幼なじみはなぜ突発的に現れる「おもしれー女」に勝てないのか？あるいは「要塞」と「よく機動する軍隊」の話

アニメや漫画に出てくる幼馴染キャラは、突発的に現れる「おもしれー女」に負けることが多いです。幼馴染という最高のポテンシャルを持ちながら、なぜ幼馴染はおもしれー女に負けてしまうのか。この法則は「要塞」と「よく機動する軍隊」の違いからヒントを得ることが出来ます(続 pic.twitter.com/Km4wrNh6f3

2021-12-24 07:55:26

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HAL@古き悪しき時代大好き侍 @HAL9152

幼馴染という立場は主人公と最も近い要衝にある重要なポジションであり、それは長い年月を掛けて構築される唯一無二かつ難攻不落のものです。この「幼馴染ポジを掌握し続ける」限りその立場は安泰であり、また主人公に近づく敵に圧を掛ける事が出来るわけですね。 pic.twitter.com/mknXnuy2u0

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故に幼なじみはそれ自体に無敵の立場と影響力を与え、またその近さは主人公の生殺与奪を握る事を可能とします。しかしそれ故に幼なじみは「幼なじみという立場から脱却する事」が困難です。何故ならそのポジションから抜け出すことは、その立場ゆえの唯一無二の立場から抜ける事を意味するからです pic.twitter.com/3Xtni8stF7

2021-12-24 07:55:30

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幼なじみという要塞は「幼なじみ」であるが故に機能する壁であり、そこから出てしまう事は自身の有利を捨てる事に他なりません。そうすれば平原に屯する敵と同じ条件で戦わねばならず、それは必ずしも有利には働かないのです。定石で言えば要塞に立て籠る方が常に一定の有利を得られるのです pic.twitter.com/dszgsBB3nJ

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この「居続けるからこそ得られる利点」は、幼なじみ自体に「行動への積極性を欠かせる」という重大な欠点を与えてしまいます。幼なじみはその要衝を抑え続ける利点に甘んじるからこそ強く、それに頼った防衛と戦略、また影響力の確保に固執し、事態への柔軟性や積極性を生み出す事が困難なのです pic.twitter.com/T1WjCC8WKE

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対する「おもしれー女」はどういった戦略を取るのか。これは「積極的かつ高速で変化に富む攻勢」と呼べるでしょう。おもしれー女は昨日まで他人だったのが、劇的な出会い、秘密の共有や事件の解決、インモラルなハプニングから急速に主人公へと接近するのです pic.twitter.com/CyIRZvwfrj

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恐るべきはやはり圧倒的な速度ですが、本当の恐ろしさは高速故の制圧範囲の広さにあります。幼なじみは長年掛けて主人公にとっての「最も近い要衝」を重厚な壁を維持していますが、そこばかりに注力しているとそれ以外にまで十分な監視や防衛を整える事が出来ません pic.twitter.com/CwmDz2o5m1

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そうなると、対するおもしれー女はその圧倒的な速度で以って・初めて女子とお昼を一緒に食べる・初めて女子と二人乗りで下校する・初めて女子の自宅に入る・初めて女子の着替えを見てしまうといった、重要ながらも積極性を欠く幼なじみが手に掛けて居なかった外周を高速で制圧してしまうのです pic.twitter.com/KY8oCfj1pa

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こうなると幼なじみは手の出しようもありません。長年立て篭っていた幼なじみという立場から抜け出すには機を逃しており、初動の遅れから初手で抑えるべき「外周の要衝」をおもしれー女に奪われているのです。最早幼なじみは幼なじみに立て篭もり迎撃する他ないと言えます pic.twitter.com/pXtXAwRvkA

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おもしれー女はそんな幼なじみを置いて、更なる外周の要衝を確保して確実にその勢力を拡大し続けるでしょう。幼なじみが幼なじみというポジションの力を信じてに立て籠っている間に、おもしれー女はその他要衝のほぼ全域を支配するに至るのです。この頃には多分もうえっちなことしてる pic.twitter.com/DUB3kDEYto

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こうなると幼なじみは最早主人公を守る要衝ではなく、単なる目の上のタンコブと化します。周囲をおもしれー女に囲まれ、そこに立て篭もり続ける事は主人公への敵対行為となる可能性もあります。孤立無援の中、主人公の女になったおもしれー女からの徹底した攻勢を受けて倒れる事となるのです pic.twitter.com/3cgKg8TLJZ

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これらの要素を踏まえたらば、以下の様にまとめられます

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長年掛けて築かれる幼なじみポジションは難攻不落である・しかし幼なじみは強力故に積極性を失う・身軽なおもしれー女は迅速かつ広範囲に展開する・幼なじみは初動で遅れ、おもしれー女への対応が困難・大半の要衝的ポジションを支配したおもしれー女からの攻勢には幼なじみは引き払う他ない pic.twitter.com/xM5CNqMr2d

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これらを踏まえた時、幼なじみはある意味で開戦時点で敗色濃厚であると言えます。元来の積極性の無さに加え、ほぼ間違いなく初動で出遅れるのでその立場を守るには防戦に徹する他ないからです。しかしそれは一時的な延命措置でしかなく、幼なじみ敗北は必須でしょう pic.twitter.com/orRXZAWaG9

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ではこの敗北を回避するには如何にすべきかこれに関しては開戦以前の行動に掛かっていると言えます。つまり「おもしれー女が現れるまでに外周の要衝を確保する」という、監視網の構築です pic.twitter.com/4qrep6tJvS

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つまり・一緒に下校する・お昼を一緒に食べる・お弁当を作る・自宅に呼ぶ、行くと言った外周の要衝を予め抑えておき、おもしれー女が現れた際に牽制や警戒、また簡易な迎撃を行える様にする事で、おもしれー女の初動を停滞させる事で対応を可能とするのです pic.twitter.com/9RVwerL5XU

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この「幼なじみという要衝を中心とした支城の構築」は幼なじみというポジションをますます強固にしつつも、主人公への積極性への足掛かりとし、必要とあらば攻勢やおもしれー女の迎撃を迅速に行う事を可能とするでしょう。戦いは始まる前から行われているのです pic.twitter.com/Ti2ZPNK9q4

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逆に言えばこの支城や監視網の構築を怠った幼なじみはおもしれー女に高確率で敗北する事となるでしょう。一見すると無敵の城塞であっても、広範囲に渡る疾風迅雷の攻勢で僅かな隙や遠方からジリジリと削られてしまうのです。世の幼なじみは油断せずに防衛線と監視網の構築を行うべきだと思います pic.twitter.com/UvYTQcnwbV

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