ホンダが電動VTOL機開発に進出か

いわゆる「そらとぶくるま」スタートアップのモノとは現実味が段違い
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ウチューじん・ささき @uchujin17

フォロワーさんから教えて貰ったホンダのeVTOL。「空飛ぶクルマ」には批判的なウチュー人だけど、これはいろいろ「わかっている」感。推力VTOLモードと揚力飛行モードの併用、純電動ではなく機上ガスタービン発電機を積んだ内燃機関と電動の併用 honda.co.jp/news/2021/c210…

2021-10-01 01:47:04
ウチューじん・ささき @uchujin17

そしてあくまでVTOL空港間を結ぶ乗り物として定義、自宅から空港まで・空港から目的地までは自動運転電動車が送迎する様子がデモムービーに描かれており、その乗り換え時間を含めても交通機関として有意な時間短縮ができるルートがあると主張している。

2021-10-01 01:48:17
ウチューじん・ささき @uchujin17

VTOL空港は既存の空港に乗り入れるのか新規に開発するのか、あるいは両方の可能性があるのか、どちらもそれぞれメリットとデメリット(困難)があって容易ではないけれど、それでも「自宅前の公道から目的地の屋上駐車場まで」という夢物語よりはハードルが低い。

2021-10-01 01:50:11
ウチューじん・ささき @uchujin17

ムービー中では明確な描写がないけれど、eVTOLはパイロットの搭乗しない遠隔操縦あるいは無人の自律操縦を想定しているように見える。少なくとも乗客は自分で操縦していない。そんな基本的なところさえ、「空飛ぶクルマ」ベンチャーは誤魔化しているところが多い。

2021-10-01 01:53:08
ウチューじん・ささき @uchujin17

「ビークルは移動手段の一端に過ぎない」という当たり前のことを示せない「飛ぶ飛ぶ詐欺」が闊歩するなか、当たり前の絵を当たり前に描けるのは、さすがにホンダだと感心した。このマル1つ1つの実現は容易ではないのだけれど。 pic.twitter.com/tYrMBSRa8D

2021-10-01 01:54:54
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ウチューじん・ささき @uchujin17

法規も管制システムも、着陸後の再充電や1日の飛行運用が終わって明日に備える整備点検のインフラも既存の自動車や飛行機とは異なるものが必要で、それを誰がどうやって用意するのか、「空飛ぶクルマ」ベンチャーは言及しないところがあまりに多い。

2021-10-01 01:56:43
ウチューじん・ささき @uchujin17

そういう連中を僕は「飛ぶ飛ぶ詐欺」と呼んで軽蔑しながら批判するのだけど、ホンダのeVTOL構想は一味違うと思いました。

2021-10-01 01:57:34
ウチューじん・ささき @uchujin17

飛行機として気になるのは前後翼の揚力分担と重心位置。後部胴体下部の出っ張りが主輪格納部だとすると、重心はこの前方のはず(でないと地上で尻餅をつく)。キャビンはその前方にあり、キャビン直後が重心直上で燃料タンク、尾端にガスタービン発電機を搭載するレイアウトだろうか。 pic.twitter.com/CMkIIVW9IG

2021-10-01 05:18:57
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ウチューじん・ささき @uchujin17

だとすると重心は前後翼の中間よりも前寄りということになり、前翼のほうが揚力負担が大きいのに面積は後翼のほうが大きいという妙なことになる。前翼の翼型や迎角でバランスは取れるけれど、揚抗比の最適設計にはならない。

2021-10-01 05:20:52
ウチューじん・ささき @uchujin17

ローターと翼を併用するハイブリッドないしトランジション機はここ数年の自家用VTOLの流行。リフトローター式、ティルトローター式、ティルトウイング式、ティルトローターとリフトローターのハイブリッド、いろんなタイプが提案・試作されている。 pic.twitter.com/WJIiWJIj41

2021-10-01 05:26:41
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ウチューじん・ささき @uchujin17

固定翼機としての平面形も様々だけど、ホンダeVTOLのように後翼が際立って大きいカナード型は少ない。左下のはドイツのLilium、小直径リフトファンを多数搭載する変わり種(理屈上、垂直モードでの浮上効率≒燃費が悪くなるはず) pic.twitter.com/l3OPlEV4KV

2021-10-01 05:29:23
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ウチューじん・ささき @uchujin17

一番奥に小さく描かれているのは中国Autoflight社のV-400アルバトロスかな?カナード式、3胴でアウトリガー部にリフトローター装備、水平飛行時にはローターを前後方向に向けてフェザーという構成はホンダVTOLとよく似ている。無人の貨物輸送機として構想されている由。evtol.news/autoflight-v40… pic.twitter.com/ccug2gnsC9

2021-10-01 05:35:27
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ウチューじん・ささき @uchujin17

ぱっと見はホンダeVTOLに似ているけれど、胴体尾端に主翼があるホンダeVTOLと違って主翼は前寄りにあり、つまり重心位置も前寄り(主翼前縁の直前あたり)で、そこはちょうど貨物室になっている。カナード機として常識的なデザイン。

2021-10-01 05:37:19
ウチューじん・ささき @uchujin17

ホンダeVTOLは外見から想像される揚力中心が主輪格納バルジの直上くらいにあり、そこに重心を設定するとキャビンはぜんぶ重心前方になってしまい、乗客・荷物の重量に過敏な飛行機になってしまう。

2021-10-01 05:39:01
ウチューじん・ささき @uchujin17

キャビン後部あたりに重心を設定すると、前後翼の面積と揚力分担が大きく食い違うことになる。何か僕の知らない設計手法が使われているのか、あくまでコンセプト模型であって揚力分担や重心位置は考察されていないのか。はてさて。

2021-10-01 05:41:00
ウチューじん・ささき @uchujin17

前後方向に多数のローターを持つリフトローター式は浮力中心の制御が比較的容易で、重心位置の変化に強いメリットがある。でも水平飛行時には主翼の揚抗比が燃費に大きな影響を与える。水平飛行時に前翼の揚力が足りないのをローターで補うことは可能だけど、たぶん燃費はガタオチになる。

2021-10-01 05:47:33
ウチューじん・ささき @uchujin17

カナード式の飛行機が難しいのは、揚力の大部分を後翼で発生するので揚力中心=重心が後ろ寄りになり、そこに燃料タンクや貨物を積みたいこと。長く伸びた胴体前方は重心から離れるので、重量の変わるものを積みたくない。

2021-10-01 05:50:20
ウチューじん・ささき @uchujin17

設計意図より重いものを前方に積んだ場合、前翼は上げ舵(エレベーター下げ)を大きく取って大揚力を出し続けなければバランスが取れなくなり、それは揚抗比を悪化させる。「カナード式は全機揚抗比が高くて燃費が良い」というのはあくまで「他の条件が全部同じなら」の話。

2021-10-01 05:52:14
ウチューじん・ささき @uchujin17

貨物・乗客を前方に積む前提ならアルバトロスのように主翼が前進するか、あるいは重心バランスに応じて前翼面積を大きくした串型に近い形態になるはず。ホンダeVTOLの前翼が小さなカナード形態はそこがちょっと引っかかる。

2021-10-01 05:54:05
ウチューじん・ささき @uchujin17

特定外来宇宙人です。