articl…

2021-06-23 17:40:27
リンク www.sciencedirect.com An infectivity-enhancing site on the SARS-CoV-2 spike protein targeted by antibodies Antibodies against the receptor-binding domain (RBD) of the SARS-CoV-2 spike protein prevent SARS-CoV-2 infection. However, the effects of antibodies …
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【感染増強抗体】 2021.6.22 『感染促す“悪玉”増強抗体発見』 荒瀬尚先生ら 🟢人の免疫が体内に入ってきた新型コロナウイルスに対処する際、細胞への侵入をブロックしてくれる善玉の中和抗体だけでなく、ウイルスの侵入を助けてしまう悪玉の『感染増強抗体』も作っている nordot.app/77982648582933…

2021-06-23 17:46:01
リンク 共同通信 感染促す“悪玉”増強抗体発見 新型コロナで大阪大 | 共同通信 人の免疫が体内に入ってきた新型コロナウイルスに対処する際、細胞への侵入をブロックしてくれる善玉の中和...
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🟢重症化した人では感染増強抗体が多いことも判明 🟢ワクチン接種を受けた人にも感染増強抗体はできるが、一定量の中和抗体が作られれば、害が顕在化しないらしい 🟢チームは76種類の抗体を解析。うち6種類(🟥) は、人の細胞に結合しやすくしていた 🟥感染増強抗体 🟦中和抗体 pic.twitter.com/5uj6o0JFSx

2021-06-23 17:56:43
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