のらくろ、ミッキーマウス先輩を語る

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uroak_miku @Uroak_Miku

jiu.ac.jp/files/user/edu… ラジオ放送開始とトーキー映画の台頭が時代的に絡む。

2022-01-12 00:24:25
uroak_miku @Uroak_Miku

waseda.repo.nii.ac.jp/?action=pages_… この論文面白いな。ラジオ放送が始まると映画館にラジオが設置されるようなって、これがトーキー導入の伏線的に機能した。

2022-01-12 06:44:36
uroak_miku @Uroak_Miku

サイレントからトーキーへの移行に、映画館でのラジオ放送が重なっていたという指摘は面白い。ラジオドラマが絡んでいたんじゃないかなーと私は想像していたのですが当時はライヴ中継がラジオ放送の基本で、人気芸人のライブ中継があると映画館に客が来なくなるので短編映画を上映しながら館内放送。

2022-01-12 07:00:32
uroak_miku @Uroak_Miku

動く映像を皆でいっしょに楽しむ、つまり公共性が高いのが映画で、一方ラジオ放送は家庭で楽しむものではあったのですが、当時は演芸ショーのライヴ中継が多く、つまり公共性の高い場所から放送されていた。これが映画館と不思議な共存を果たした。

2022-01-12 08:50:41
uroak_miku @Uroak_Miku

そのことを踏まえて『ジャズシンガー』を再見すると、トーキー長編映画第一号とされるこの映画の演出意図がみえてくる。全編トーキーではなく部分トーキー。ラジオ放送のライヴ中継にもし映像も付いていたら楽しかろうなーというところかな。 youtu.be/gg5ws9-1Rx4

2022-01-12 08:59:44
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uroak_miku @Uroak_Miku

人気芸人のショーのラジオ生中継を映画館で流す際、そのショーの出演者の出演映画を上映しながらそうしていたそうです。チャップリンのラジオ生中継ならチャップリンの短編映画を上映していた。

2022-01-12 09:01:52
uroak_miku @Uroak_Miku

むろんラジオ放送と映画とでは別内容でしたがとにかく同じチャップリンが出てるし、ラジオに耳を傾けて、スクリーンに映し出されるチャップリンのドタバタを脳内補正してラジオの向こうの生チャップリンのしぐさを想像して楽しんだ。

2022-01-12 09:03:36
uroak_miku @Uroak_Miku

youtu.be/8SzltpkGz0M どこかの演芸場でスターたちが寸劇したり演奏したりしているのがラジオ中継される。リスナーは耳でその様を想像する。それを視覚化するとこんな風ですねーという演出のようです。

2022-01-12 09:09:03
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uroak_miku @Uroak_Miku

そういうわけでこの映画は全編トーキーというわけではないです。この映画、レコードを映写機と連動させて疑似トーキーにしています。フィルムの端っこに音響信号を記録したものを映写機で再生するシステムではなくて。

2022-01-12 09:10:43
uroak_miku @Uroak_Miku

1928年、バスター・キートン主演のこんな映画が公開された。サイレントです。ウォルトはこれのパロディとしてミッキー第三作『蒸気船ウィリー』を制作。 youtu.be/n9QPfiLuQ9c

2022-01-12 09:32:21
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uroak_miku @Uroak_Miku

しかしこっちは音響付き。『ジャズシンガー』のトーキー部分がラジオ生中継の脳内空想映像の視覚化だったとしたら、これはキートン映画に音を付けたものだった。 youtu.be/BBgghnQF6E4

2022-01-12 09:34:29
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uroak_miku @Uroak_Miku

もしミッキーが口笛ではなく何か台詞を喋り出したら、おそらく当時の映画観客に共有されていたコードを逸脱してしまって、彼はスターにはなれなかったと思う。絵に描いた架空のフィギュアが喋りだすなんて不気味の谷に真っ逆さま。

2022-01-12 09:47:30
uroak_miku @Uroak_Miku

en.wikipedia.org/wiki/Steamboat… 音付けされていないものができて、試写をスタッフと家族たちに行なった。ウォルトたちはスクリーンの裏側でドンチャカ音を生で立てて映像とシンクロ。この試写はバカ受けしてウォルトも絵師たちも自信を持った。

2022-01-12 09:55:30
uroak_miku @Uroak_Miku

絵が生き生きと動き出すという大魔法に、音がどんちゃか鳴り出すという更なる大魔法が重なったのです。

2022-01-12 09:58:27
uroak_miku @Uroak_Miku

ウォルトもロイもアブも当時気が付かなかったようですが、このダブル大魔法によって、ついにカートゥーン・キャラクターはテキストへの従属を脱したのでした。

2022-01-12 10:01:10
uroak_miku @Uroak_Miku

人気を受けて comic strip 化。お話はウォルトで絵はアブ。テキストに再び引き戻されるわけですが、 pic.twitter.com/x6nrCUBauL

2022-01-12 10:13:08
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uroak_miku @Uroak_Miku

1930年撮影。ドイツで作らせていたというのはこれのことかな? 後で調べるとして、ぬいぐるみのミッキーはテキストに従属しない。 pic.twitter.com/Vh3TFkE6vd

2022-01-12 10:17:59
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uroak_miku @Uroak_Miku

1933年10月。前年に凄腕セールスマンのケイ・カーメンを味方につけたことで商品展開を自社主導戦略的に開始。 pic.twitter.com/BtjWdoFQq7

2022-01-12 10:22:17
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uroak_miku @Uroak_Miku

「MICKEY MOUSE」の名を除いてテキストから自律。

2022-01-12 10:23:34
uroak_miku @Uroak_Miku

これが1935年ですね。のらくろ商品に囲まれた田河水泡。当時講談社はディズニー社と提携してミッキーらの絵本やまんがを日本の絵師たちに描かせていたので、おそらくウォルトの記念写真も目にしていて、それを真似たものと思われます。 pic.twitter.com/bCVYUy8bXf

2022-01-12 10:34:57
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uroak_miku @Uroak_Miku

のらくろはアメリカンコミックスではなくアメリカンアニメーションの影響濃厚。 pic.twitter.com/kvjbC7Gio7

2022-01-12 10:43:11
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uroak_miku @Uroak_Miku

最初期は comic strip しているのだけど pic.twitter.com/dQ1Gz95guz

2022-01-12 10:44:42
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uroak_miku @Uroak_Miku

だんだんとアニメーションっぽくなっていく。文字が読めなくても絵を追えばなんとなく話が追えるの。 pic.twitter.com/Pb5kEQ4g35

2022-01-12 10:45:57
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uroak_miku @Uroak_Miku

ここに共産主義者弾圧と、国による「科学する心」スローガンが重なって、日本のまんがの特徴といわれるところの「映画的手法」が形になっていく。 pic.twitter.com/J2PFrbUbpm

2022-01-12 11:07:48
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uroak_miku @Uroak_Miku

敗戦色が濃くなっていく中、こんなのを独りで描いていた中学生(今だと高校生)がいました。 pic.twitter.com/GoGAh6jERj

2022-01-12 11:10:34
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