Twitterゲームブック「さまよい橋の三ユウレイ」

ＭＡＮＡＴ @manat_

「さまよい橋の三ユウレイ」とある国の街中に橋がかかっています。その橋にはいつの頃からか、夜中になると３人の幽霊が現れるようになりました。三幽霊は偶然通りかかった酔っ払いや帰宅の遅くなった人にイタズラして楽しみます。そんな事から橋は幽霊が出るさまよい橋と呼ばれるようになりました。

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ある夜のこと、三幽霊の一人ガリッチョが言いました。「最近橋を通るヤツもいなくなったし、そろそろ成仏ってヤツをしてみないか？」「退屈してたトコだ」「天国見物も悪くないな」残るチビッチョとデブッチョも同意します。しかし三幽霊は成仏の仕方が分かりません。かくして三人の冒険が始まります。

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1 三幽霊は成仏法を探す案を出しあいます。「占い師のババアに聞いてみよう」とチビッチョ。「酒場で情報を集めよう」とデブッチョ。「図書館で調べよう」とガリッチョ。占い館へ行くなら2へ。酒場へ行くなら3へ。図書館に行くなら4へ。

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2 「悪たれ幽霊ども、成仏したけりゃ絶望のダイヤ、無念のルビー、後悔のサファイアを見つけだしな」シワシワの老占い師が言います。「へ、このばーさん、俺達より先に成仏しそーだぜ」デブッチョがケタケタ笑いました。ともかく宝石を探すため、宝石店へ行く5へ。美術館へ行く6へ。城へ行く7へ。

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3 幽霊が出れるような酒場に客はいません。無口なマスターが一人寂しくコップを磨いていました。酒瓶を投げたり、テーブルを引っくり返したり、そんなイタズラがしたくてムズムズします。成仏せずにここでイタズラして過ごすならEND。占い館へ行くなら2へ。図書館に行くなら4へ。

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4 夜中の図書館で色々調べます。「裏切りの三騎士」という本に興味をそそられましたが、すぐに飽きました。本棚から本を放り投げて大暴れする事にします。ポルターガイスト最高! 成仏より図書館でイタズラして過ごすことにしたならEND。占い館へ行くなら2へ。酒場へ行くなら3へ。

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5 壁をすり抜け宝石店に侵入。ケースもすり抜けられるけれど、わざとガラスを粉々に割って、宝石を強奪します。「幽霊に盗めぬモノなし!」チビッチョが高笑いしました。盗んだ宝石類の中に、お目当ての無念のルビーもあります。宝石３つ集まったなら18へ。美術館へ行く6へ。城へ行く7へ。

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6 建物自体も前衛的な美術館に近づきます。入り口の前にフードを被った不気味な人物がいました。「三幽霊よ、成仏なぞより、生き返る方法を知りたくないかな?」その声を聞き、いつも不遜な三幽霊が恐怖におののきました。死神かもしれません。死神の話を聞く8へ。美術館に逃げる9へ。

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7 城内の壁を次々にすり抜け宝物庫を探します。「止まれ、コソ泥お化けども」回廊に一人の剣士が立ちはだかりました。霊刀を持った幽霊狩りです。「占いババアの言った通りだな。お探し物はこれかい?」幽霊狩りは三幽霊にダイヤを見せます。宝石を一つでも持っているなら10へ。ないなら11へ。

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8 「生を得たくば、霊廟にある太極図を手に入れろ。それをさまよい橋の中心にて広げるのだ」ローブを翻し、死神らしき存在は、その場を去っていきました。ぶるぶる震える三幽霊を残して。太極図を求めて、霊廟に向かうなら13へ。宝石を探しに美術館に入るなら9へ。

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9 展示された美術品には人間の念がこもっていて近寄りがたいモノがあります。三幽霊はふらふら避けて進み、後悔のサファイアを見つけだしました。この宝石だけは心地よく触れます。幽霊と波長が合うのかも。宝石が３つ集まったなら18へ。宝石店に行く5へ。城へ行く7へ。

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10 三幽霊の持つ宝石が輝きだします。すると幽霊狩りのダイヤが砕け散りました。「く、偽物じゃダメか」三幽霊はギャハハと笑ってからかいます。怒った彼を置いて三幽霊は宝物庫まで逃げ、本物の絶望のダイヤを持ち出しました。宝石が３つ集まったなら18へ。宝石店に行く5へ。美術館へ行く6へ。

