- uchida_kawasaki
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2020.11.20 第1刷発行 『新型コロナ 7つの謎』 最新免疫学からわかった病原体の正体 【宮坂昌之先生】 大阪大学免疫学 フロンティア研究センター招へい教授 pic.twitter.com/o262h51mEF
2021-02-27 21:54:17第7章 有効なワクチンを短期間に開発できるのか 1⃣善玉抗体 ウイルスを殺す, 不活化する, 働きを止める,「中和抗体」と呼ばれる 2⃣役なし抗体 ウイルスに対して全く働かない(無害) 3⃣悪玉抗体 ウイルスの感染性を強めてしまう 病気を悪くする pic.twitter.com/P3HivmcFFI
2021-02-27 22:02:19【1⃣善玉抗体】 ●はしか(麻疹)やおたふく風邪(流行性耳下腺炎)のウイルスですと、初めての感染の場合、体内で抗体が増えて、そのほとんどは中和抗体です ●そのためにウイルスが排除されるので、できた抗体は本当に善玉抗体ということができます
2021-02-27 22:04:55【2⃣役なし抗体】 ●エイズウイルスの場合、感染すると必ず抗体が増えるのですが、できた抗体はほとんどウイルスを殺す能力がないのです ●過去30年以上にわたりワクチン開発が試みられていますが、成功していません ●ワクチンを接種してもできてくる抗体のほとんどが、役なし抗体だからです
2021-02-27 22:06:11【3⃣悪玉抗体】 ●ウイルス感染あるいはワクチン接種によって抗体ができると、かえって感染を促進するような抗体、悪玉抗体ができる場合もあります ●これがネココロナウイルス感染で観察されたことです
2021-02-27 22:07:20<ネココロナワクチン接種> ●ネココロナウイルスは強い消化器症状を起こすので、ペットの飼い主の求めに応じてワクチンが作られました ●しかし、そのワクチンを接種したネコでは、感染予防効果がほとんど見られず、ウイルスが感染した時にはかえって症状が重くなったのです
2021-02-27 22:08:13【ADE】 ●調べてみると、抗体はできていたのですが、その抗体がウイルスに結合すると、ウイルス・抗体複合体が食細胞に取り込まれるようになり、その結果、食細胞が感染して、感染が全身に広がるという抗体依存性感染増強(ADE:antibody-dependent enhancement)という現象が起こっていたのです pic.twitter.com/yOpkzgzM4X
2021-02-27 22:11:02<ADEの原因となったのは悪玉抗体> ●さらに、この時には食細胞が過剰に活性化されて、種々の炎症性サイトカインが大量に放出され、これが炎症を悪化させる原因の一つにもなっていたようです ●つまり、感染を促進させて、炎症を悪化させる現象であるADEの原因となったのは、悪玉抗体だったのです
2021-02-27 22:12:24<SARS-CoVワクチンでのADE> ●実は、このような現象が、新型コロナウイルスの近縁であるSARS-CoV(SARSの原因ウイルス)のワクチン開発中にも観察されていました
2021-02-27 22:13:25●このように、ADE(抗体依存性感染増強)という現象は、これまでに複数種のコロナウイルスで観察されていることから、今回の新型コロナウイルスに対するワクチン開発についても、このような現象が起きる可能性があり、懸念されることです
2021-02-27 22:14:16【抗体非依存性過敏性反応】 (T細胞依存性) ●ワクチン投与後に起こる思わぬ反応として、抗体とは関係のないものがあります ●抗体非依存性のT細胞依存性の過敏性反応(一種のアレルギー反応)です pic.twitter.com/QCqOiDfEYT
2021-02-27 22:16:52<ヘルパーT細胞(Th細胞)> ●ワクチン投与によって獲得(適応)免疫の中で刺激されるのは、抗体を作るB細胞だけではありません ●B細胞が抗体を作るためには、まず、ヘルパーT細胞(Th細胞)が刺激を受けて、その後、B細胞に指令を出して、抗体を作らせるのです
2021-02-27 22:17:54<Th2細胞> ●ヘルパーT細胞(Th細胞)は、刺激を受けると、活性化され、Th1細胞、Th2細胞などに分化します ●ワクチンによっては、Th2細胞を強く活性化しすぎるものがあるようです ●それは、T細胞依存性の副反応です pic.twitter.com/5yU00fYLCK
2021-02-27 22:19:43●これはRSウイルスという、子どもに呼吸器感染を起こす病原体に対するワクチンで実際に起こったことです ●1960年代後半に、ウイルス丸ごとをホルマリンという薬剤で不活化して、それをワクチンとして投与しました
2021-02-27 22:20:33●その結果、このワクチンは予防効果が低かっただけでなく、接種を受けた子どもたちの約8割では症状がかえって重くなり、特に症状が重かった患者は入院せざるを得ないことになりました
2021-02-27 22:21:15●このワクチンをマウスに投与して、病態悪化のメカニズムを調べたところ、肺に好酸球を主体とした喘息様のアレルギー性炎症が見られ、悪さをしていたのは抗体ではなくて、異常に活性化されたTh2細胞であることがわかりました
2021-02-27 22:21:47●ワクチンは単に抗体を作ればいいのではありません ●場合によってはワクチン接種により 🅰️悪玉抗体ができて感染がひどくなること(抗体依存性感染増強:ADE)や 🅱️種々の細胞に働いてアレルギー様の症状を起こすこと(抗体非依存性過敏性反応:T細胞依存性)もあります pic.twitter.com/nPUn2CwcmE
2021-02-27 22:25:02【ワクチン開発】 <ウサギとカメ> ●ワクチン開発は熾烈な競争だとされるのですが、実際は、ウサギとカメの競争のようなものです ●ウサギのように、急いで先にゴールに飛び込んでも、それが副反応の出るワクチンや、予防効果が低いワクチンであったとすれば、絶対に後で使われなくなります
2021-02-27 22:25:47<有効性・安全性> ●一方、カメのように後からゴールに入ったとしても、安全で予防効果の高いワクチンであれば、その後ずっと使われることになるので、勝負には勝ったということになります ●慌てるがあまり、安全確認、予防効果の確認を怠って、不確かなものに飛びつくことは避けないといけません
2021-02-27 22:27:20<ワクチンと普通の薬との違い> ●ワクチンは普通の薬とは異なり、健康な人たちが接種を受けるのですから、極めて少数でも健康被害が出る人たちがいると、大きな不平、不満が出ることになります
2021-02-27 22:29:44●一度一つのワクチンに不満が出ると、他のワクチンにまでその影響が及び、接種されるべきワクチンが接種されにくい状況が生まれてきます
2021-02-27 22:30:11⚡️【新型コロナ 7つの謎】 宮坂昌之先生 ✅善玉抗体・役なし抗体・悪玉抗体 ✅ADE:抗体依存性感染増強 ✅抗体非依存性過敏性反応(T細胞依存性) twitter.com/i/events/14075…
2021-06-23 16:08:40【新型コロナの感染増強抗体を発見】 荒瀬尚先生ら 新型コロナウイルスに感染 ⇒中和抗体↗感染増強抗体↗ biken.osaka-u.ac.jp/achievement/re… 2021.5.21 PDF biken.osaka-u.ac.jp/_files/_ck/fil…
2021-06-23 16:18:51