【スワローズ妄想劇場】戦国絵巻燕の城 第11話
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本編 第11話
【戦国絵巻・燕の城】第11話「我等は挫けず」館山が倒れたという情報は瞬く間に各地に広まった。特に、いつも散々な目に遭わされていた尾張国の反応は速く、南青山城に突撃を開始した。「それ!天敵の館山がいないぞ!進め進め!」遠征軍の大将を任された谷繁が部隊を鼓舞する。 #swamou
2011-08-24 15:45:23素早く多摩川を渡り、あと数里で城に到達するというところで前方に軍勢が見えた。急遽、防衛に出陣した南青山城の部隊であろう。谷繁が部隊に伝える。「敵は少数!勢いはこちらが上だ!突撃!」・・・突撃してくる敵を見ながら「俺もなめられたものだな」と、石川が苦笑する。 #swamou
2011-08-24 15:46:48手に滑り止めの砂を擦り付け、それをフッと吹き飛ばしてちょうど良い具合にする。そして太刀を抜き振り返り、部隊に向かって叫ぶ。「館山殿が帰ってくるまで、俺たちで守り抜く!奴等に一寸たりともこの先の土地を踏ませるな!突撃!」両軍が接触し、一進一退の攻防を繰り広げる。 #swamou
2011-08-24 15:48:19だが、尾張国の軍勢は奇襲すべく谷繁自ら別動隊を率い背後を襲おうと山道に入って行った。「よーし、本陣が見えるところまで来たぞ!」突撃・・と言おうとしたところに谷繁を呼ぶ声がした。振り向くと家老の辻が立っていた。「おーい!それは囮だ!敵の〜本陣は〜あっち〜だ!」 #swamou
2011-08-24 15:49:43「ご家老!なぜこのようなところに?」「いや罠に気付いた落合様からの伝言で〜ある!急ぎ向かえ!」「かしこまりました!ところでご家老、なにか言葉が縺れているようですが・・・大丈夫ですか?」「ゴホンゴホン。風邪のようだ。さあ早く行け!」 #swamou
2011-08-24 15:51:11谷繁は指示された方向へ走り出した。それを辻が、いや、辻の格好をした南蛮人が「忍びないな」と呟きながら見送った。・・主戦場では大将の谷繁がいなくなったことで尾張軍に混乱が生じていた。そこに馬煉が少しだけ陣を前進したとき、付近の各武将に谷繁からとする書状が届いた #swamou
2011-08-24 15:52:57それぞれの書状には相反する内容と、しのびないなの一言が書いてあり、更に混乱に拍車をかける。気付いてみれば陣の真ん中にぽっかり隙間が出来ていた。先陣をつとめていた尾張の武将は鉄砲で応戦しようとしたが弾だけでは防ぐ事が出来ず、そこに川端隊が突入すると簡単に防御線を突破 #swamou
2011-08-24 15:56:55たまらず尾張軍は一時撤退を開始した。撃退したことを確認した石川は、南青山城へ視線を向け(館山殿、どんな事があろうと、我等は挫けませぬ。戻って来るまで、どうか安心して我らにお任せを)と、館山の回復を祈るのであった。第11話・完 #swamou
2011-08-24 16:00:33