DIeさんとA.feudatoriusさんによる東方製糸・藍染め議論

考察クラスタのDieさんとA.feudatoriusさんの会話ログです。 繊維と染色で同人誌を書いたDieさんと、 日本史考察の濃さなら随一のA.feudatoriusさんの 濃いトークをお楽しみください。 続きを読む
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Die @die3035

@sphenylbot この国には日本野蚕学会というものが存在しまして、そこで出している会報に天蚕絹の漂白に関するデータが載っていたのですが、比較的完成した技術だったようです。あと、養蚕に関してはその主要生産地に居る身としてそれほど簡単に手に入る技術とは思えないのです

2011-08-30 01:10:31

@sphenylbot A.feudatorius
@die3035 なるほど。ある程度は野蚕で白くなるのですね。 私としては、山間部の古民家などでは養蚕のための部屋がついていることが多く、また各藩の養蚕奨励政策もあり、江戸時代にはかなり養蚕技術が広まっていたことに鑑みると、幻想郷にも伝わり得ると考えますね。

Die @die3035

@sphenylbot 野蚕学会のページに絹に関するデータがありました。 http://t.co/jWG0O4b その江戸時代の財政再建のための養蚕推奨の恩恵を、幻想郷が被ったかどうかがこの議論の分かれ道だと思っています

2011-08-30 01:20:54

@sphenylbot A.feudatorius
@die3035 推奨過程で技術が幻想郷に流れていてもおかしくないかな、とは思いますね。 彼らも繊維材料には事欠いていたでしょうから。

Die @die3035

@sphenylbot そこで技術を持った人が幻想郷に流れている、という可能性は結構高いとは思うんですが、気候上それほど根付かずに一度消えてしまった可能性も高いかな、と

2011-08-30 01:36:20
Die @die3035

実は養蚕がどの程度の規模で、どの程度の歴史を持って行われていたかは、その地域の家屋の形を見ればわかると言われている。養蚕って施設が必要だからねー。そして、どうも幻想郷にはその形跡が見えないんよ

2011-08-30 01:37:47

@sphenylbot A.feudatorius
@die3035 白川郷で根付くのですから、幻想郷で根付かぬってことはない気もします。 いくら寒冷地でも、幻想郷で雪が4・5m積もったりはしない気がするので。

Die @die3035

@sphenylbot 養蚕を寒い土地に根付かせるのはかなり大変なんですよねぇ。飼育期間が限られる上に、病気にかなり弱いため、一シーズンで全滅がザラですし。後、高度が高いと山桑のみになるので桑の生産も面倒ですし、昔の幻想郷にそうまで出来る手間があったのかな、と

2011-08-30 01:47:37
Die @die3035

養蚕はかなりめんどくさい。特に、山間部において江戸時代に推奨された事によって生産せざるを得なくなった場所は、苦労の連続だったらしい

2011-08-30 01:49:02
Die @die3035

実際、寒い場所では関心無かったけど半ば嫌々やっていた場所もあったり

2011-08-30 01:50:57

@sphenylbot A.feudatorius
@die3035 なるほど。 確かに、近世まで生糸は輸入品だったくらいですからね。幻想郷に残っていればかなりの手間かかる高級品、ということになりそうです。

Die @die3035

@sphenylbot 実際、日本で最も養蚕業が栄えるのは明治に入ってからですからねぇ。実は、ナイロンの登場によって一気に低迷、消滅した養蚕業が、完成した飼育、管理技術と共にかなり最近入ってきた可能性はある、と考えていたりもします

2011-08-30 02:03:56

@sphenylbot A.feudatorius
@die3035 なるほど。それはありえそうですね。 とりあえず私は、養蚕を想像以上に知らなかったということを再認識しました。

Die @die3035

@sphenylbot 戦前から壊滅しており、高度経済成長期に消滅寸前まで行った養蚕業を知るのは難しいと思います。私自身、ここ数年で勉強して知った程度ですし

2011-08-30 02:13:41

@sphenylbot A.feudatorius
@die3035 あちこちの展示などで養蚕の記述は見るのですけどね。要勉強です。 /幻想郷と外とのやり取りも、これから考えるべき点ではあると思いますけれどね。どこまで範囲を絞れるか、全く検討つきませんが。

Die @die3035

@sphenylbot まったくです。まだまだこれからですし、一杯勉強もせねばならんですばい

2011-08-30 02:22:21

藍染めの可能性について

@sphenylbot A.feudatorius
幻想郷で藍が手に入らなさそうなのは聊かしんどいよな、やはり。 藍染めは、防虫効果もあれば、耐久もケタ違いであるから、江戸期まではごく一般的なのだが。 蓼藍を幻想郷で作るのは無理がありすぎる。あるいは外からの移入だが、そうなると化学染料になるな。

Die @die3035

@sphenylbot そのあたりは本にも書いたんですが、昔からではないでしょうがある時期から北海道でアイヌによって使用されていた大青(ウォード)が入ってきたのかなぁ、と。後は山藍あたりと

2011-08-30 00:21:11
Die @die3035

というか蓼藍は生産管理がかなり面倒なんじゃよー。やるんであれば、それ専門に人を相当割かねばならぬぐらいには

2011-08-30 00:22:47

@sphenylbot A.feudatorius
@die3035 その仮説は、私の考える幻想郷成立史的には少し難しそうです。山藍はまず藍に染まらないようですし、アイヌとの交流も首を傾げます。 何より、蓼藍のスクモ染めにより、他の藍染め技術は衰退しているように思いますし。

Die @die3035

@sphenylbot いえ、交流していたとは私も思ってはいません。すでに北海道で大青の生産も途絶えて久しいですし、幻想入りの方面から考えてはいます。山藍に関しては、比較的最近の話ですがインジゴ以外のシアノヘルミジンという藍色色素が確認され、銅媒染による染色法も一応は確立してます

2011-08-30 00:46:10

@sphenylbot A.feudatorius
幻想郷で蓼藍を育てるのは、まず魔法でもないと不可能。まず連作障害を躱すのが大変。金肥もないので、土地が痩せまくる。どちらかといえば温暖地に育つので、幻想郷の気候では厳しい。

@sphenylbot A.feudatorius
@die3035 なるほど。幻想入りですか。しかしそうなると蓼藍生産も幻想入りしているはずで、幻想入りの仕組みを考えねばならなさそうです。 山藍に関しては、媒染を要しまた異なる物質であることを考えれば、"藍染め"とは言い難いと思います。それは別の染料でしょう。

Die @die3035

@sphenylbot 実際、蓼藍も幻想入りの観点から入ってるんじゃないかとは思ったんですが、環境があまりそぐわないのと手間がかかりすぎるので、このあたりが比較的マシで一応日本にも生えていた蝦夷大青にしてみたのです。山藍に関しては研究が最近の話なのでアレですが、まあ別物です

2011-08-30 01:00:38