【論文プレプリント・カナダからの報告】オミクロンまたはデルタ感染に対するCOVID-19ワクチンの有効性｜ワクチン二回接種ではオミクロン変異体に対してマイナスのVE (2022.1.6作成)

Noguchi Akio @Derive_ip

オミクロンに対するワクチン効果の推定です(fromカナダ)。ファイザーの３回目接種で34％😭でモデルナは59％で合わせて37％とのこと。さらに、２回接種では、*未接種者よりも*効果が低い。端的に言えば、接種しない方が良かったということになる。 medrxiv.org/content/10.110… pic.twitter.com/DC52HtGRNB

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Noguchi Akio @Derive_ip

筆者らの結論は以下の通り： 「オミクロン感染から保護するには、公衆衛生対策、抗ウイルス薬、更新版ワクチンなど、現在利用可能なワクチン以外の追加ツールが必要になる可能性が高い。」

Noguchi Akio @Derive_ip

今まで数カ国で同様の報告がされているのですが、一番効果が低いです。英国が不自然に良いのかも。いずれにせよ「現行ワクチンに頼るな」という提言は傾聴する必要があると思います。どう考えても日本では追加接種はオミクロンのピークに間に合わないのだし。

influenzer @influenzer3

●ワクチン2回接種ではオミクロン株に対して｢マイナスのVE｣というカナダからの報告(プレプリント) →｢マイナスのVE｣とはすなわち、ワクチン接種者が未接種者よりも感染率が高いという事を意味します。 ワクチン開発当時には重要な懸念事項だった｢ADE現象が起こっている可能性｣を示唆しています。

influenzer @influenzer3

ただしオミクロン株感染者が活動性の高い若年者に多いため、結論を下すには行動パターンで補正しなければいけないという限界があります。 とはいえ、ワクチン接種者のオミクロン株に対する｢マイナスのVE｣はデンマークに続いてこれで2報目。 かなりリアリティが出てきたような気がします。

influenzer @influenzer3

ワクチン接種者血清を用いたin vitroでの中和実験でADEが再現できるかについては、すぐにでも検討できそうです。 すぐにやって欲しいです。 今後のワクチン戦略(デザイン)にも関わる重大な問題でしょう。

influenzer @influenzer3

一方で、もしもワクチンでADE現象が起こるならば、同じspike抗原に対する免疫応答である自然感染でもADEが起こるのだという事は、｢反ワクチン派｣への反論としては理解しておくべきかと。

influenzer @influenzer3

有名なのはデングウイルスで見られるものです。 4つの血清型があるために、初感染はデング熱ですみますが、異なる血清型への再感染でデング出血熱へ重症化しえます。

influenzer @influenzer3

したがってもしもADE現象が起こるのであれば｢ワクチンは危険｣という事ではなく、ADEを起こさない免疫応答を誘導するワクチン開発が必要なのだと個人的には考えます。 Effectiveness of COVID-19 vaccines against Omicron or Delta infection medrxiv.org/content/10.110…

influenzer @influenzer3

----- ・カナダのオンタリオ州で2021年11月22日にオミクロン株が検出され、その後の数週間程度でオミクロン株が新規症例の大半を占めるようになった。

influenzer @influenzer3

・ワクチン接種完了率は非常に高い(12月中旬時点で12歳以上の88%)にも関わらず、SARS-CoV-2感染者の発生率は増加してきており、ワクチン2回接種者に限定しても著明な増加傾向にある。

influenzer @influenzer3

・今回、2021年11月22日から12月19日の期間におけるオミクロン株あるいはデルタ株感染例(症状や重症度を問わず)を対象とし、リンクされた州のデータにtest-negative designを適用してワクチンの有効性(VE)の推定を行った。

influenzer @influenzer3

対象者にはワクチンをbooster接種(primary seriesでmRNAワクチンを1回以上)した例も含めた。 ・多変量ロジスティック回帰を用いて、最終接種(2回目 or 3回目)以降のワクチンの有効性を推定した。

influenzer @influenzer3

(結果) ・オミクロン感染3,442人、デルタ株感染9,201人、検査陰性471,545人のtest-negative controlを対象とした。

influenzer @influenzer3

・ワクチン2回接種後に、ワクチンのデルタ株感染に対する有効性は経時的な減弱が見られた(7-59日後：84％(81-86)、240日後以上：71％(66-75)）と時間の経過とともに着実に低下したが、booster接種後7日以降には93%(92-94)まで回復した。

influenzer @influenzer3

一方、2回接種例でもオミクロン株感染に対する有効性はどの時点でも見られなかった。booster接種後7日以降の有効性は37%(19-50%)だった。 ・2回接種者は未接種の人に比べてオミクロン株感染に対するVEがマイナスの値だった。

influenzer @influenzer3

・これらの結果は、ファイザーワクチン2回接種やmRNAワクチンの組み合わせで検討した場合でも同様であった。

influenzer @influenzer3

(結論) ・ワクチン2回接種でもオミクロン株に対する予防効果は存在しないようである。booster接種により短期間(in the immediate term)の防御効果は得られるが、デルタ株に対する防御効果より遥かに劣っていた。

influenzer @influenzer3

・今回の検討では接種者の行動パターンが考慮されていない交絡因子となっている可能性がある。重症化阻止効果についてはさらに検討が必要がある。 ----

influenzer @influenzer3

・2回接種後およびbooster接種後のオミクロン株感染に対するVEの変化 2回接種後のどの時期でもオミクロン株に対する防御効果に有意差はありません。 2回接種は1回以上のmRNAワクチンを含む例で提示していますが、mRNAワクチン2回接種でも結果は同様だったと記載されています。

influenzer @influenzer3

booster接種後7日以降に有意な防御効果が確認できますが、40-60%程度です。 注目すべきは2回接種後120日以降は、一貫してオミクロン株感染に対する有意にマイナスのVEが見られている事です。 一方で、デルタ株に対しては有効性は維持されています。 pic.twitter.com/jzDT6A85mH

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influenzer @influenzer3

→昨年12/25にご紹介したデンマークからの報告も同様にマイナスのVEが報告されていました。 というわけで両者ともにプレプリントであり、患者の行動パターンを補正できていないという共通の限界はあるものの、｢マイナスのVE｣という同様の結果が出た事になります。