2021年に @kossQ (古瀬学)が主に劇場で観た映画 約140本

manabu 'koss' kose @kossQ

『あのこは貴族』@ 109佐賀。うん、よかった。ディテールに気を配りつつそこに執着しない描き方、街の絵面の残酷なまでの使い分け。監督の制御力をビシビシ浴びた。役者さんみんな良いのだが脇にどっしりと構える石橋静河を推しておきたい。

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『シン・エヴァンゲリオン劇場版』@ TJoy品川。初回は初日に。次から次に落とし前、落とすというか置きに来た印象。個人的には望んでいない方向に行ってしまった。まあ終わりました。さよならはまた会うためのおまじないってな。

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『アウトポスト』@ gdcs。極限の戦場体験という超エンタメ。人物の判別が難易度高く、序盤は諦めるくらいで。オーランド・ブルームは扱いの意外性で、スコット・イーストウッドはどっしりとしたハンサムで、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズはいつもの感じでありつつ良い役で存在感あり。

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『太陽は動かない』@新ピカ。小気味いいかっこいい映画を作りたい意気込みだけは伝わる。とは言え、キャラの魅力はなんとなく醸成されつつあって次があれば観たいかも。でも緩いスピンオフが前日譚として配信されていたと聞くとやや萎える。

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『ビバリウム』@シネクイント。あっと息を呑む瞬間がいくつかはあったがいかんせんエピソードが少ないかな。1ネタで2時間ひっぱる辛さがあった。これで企画にGOが出るのが不思議ではある。

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『まともじゃないのは君も一緒』@ TOHO新宿。芸達者なメイン二人を見てるだけでほんわか面白い。この二人だからキャラは出来てたけど、もっと際立たせるかスリルを見せるかして欲しかったかな。人生のシリアスな面を扱うにはコメディの切れ味が欲しい。傷つけるぎりぎりまでに磨いて。

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『ラーヤと龍の王国』@カリテ。ちょっと"古き良きディズニー"風。割とハードなアクション含めて徹底的に女性ヒーローとしているのが現代性ってか。竜が人間になったらオークワフィナそのまんまだった。

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『モンスターハンター』@新ピカ。あの終わり方は映画の位置づけをほんと分かってるね。エンドロールでの種まきとか。…というスーパーB級として注目されているが、ノンバーバルな友情醸成をしっっっかりと描き切った意欲作だぞ。しっかりやり過ぎて心配になったけどな！

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『ロード・オブ・カオス』@シネマート。だいぶ間違っててキリキリと締め上げられるけれども文句なしに面白い青春譚。ヴァーグはwikipedia見ると本気でヤバイ、でも小物感のある人なのね。

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『シン・エヴァンゲリオン劇場版』@ gdcsIMAX。2回目。落ち着いて観られた。話も理解した。TVシリーズ＋旧劇の延長線上にあるもので、だから僕が期待したものとは違ったというだけのことよ。「破」から入ったニワカな私にはnot for me。ただそれだけよ。

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『本気のしるし 劇場版』@新文芸坐。人のダメなところがそのままミステリーになっている面白さ。すごいイケメンなのにその辺にいそうなリアリティの森崎ウィンがとても良い。もともとは連続もの途中ちょっとダレるが入りと出との対称性でシャキッとするね。

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『騙し絵の牙』@109佐賀。中盤まではワクワクした。この映画の本質ではないがプロデュースってのは関わる人をみんなその気にさせて楽しくさせるもんだなと。松岡茉優のパサパサした普通の芯の硬い感じと、魔女のような美しさの木村佳乃。

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『JUNK HEAD』@ TOHO六本木。パペットアニメだけではない工夫の面白さ。技術的なマイナスもあるが。話がちょっともどかしかったりもするが、それも含めて先を観たいと思わせる。

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『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』@テアトル新宿。物語の構図はシンプル。この演出の意図も分かる。が、夢中になれる何かが欲しかったな。強烈にキャラの描き分けをしているのにキャラ立ちしていないような。

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『ザ・スイッチ』@バルト9。楽しいんだがいろいろタメが効いてなくて、楽しさもどんどん流れて行っちゃう。純粋にB級よね。ヴィンス・ボーンの女の子演技とか楽しめばいいよね。

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『ノマドランド』@ TOHO日比谷。自分の一生を生き抜くことの肯定。そこに至るまでの精神の旅。この数年自分に起きたことが思い出され、そしてそれはこれから自分が当事者となるだろうこと。気が重くなるはずのテーマなのに清々しい。社会的な背景は背景としてしか描かず、それがとても良い。

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『レッド・スネイク』@ バルト9。極めてシリアスな状況からのZ級に大味なアクション。ちぐはぐさを楽しむしか道はない。映画は故サミュエル・ハディダへのメッセージからはじまる。

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『21ブリッジ』@ 109二子玉。しっかり手堅くまずまずの緊張感。それ以上ではないんだな。

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『街の上で』@ヒュートラ渋谷。下北あるあるコント集、からの群像劇。"あるある"と簡単に言うけれど、それぞれの体験をトリモチみたいにして群像劇に当事者的に絡めとっていく手法なのだね。

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『パーム・スプリングス』@新ピカ。軽妙で面白いお話しではあるのだが、Bライン映画にありがちな上手くなさ・ハマらないギャグ・どこか白けたムードが夢中にさせてくれない。そういうのも含めて支持されたのかもしれないが。

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『砕け散るところを見せてあげる』@新ピカ。こちらの気持ちいいペースで進めてくれなくてイライラするが、そこは作家性として置いておけば悪くない。実はスケールの大きいこの話を語るには説得力がもう一歩足りないと感じた。

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『るろうに剣心 最終章 The Final』@チッタLIVEZOUND。手を変え品を変えちょっとでも面白いアクションにしてやろうと手慣れた感じはするが、話はスケール小さくややグダる。10年かあ、武井咲は存在が野太くなった、よいよ。

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『SNS 少女たちの10日間』@ヒュートラ渋谷。きちんと仕立てられた手法の悪辣さによる地獄の面白さ。「未成年への性的搾取」の絶対悪をみんな無邪気に叩いているが、その矛先はわれわれ普通の男にも向けられているはず。地獄だよ。

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『14才の栞』@キノシネマ横浜。14才頃から数年の成長期は外面の不揃いさがまず面白いよね。そのあとみんなそれぞれにそれなりにシュッとする。比べて内面は未完成なりにどこかちゃんとしようとしてる辺りのアンバランスさ。どんな経緯でかのクラスに密着することになったのだろうか。

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『BLUE』@109川崎。抑えたうまさに唸る。作中に名の出る「はじめの一歩」から天才性を抜いたような群像劇。松ケンのふわっとした演技の説得力。常に過小評価されてきた東出昌大は、これまでと大きく変わらないのにすごい説得力。いかにほかの映画では戯画的に演じることを求められるかってことだ。