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11 「コイツが欲しけりゃ俺と戦いな、ぶった斬らせろ」三幽霊は幽霊狩りのスキをついてダイヤを盗んでやろうと彼の周りを旋回します。しかし彼の間合いには入れそうもありません。霊刀が鈍く光ります。戦うなら12へ。逃げるなら数日おとなしく隠れ過ごして、宝石店に行く5へ。美術館へ行く6へ。

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12 まずデブッチョが、次にガリッチョが、最後にチビッチョが幽霊狩りの霊刀の餌食となりました。霊刀は幽霊を斬れば斬るほどその霊力を増していきます。三幽霊を斬った幽霊狩りはこののち、千のゴーストを斬った伝説の剣士となるのですが、それはまた別の話。END

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13 何とかいう聖人の霊廟に闖入します。玄室に石棺があり、その上に長い髭を生やした幽霊がいました。「聖人さまですか?」死神とは別の畏敬の念を持ってガリッチョが聞きます。「汝ら、太極図を求めし者か？」その通りと答えるなら14へ。違いますなら15へ。

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14 「されば、我が問いに答えよ。横一列に並ぶ108の墓碑あり。旧世紀の墓碑、新世紀より8少なし。世紀の境より左に33に汝らの連なる墓碑の中心あり。最も古き墓碑が左にあり1とするならば、汝らより1つ前に死にたる者の墓碑の番号は?」分かるなら答えの数へ。全然分からない15へ。

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15 「解せぬ。下賎なる者ども、何ゆえ我が寝所を犯したか。汝らが真の安らぎを求むるならば、絶望、無念、後悔の名を冠する玉を求めよ。去ね。記憶失いし魂ども」聖なる気に当てられ、とてもこの場にいられません。宝石店に行く5へ。美術館へ行く9へ。城へ行く7へ。

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16 聖人の姿が音もなく消え、いつ現れたのか、石棺の上に太極図がありました。それを持ってさまよい橋に戻ります。しかし三幽霊は生き返ることになぜか不安を覚えました。このまま生き返るため太極図を広げるなら17へ。やはり成仏をめざし、宝石店に行く5へ。美術館へ行く9へ。城へ行く7へ。

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17 光は闇に、闇は光に。生は死に、死は生に。太極図を広げた途端、三幽霊に肉体が形成され始めます。骨が、肉が、皮膚が。これまで霊体だった者たちには身体は重たすぎます。三人とも橋に突っ伏しました。そして忌まわしい記憶がだんだんと甦ってきます。「愚か者どもめ」エンディング１へ。

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エンディング１　さまよい橋の中心に、死神がゆっくりと近づいてきます。「俺様を欺いて死を退けた者ども。代償に記憶を失ったせいで、再び生命を得るとはな。まことに愚かだ」そうでした。三人は地獄に落ちるのを避けるため、秘術をもちいて生きても死んでもいない狭間の存在になったのでした。

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動けない三人の中心に死神が立ちます。「今度は逃れられん。大罪人たちよ、黄泉の国へと案内しよう」死神の右手に光とともに鎌が現れます。死神がそれを一振りすると、三人の身体をすり抜け、魂が刈り取られました。さまよい橋に物言わぬ謎の遺体だけを残し、彼らは地獄へと去りました。END

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18 さまよい橋に戻ってくると、暗雲が立ち込め、頭上で渦を巻き始めました。３つの宝石が突如明滅し、言葉を発します。「君たちの願いを叶えるため、追懐の館まで連れてってあげる」なんだか気持ち悪いから宝石を川に投げ捨てる19へ。このまま様子を見る20へ。

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19 ３つの宝石がドボンと川に落ちると同時に、ギャーという悲鳴が上がりました。川は血で染まったかのように一面真っ赤になっていきます。「こりゃ面白れぇ」「明日の人間たちの反応が楽しみだな」三幽霊は成仏のことなどすっかり忘れ、きゃっきゃとはしゃぎました。エンディング２へ。

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エンディング２　血の川騒ぎでさまよい橋の悪名はさらに上がりました。橋を通る者は以前よりも少なくなり、三幽霊の退屈さがいや増します。それでも酔っ払いや事情を知らない旅人が、夜遅くに橋を通ることはいまだにあります。三幽霊はそんな人間たちを脅かしては悦に入って過ごすのでした。END

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20 一瞬宝石がまばゆく光ると、周囲が一変しました。どこかで見たような屋敷の前にいます。玄関をすり抜け大きなホールに入ると、中空に銀に輝く門が浮いていました。羽根が織り重なって出来た門で、人の世ではお目にかかったことがありません。再び３つの宝石が明滅し、言葉を発します。21へ。