村上春樹さんのツイートから

Haruki Murakami @harukimurakami_

風について考えるというのは、誰にでもできるわけではないし、いつでもどこでもできるわけではない。人がほんとうに風について考えられるのは、人生の中のほんの一時期のことなのだ。そういう気がする。

Haruki Murakami @harukimurakami_

結果としてのかたちはもちろんとても大事なものだけれど、我々が生きていくことをほんとうに助けてくれるのは、何かもっとべつのものだ。そう思う。だって永遠に勝ち続けることのできる人間なんて、この世界には一人もいないのだから。

Haruki Murakami @harukimurakami_

僕はいつも思うのだけれど、本の読み方というのは、人の生き方と同じである。この世界にひとつとして同じ人の生き方はなく、ひとつとして同じ本の読み方はない。それはある意味では孤独な厳しい作業でもある―生きることも、読むことも。

Haruki Murakami @harukimurakami_

どんなに美しい言葉も、洒落た言い回しも、自分の感覚や生き方にそぐわなければ、あまり現実の役には立たない。

Haruki Murakami @harukimurakami_

よくわからないからこそ、人生にはきっと意味があるのだろう。よくわけがわからないこそ、これからどうなるのか先が見えないからこそ、人は必死になってそこから何かを吸収していくのだ。

Haruki Murakami @harukimurakami_

僕は考えます。我々は夢を見ることを恐れてはなりません。

Haruki Murakami @harukimurakami_

あらゆる人間はこの生涯において何かひとつ、大事なものを探し求めているが、それを見つけることのできる人は多くない。そしてもし運良くそれが見つかったとしても、実際に見つけられたものは、多くの場合致命的に損なわれてしまっている。にもかかわらず、我々はそれを探し求め続けなくてはならない。

Haruki Murakami @harukimurakami_

僕はたしかに若い時にたっぷり恋愛をしておくといい、というようなことを書きました。ただし「若い時」というのは実際の年齢のことだけを言っているのではありません。心がじゅうぶん若ければ（つまりしなやかな感受性みたいなものが残っていれば）、べつに幾つで初恋をしたっていいわけです。

Haruki Murakami @harukimurakami_

才能とは何か？僕もときどき（そんなしょっちゅうではありませんが）それについて考えます。それで思うんですが、ものすごく特別な、巨大な才能を例外にすれば、何かに目標を定めて、ずっと努力し続けられる力こそが才能の中核ではないでしょうか。

Haruki Murakami @harukimurakami_

この世界に生きていれば辛いことや切ないことはたくさんあります。いつまでたっても解決しないことがあり、それどころか時間の経過とともにますます悪化していくこともたくさんあります。

Haruki Murakami @harukimurakami_

人間にとって大事なのはむしろ、言葉にならない「何か」をそのままじっと抱え続けられる心の強さと魂の深さを獲得することではないか、と僕は考えています。

Haruki Murakami @harukimurakami_

「もし今夜の夕食をあなたみたいな人とご一緒できたら素敵だろうな」とにっこり誘ってみるのが、この銀河系宇宙の常識です。火星人も金星人も、そんなことはみんな知っています。

Haruki Murakami @harukimurakami_

お金で買うことのできるもっとも素晴らしいものは、時間と自由である、というのが僕の昔から変わらない信念です。時間と自由があれば、雑事に邪魔されることなく、集中して次の小説を執筆することができます。もちろんお金がなくても、ある程度、時間と自由を手に入れることはできます。

Haruki Murakami @harukimurakami_

僕自身が最も理想的だと考える表現は、最も簡単な言葉で最も難解な道理を表現することです。少なからざる人がごく簡単な道理を難解な言葉で表現しようとします。これは馬鹿げているだけではなく、時としてとても危険なことでもあります。