【R-18】アップルパイとシガーなキス

深海さかな @dzurablk_kai

一箇所一箇所、丁寧に。どこを触られるとエクシアが感じるのか、そのスイッチを探り当てるかのように、テキサスの指先がタイツやパーカー越しにエクシアを甘く痺れさせる。 一方のテキサスは言葉を発することなく、エクシアをよがらせる行為に没頭していた。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

激しい息遣いと落ち着き無く動く耳や尻尾はまさに狼のそれ。時折見せる犬歯を覗かせる笑みが彼女の獣性を物語っていた。今のテキサスを突き動かしているのは獲物を追い込み弄ぶ享楽か、それとも相棒が感じている性感に絆されての悦楽か。それを知る術はエクシアにはない。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

行為が始まってからどのくらいの時が経ったのかもわからなくなっていた、そのとき。唐突にテキサスの犬歯が、エクシアの首筋に突き立てられた。 「痛っ…テキサス、そこはダメ…！！」 快感に絆されていた脳が瞬時に理性を取り戻す。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

見える位置に噛み跡を残すなんて、良いはずがない、それなのに。痛みを伴うその行為すら愛おしく思えるほど、目前のテキサスは欲情していた。 首元に刃を突き立てるテキサスの尾は一層激しく振られ、耳に吹き付けられる鼻息は野獣のそれと言っても過言ではないほど激しい。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

おそらくはテキサス本人も極度の興奮で、自分が今何をしているのかわからなくなっているのだろう。だからエクシアは、その全てを受け入れることにした。 「テキサス、ねえ、聞こえてる？」 唸り声で応えるテキサス。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

「一回離そう？　良い子だから、ね…？」 「ん゛ん゛…！！」 エクシアが優しく頭を撫でてやるも、テキサスはまるで駄々っ子のように唸りながら、首筋から離れようとしない。 「大丈夫だよ、私はテキサスのものだから、ね？」 「ん…ッ」 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

腰の尻尾の付け根辺りを何度か優しく叩いてやってようやく、テキサスは身を起こした。口元からは先ほどまでの情愛の残滓が赤く一筋、滴っている。 「エクシアぁ…」 恋慕と劣情、寂しさと悦楽の葛藤にほだされ潤んだその瞳を見ているうちに、 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

エクシアの胸のうちにも新たな欲求が湧き起こる。 「ちゃんとテキサスも気持ちよくならなきゃ、ねっ？」 ああ、これでもう後戻りはできないな。朝まで身が持てばいいのだけど。 そう頭の片隅で考えながらエクシアは、テキサスのタイツを破るとその秘所に指を滑り込ませた。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

エクシアと銃の付き合いは長い。幼少期に守護銃としてダブルアクションのハンドガンを与えられて以来、硫黄の香りを常に身に纏っている。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

自動拳銃のスライドを引けない非力な子供でも初弾を装填できる、銃身が中折れ式に開き薬室が見える拳銃はやがて、シングルアクションの玄人向けモデルに代わり、その頃に馴染んだ45口径が今握っている短機関銃の使用弾になっている。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

銃は奥が深くて好きだ。同じ銃、同じ弾薬でも季節や気温、湿度に応じて全く違う顔を見せることがある。長く握った銃ほどそういった癖を身体が覚え、より精度の高い射撃が可能になる。初めて使う種類の銃でもメーカーや弾薬が同じであれば、 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

その癖を予見して予想以上の精度を叩きだせることすらある。 かと思えば、ある日突然愛銃に裏切られることもある。使い込んだはずの銃で馴染みのメーカーの弾薬が排莢不良を起こしたのも一度や二度ではない。知れば知るほど分からないことも増えていくのは、銃も人間と同じだ。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

これまで数多の相棒を握ってきたエクシアの手の中には、今は一人の相棒しかいない。初めて踏み込む他人の花園は、内部機構を見るまでも無くしとどに濡れているのが分かった。引き金室部のように繊細なその場所を、エクシアの長い指が時間をかけてほぐしていく。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

