「テスラコイルと馬の骨」第一章 消えた総帥 第七話

第七話
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お富士 @fujishiro1127

「つまり、ステルスマンが平沢総帥をどこかに拉致した…ということでしょうか?」マスター秋山の眼鏡の奥が、またぎらりと光った。「なかなか察しがいいね。まあ、僕らもそういうふうに考えている。」今のところはね。そう言って、マスターは大きなため息をついた。 To Be Continued…

2011-08-11 00:23:31
お富士 @fujishiro1127

「実在して…。」そこから先を言おうと思って、でも躊躇していると、マスターが続きを促してくれた。「実在して、今回の総帥失踪に関与している。まあ普通に考えて、悪い形でね。」そうだ…信じられないけれど、そうであるらしい。「つまり…。」僕は、マスターの目を見つめて言った。

2011-08-11 00:19:48
お富士 @fujishiro1127

なので、その後ステルスマンのことがまことしやかにささやかれることは少なくなり、僕もデマだと信じ込んでいた。なのに、マスターの一言で、正直頭が混乱した。「ステルスマンは…実在して…」

2011-08-11 00:14:54
お富士 @fujishiro1127

けれど、噂が広まって間もない時に、一度平沢総帥自らこう宣言したのだ。「馬の骨どもよ。スのことはあくまで噂にすぎん。気にせずに職務に励んでくれたまえ。」と…。

2011-08-11 00:13:16
お富士 @fujishiro1127

彼もまた同じミュージシャンで、平沢総帥を嫌悪し、不定期に彼のところに現れ、仕事を妨害しようとする、とか、研究員の寮に現れて、機密情報を得ようとしたとか、悪い噂は尽きなかった。

2011-08-11 00:10:22
お富士 @fujishiro1127

ステルスマン。僕も噂には聞いていたが、その多くが謎に包まれていた。実在するかどうかも不明。どんな容姿・性別・年齢…そして、性質など、わからないことだらけであった。けれど、平沢総帥に脅威を与えるもの、ということだけは、広く認識されていた。

2011-08-11 00:07:41
お富士 @fujishiro1127

「テスラコイルと馬の骨」第一章 消えた総帥 第七話

2011-08-11 00:03:51