Facebookのフレンド対応

4
常野 崇 @tsuneno_takashi

22時過ぎに親友に呼び出されて出かけて行ったかみさんが、丑三つ時に友達を連れて帰宅したのね。嫌な予感は的中して、その人は放射線の恐怖に襲われて、日常生活が破綻しかけてたのです。

2011-08-15 05:45:00
常野 崇 @tsuneno_takashi

彼女はとても勉強をしていたけど、偏った情報しか入手していないと感じた。そして子を持つ親として、原発の存在を許してしまった自分を深く恥じていた。

2011-08-15 05:47:14
常野 崇 @tsuneno_takashi

彼女の嫁ぎ先は農家なのに、ガイガーカウンターを購入して放射線量の少ない近所にアパートを借りているという。ふっくらとしていた身体は病気にかかったようにやせ細っていた。僕はその人の子供をよく知っているので、子供達のことがとても気になった。

2011-08-15 05:51:43
常野 崇 @tsuneno_takashi

頭痛がする、咽が痛いと話す彼女に、「子どもたちも?」と聞くと、「あまり言わないけど、我慢しているんだと思う」と。そして「どこで調べても、そういう書き込みは消されている。それに立ち向かう人のホームページだけを見て、何とか情報を掴んでいる」と続けた。

2011-08-15 05:55:46
常野 崇 @tsuneno_takashi

「原子力村の人たちは今でも自分の利権のために都合の悪い情報を隠している。自分の子どもたちのために原発をなくしたくて、自分はデモに参加している。」そう彼女は言った。

2011-08-15 05:58:11
常野 崇 @tsuneno_takashi

まあ、そんなわけでこんな時間に起きているわけだけど、彼女は「私はもう長くないし、みんな直におかしくなる。そうなって行く子どもを想像すると、今はもう子どもたちの笑顔が辛い」と泣き出した。

2011-08-15 06:01:41
常野 崇 @tsuneno_takashi

その発言は見事に僕の琴線に触れてしまい、僕は「子どもの将来を憐れむのが親の仕事じゃないだろう!あるかわからない不幸な将来を決めつけられるより、今を幸せに生きさせてやることの方が子どもにとって幸せだろうが!」と怒鳴ってしまった。

2011-08-15 06:06:02
常野 崇 @tsuneno_takashi

実は3月の終わり、僕もそこに片足を突っ込んでいた。原因はTwitter。福島の原発事故を境に、Twitterはかなり盛り上がっていて(という表現が適切かわからないけど)、そこに流れるポジネガの潮流に飲み込まれ、判断能力を失っていたのだと思う。

2011-08-15 06:12:43
常野 崇 @tsuneno_takashi

実際、3月の終わり頃には、一日中タイムラインを追いかける以外、何1つできなかった。

2011-08-15 06:14:07
常野 崇 @tsuneno_takashi

仕事は山積みになっていく、せっかくできた娘の特別支援学級も新学期が身近に迫っている。僕は一旦、すべての情報をシャットアウトすることに決めた。

2011-08-15 06:15:54
常野 崇 @tsuneno_takashi

今も目まぐるしく量産されているであろうツイートを見ないことは、もの凄いストレスをもたらした。今まさに、そこで大切な情報が語られているかもしれないのだ。

2011-08-15 06:18:21
常野 崇 @tsuneno_takashi

正直に告白するけれども、タイムラインを見るのを止めても、仕事なんて一つも手に付かなかった。でも、しばらく時間を置いてタイムラインを眺めた時、それを見た僕の中に確実に変化が起きていることを実感した。

2011-08-15 06:20:53
常野 崇 @tsuneno_takashi

次に僕がしたのは、フォローの徹底的な見直し。自分にとって心地よい情報を流す人だけを残し、心が暗くなる発言をする人を容赦なく外した。

2011-08-15 06:23:16
常野 崇 @tsuneno_takashi

やもすれば、これは現実から目を背けることになるかもしれない。何十年か後に、フォローを外したことを激しく後悔することになるかもしれない。それは本気で考えた。

2011-08-15 06:24:55
常野 崇 @tsuneno_takashi

でも、自分が今おかしくなるわけには行かない。今無気力になっている場合ではない。それだけに必死になっていた。そうでないと、今から繋がる子どもの未来に呪いをかけることになるという直感があったからだ。

2011-08-15 06:27:57
常野 崇 @tsuneno_takashi

そう、それは手に取るように想像できる、そこにある現実的な未来になりつつあった。

2011-08-15 06:29:02
常野 崇 @tsuneno_takashi

例えば、いつか子どもたちが放射線のせいで身体に変調を来したり、それが死に繋がることもあるかもしれない。でも、それは「可能性」でしかない。

2011-08-15 06:31:23
常野 崇 @tsuneno_takashi

でも、自分がおかしくなったら、子どもたちの人生に致命的な影響を与えることは、「可能性」ではない。予定調和の未来になる。

2011-08-15 06:33:29
常野 崇 @tsuneno_takashi

なーんて、それさえも親のエゴなのかもしれないけど。

2011-08-15 06:34:24
常野 崇 @tsuneno_takashi

でも、僕は僕のその判断を信じることにした。わかりもしない可能性に怯えるよりも、それが現実になった時に、その運命に立ち向かっていける人間に育ってくれるように見守る方が大切なことだと思ったからだ。

2011-08-15 06:37:21
常野 崇 @tsuneno_takashi

さて、恐らく娘の寿命は他人より短い。僕たち夫婦は、その事を覚悟している。そんな事もあって、僕は「どれだけ長く健康に生きられるか」ではなく「どれだけ納得し、どれだけ満足した人生を送れるか」の方がずっと大切だと考えている。

2011-08-15 06:40:46
常野 崇 @tsuneno_takashi

まあ、そもそもB型だしね。

2011-08-15 06:41:16
常野 崇 @tsuneno_takashi

「生まれてきて、まあ良かったな」と思って生きていける環境を作ってやることは、親が子どもに与えてやらなきゃならない最低限のことだと思っている。

2011-08-15 06:44:03
常野 崇 @tsuneno_takashi

それを死守するために、僕は僕に入ってくる情報を峻別した。たとえそれが、思考停止かもしれないとしても。

2011-08-15 06:47:09