入り口の花弁は緊張のためか、想像していたよりも固く閉じられている。そこだけ少し強引に、スライドを引いて薬室を開放するようにこじ開ける。 エクシアの性戯を前にテキサスは、ソファーの上で膝立ちのまま、自らの指を噛んで声が出るのを抑えていた。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

「我慢、しなくていいのに」 悪戯っぽく笑いながら見上げてくるエクシアの顔が、いつも以上に大人びて見えるのはテキサスの気のせいだろうか。おかしい。さっきまで此方が攻める側だったはずなのに。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

そんな考えもエクシアの指使いと、腰の尻尾の付け根辺りを甘く撫で回す愛撫を前にしては、声にならぬ嗚咽に漏れ出てしまう。 「もっと可愛い声を聞かせてよ」 突如耳元で響いたその声は完全に不意打ちだった。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

そのたった一言が、テキサスの後頭部で、腰で、下腹部で、溜め込まれていた快感を爆発させるのには充分だった。辛うじて危うい均衡の上に耐えていたダムは決壊し、快楽の蜜は足の間を伝い溢れ、エクシアの手をそれまで以上に濡らした。 「ダメだよ、こんなに漏らしたら」 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

また耳元で悪魔が笑う。それも吐息を耳に吹き込みながら。イヌ科の動物はその行為にどうしようもなく弱いことを知っていて、敢えて苛んでいるのだ。 「それ、やめ…ッ」 「それって？　どこのことかなあ？」 エクシアの指が激しく蜜壷をかき回し始めた。 「やッ…ああッ…！？」 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

「ちゃんと人間の言葉で言わないとわかんないよ？」 「まだイッた…ばっかりだから…」 「だから？」 「苛め…ないでぇ…」 「酷いなあテキサスは。さっきまで自分勝手に私に歯型までつけてた癖に、また一人だけイッちゃうなんて」 「ううぅ…」 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

言葉と身体の双方で苛まれたテキサスの相貌は、赤く熟したリンゴのように真っ赤だった。アダムとイブの失楽園の原因にもなった、リンゴの果実。その味を一度知ってしまったエクシアには、もう自制などできるはずもなかった。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

柔らかな肉ヒダの間を掻き分けながら、お腹側と背中側、突き当たりの壷の入り口まで、余すところなく指圧を繰り返す。その度にテキサスは暴力的な快感から逃れようと腰を引こうとするが、エクシアのもう片方の腕がそれを許さない。 「イッちゃえ…！」 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

テキサスの耳元でそう命じながら、エクシアは押し広げた花弁の奥、リンゴの種ほどの膨らみを親指で弾いた。その瞬間テキサスが漏らした声にならない悲鳴は、これまで耳にしてきた相棒のどんな声よりも魅惑的で忘れ難いものだった。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

「ご、ごめんテキサス！　ついやりすぎちゃって…」 ソファーに身を投げ出し荒い息を継ぐ相棒を前に、エクシアが理性を取り戻すのにはそう時間は要さなかった。まだシャワーも浴びていないどころか服も脱いでいないのに、2人の身体は互いの体液で濡れていない場所がない。 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

ふとその存在を思い出して床から拾ったハイネケンはすっかり温くなっている。プルタブを引いた瞬間吹き出した泡が指先に掛けられる様には、先ほどまで触れていたテキサスの身体のことを否応無く思い出してしまう。 「うわぁ、温くなってる…テキサスも飲む？」 ＃突発アークナイツSS

深海さかな @dzurablk_kai

振り返って差し出したビール缶は受け取られることはなく、替わりにエクシアの手首が凄まじい握力で締め付けられていた。 ほんの束の間放置していただけなのに、その間に体力を回復させたらしいテキサスは難なくエクシアをソファーに引き倒すと、 ＃突発アークナイツSS