2021年に @kossQ (古瀬学)が主に劇場で観た映画 約140本
『声優夫婦の甘くない生活』@武蔵野館。壊直前ですでに体制軟化のソ連からイスラエルに移ってきたユダヤ人声優夫婦というトリッキーでシビアな設定。あまり心に入り込まない普通のドラマがだんだん熱を帯びてくる。トーンは全然違うのに構成や男女の温度感の表し方がウディ・アレンっぽい。
2021-03-07 23:18:07『ジョゼと虎と魚たち』@新ピカ。ストレートに良作。ただ優しい着地点にしたってだけではなくて今だからできる良い話の形だと思う。このまま実写にできるほどの素のテンションに、アニメ的なとんとん拍子な進み方は少し違和感。「オリジナルストーリー」という看板があったらオタク層にも響いたかな?
2021-03-07 23:19:45『私をくいとめて』@ヒュートラ渋谷。寒いAとの一人会話も話が進めば納得。女性が抱えるいろいろも個人の話として描かれれると気負いも嫌味もなくていい。いろんな顔ののんを観られる眼福。普通っぽい芝居も、というかああいうのが巧いんだなあ。エキセントリックなイメージだけど本人はどんな人かな?
2021-03-07 23:21:08『佐々木、イン、マイマイン』@武蔵野館。見事。精緻。セリフ、シナリオ、演技、撮影が恐ろしいほどの精度で噛み合っている。監督はこの精度では二度と作れないのではないか。それぞれの佐々木を心に再生することになる。
2021-03-07 23:22:01『AWAY』@武蔵野館。ちょっと眠くなった。体感型なので劇場で観て大正解。カロリーの低い造り、だからこそ見せられる何かはある。モーションは上手くないけれども。うおっとなるシーンが2つ3つあったから十分に元は取れるている。
2021-03-07 23:22:33『Swallow/スワロウ』@シネクイント。なんかすごかったな。サイコスリラーっぽいけど社会派。前段と後段をつなげなければいけない理由が掴み切れていないが、しかしこうするしかない説得力がなぜかある。長回しのラストシーン(エンドロール)が多くを物語る。
2021-03-07 23:22:45『劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」前編』@ブルク13。今では珍しい細い線が、カロリー効率よく子供向けに作っているのだなと思わせる。が、後半に来てだんだん熱を帯び、えっセーラー戦士みんなやるの?と尺を心配しはじめる始末。続きはTVシリーズなのか!とチケット見ると「前編」と。
2021-03-07 23:23:33『聖なる犯罪者』@ホワイトシネクイント。素でキマッた目の主役を連れてきたことで半分くらいは成功。息を呑むような緊張感の中、だんだん彼に同化しつつ、でもこちらも最後まで彼を信用できないスリル。とても分かりやすく展開しながらも視点はいくつか取れそうだ。
2021-03-07 23:24:06『ズーム/見えない参加者』@シネクイント。「Webミーティングあるある」を随所に入れて、工夫いっぱい、ドキドキいっぱいの愉快作。
2021-03-07 23:24:21『劇場版ポケットモンスター ココ』@ TJOY博多。手堅い造りの親子もの。サトシを脇にやることでポケモンワールドをこんな風に使えるんだという例。クライマックスのバトルは涙が滲むほど熱いものの、ポケモン対戦じゃないのは少しだけ残念かな。
2021-03-07 23:26:06『さんかく窓の外側は夜』@新ピカ。独特の世界を作り上げてはいるが、もう一歩何か見せて欲しかった。惜しいところ。というか何も解決してなくないか。
2021-03-07 23:26:09『プラットフォーム』@バルト9。思いの外シリアス。この世界が分かって行くにつれだんだんメッセージ性が強くなり、物語は曖昧になる。そういう映画ではあるが、やや宙ぶらりん。
2021-03-07 23:26:22『花束みたいな恋をした』@ TOHO新宿。ほっこり面白かった。迫っているようでちょっと引いた目線かな。表層を撫でるようなサブカル固有名詞オンパレード。あれより深めても難しくなるし、実際のところあの辺がリアルなのかもね。少し苦手だった有村架純を見直した。
2021-03-07 23:26:38『名も無き世界のエンドロール』@バルト9。セリフや演技プランがこそばゆいが、良い意味で記号的な描写に徹していて寓話的に面白い。スピンオフに向かわせるのは蛇足かなあ。(そっちは観てないけど)
2021-03-07 23:27:33『樹海村』@バルト9。ワッと脅かしたり血ドバじゃない怖さを作ってみようという志の高さは見える。恐怖の対象の概念とシンボル的なイメージに、その志を支えるだけの強さがなく、 全体的には芯を欠く感じ。
2021-03-07 23:28:06『ヤクザと家族 The Family』@バルト9。淀みない進行感でグイグイ引っ張られる。ん?これってトラディショナルな普通のヤクザ映画じゃん?と気づく瞬間に「イマ」をぶっこんくる。綾野剛よかった。磯村勇斗もキラッと輝く存在感。チャレンジングなカメラワークもニクい。
2021-03-07 23:28:42『KCIA 南山の部長たち』@ gdcs。世界は違えど身につまされたなあ。適度な抑圧がずっとあって面白い。義憤なのか男の嫉妬なのかよく分からなくしてあるのは上手い。
2021-03-07 23:28:54『すばらしき世界』@バルト9。美しい箱にしっかり収めたなあという気もしたが、このタイトルにはふさわしいのだろう。西川監督の相変わらずの丁寧な巧さとは堪能できた。役所広司は当然よい。
2021-03-07 23:29:28『劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」後編』@ バルト9。ほぼ全編走ってるというかバトルというか。都度都度「なんかかんとかーメイカップ!」(毎回インフレする)をやるし、都度都度全員の正式名称で呼び合うので観てる方の思考回路はショート寸前。熱い映画だったってことです。
2021-03-07 23:30:33『あの頃。』@ 109佐賀。想い出の断片をつないで空中分解しそうなところギリギリを1つの映画に編み上げた、という感触。それが悪いのではなく振り向けば輝く想い出も、今を生きていればそんなものかもしれないな。「あの頃」は僕にもあって「それでも今がいいよ」と言いたいよ。
2021-03-07 23:30:55『藁にもすがる獣たち』@ TJOY品川。お話しの面白さと手堅い演出、それにコミカルに応える役者陣で確かな面白さ。こじんまりとはしている。
2021-03-07 23:31:07『私は確信する』@武蔵野館。まずまずだが法廷劇としてはスリルが足りない。事件の顛末も人物の意図も結局のところよく分からない。実際の事件がそういうものなのかもしれないが。フランスの人なら背景の知識があってもっと立体的に鑑賞できるのだろうか。
2021-03-07 23:31:25『ベイビーティース』@ホワイトシネクイント。ここまで気取った仕立てにしなくても。キャラの性格もビジュアルも面白いそうなのに、それぞれの真実は結局分からなかったな。刺さる人には刺さるタイプの映画であって、僕にはそうではなかった。
2021-03-07 23:31:36『スカイライン -逆襲-』@ 109佐賀。トーンはこれまで通り。コロコロといろんな世界を見せてくれた分、前作の方が面白かった。まったく最終章じゃないよねこれ。
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