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茂木健一郎
@kenichiromogi
「ネタバレ」という言葉があるけれども、たしかに、詳説でも、映画でも、どのような筋でどんな結末になるのかわかると面白さが半減することも多い。一方で、ネタバレしても、たのしさが全く変わらないものもある。
2021-12-13 07:04:29
茂木健一郎
@kenichiromogi
ネタバレしても面白さが全くかわらないものの代表格が落語だろう。落語は、すべてがわかっていて、オチも知っている場合でも面白さはかわらない。同じ師匠の同じネタを何十回、何百回聞いても笑うし幸せだ。
2021-12-13 07:05:34
茂木健一郎
@kenichiromogi
落語はネタバレしても価値が全く減らないから、高座でずっと同じ落語家さんの同じネタを聴き続けても価値がある。たとえば川柳川柳師匠の「ガーコン」や、三遊亭圓歌師匠の「中沢家の人々」はそのような、何度聞いても爆笑のネタだった。
2021-12-13 07:07:05
茂木健一郎
@kenichiromogi
ネタバレしても価値が減らないのは、つまり、それが音楽に近づいているからである。音楽はメロディーや歌詞がわかっていても、ヘビーローテーションで聴き続けることができる。作品を生み出すひとにとっては、一つの理想のかたちだろう。
2021-12-13 07:08:28
茂木健一郎
@kenichiromogi
文学で言えば、例えば内田百閒の『阿房列車』が完全にネタバレしていて一字一句何が書いてあるかわかっていても、何度読んでも面白いものの代表格だろう。もともと東京から大阪に列車で行って帰ってくるという意味のないことが書かれているだけだが百閒の文章力と滋味のある世界の観方でつい再読する。
2021-12-13 07:10:16
茂木健一郎
@kenichiromogi
以上、連続ツイート2651回「ネタバレしても何百回聞いても読んでも楽しい音楽的魅力」をテーマに5つのツイートをお届けしました。
2021-12-13 07:10:54