屁がデカい女が嫁に来る昔話が気になって仕方ない

猿田 @Ryokansato

屁で柿を落とせると言う嫁に、一つ残さず落とせたら馬ごとくれてやると言う反物売り。嫁は屁で柿を落とすと、馬と荷物を貰っていく。夫がとうとう、こんな宝嫁を帰せるか、と嫁に戻ってくれと言う。それを聞いた嫁はにんまりと笑い、こんなこともあろうかと屁を1発残していたと言う。

猿田 @Ryokansato

自分が飛ばされると思った夫は逃げ出すが、嫁の屁に捕まり、山を越えて婚家に飛ばされていた。飛ばされても怪我もない夫を、同じ目にあった姑はこれで良いと笑い、嫁は馬に米俵を乗せて帰ってきた。夫は嫁が屁をするための部屋を作り、これが部屋という名前のはじまりという。

猿田 @Ryokansato

あとがきで、日本中どこにでもある民話でいろんな意味が込められているが、現話では語られてないがどうしてもそこが欲しいという創作を加えたという。他のへっこき嫁ごよりも繰り返しの笑いや、嫁の案外図太いキャラなどで、絵本としての面白さがダントツの作品になっている。

猿田 @Ryokansato

ネットでもへっぷり嫁ごの話を乗せているサイトはたくさんあり、これだと夫が理由を聞く前から離縁を切り出すと言うせっかちな男になっている。そして姑ではなく夫が屁で飛ばされる。 屁っぴり嫁ご（へっぴりよめご） - 岩手県の昔話 - 民話の部屋 | フジパン minwa.fujipan.co.jp/s/area/iwate_0…

猿田 @Ryokansato

YouTubeにもへっぴり嫁ごはたくさんあるけど、これは嫁の屁がデカくなった原因が夫にあるケース。 8 屁こき嫁 デジタルサイネージ版 youtu.be/uPBH5Kv5PX8 pic.twitter.com/51dwDaKLhb

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猿田 @Ryokansato

ネットのへっぴり嫁ごは僕がどうこう言うよりはみんなで探して読み比べてね google.co.jp

猿田 @Ryokansato

屁がでかい女が嫁に来る話をいくつも読んで紹介した以上、僕のへっぴり嫁ご観も喋っとかないといかんのかなと思う。人間は3人から社会が始まると言うけれど、へっぴり嫁ごは2人(姑・夫)→3人→2人(嫁・姑)→2人(嫁・夫)→3人という構成でできているのが大きな特徴なんだと今は考えている。

猿田 @Ryokansato

嫁が嫁いで来た最初はずっと3人でいた時間で、嫁1人が負担を負うために社会が崩れてしまった。その問題を解決するのは3人で話し合うのではなく、メンバーひとりひとりが1対1で関係を結び直すことであり、処方箋としては1人の時間を作ることにある。

猿田 @Ryokansato

へっぴり嫁ごのバリエーションの多さというのは、嫁・姑・夫の3人の関係を再話者がどう捉えているのか、民話として何を欲望しているのか、の多様さに他ならないのだろう。

猿田 @Ryokansato

夫に承認されたい、にしても財産を産むことで認められたいのか、それとは関係なく愛されたいのかは違うだろうし、姑も最初から優しくあって欲しいのか、夫が味方に立って姑を説き伏せて欲しいのか、怪我をして欲しいのか、そこも分かれざるを得ないのだと思う。

猿田 @Ryokansato

僕は嫁が図太く、開き直れば屁を自信を持って放つ「へっこきあねさがよめにきて」がいちばん楽しく読めたけれど、人によってはしっくりくるへっこき嫁ごは違うのだろうし、再話者もそこを考えて書いていたのだと思う。だから、夫が出ない、姑が出ない、へっぴり嫁ごもあったわけで。

猿田 @Ryokansato

こんなツイートを読んでるのはオタクだろうから、気に入った、興味があるへっぴり嫁ごがあったら読んで欲しいし、なかったら探すか作るかしてもいいと思う。複雑なように見えるけど、要素の組み合わせで出来てるシステマティックな昔話だからね。

猿田 @Ryokansato

いい論考があった 対人援助学マガジン 第43号 humanservices.jp/magazine/numbe… うたとかたりの対人援助学　第16回 「屁ひり嫁」の3つの結末　鵜野 祐介 humanservices.jp/wp/wp-content/…