【ある冒険者の書物】

小話のまとめ
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サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物69】『料理とナイフの関係性』 切る食材によって用いる刃物の相性を解説した書物。固い皮から筋張った肉に柔軟性のある植物まで、多種多様な食材を効率的に捌くための刃物が紹介されているが、この書物を扱う店に話を聞くと調理関係者よりも冒険者がよく購入しているようだ。

2020-08-19 07:56:54
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物70】『ある冒険者の最期』 冒険者たちの最期について記録された石版。死にまつわる内容が多いことから、一説には死神が作成したものではないかと噂されている。そのようなものが何故人の手に渡ったのかを考えると、噂が虚言であるか死神の間が抜けているかのどちらかだと思われる。

2020-08-19 07:56:54

71~80

サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物71】『食か死か』 餓死を避けるため、通常は食料としない食べることができる物を、著者自らが食して実践した調査結果。野生動物や昆虫に植物から始まり、革・布製品、果ては土まで食べた記録があるものの、体質によっては体が受け付けない可能性があるため過信は禁物である。

2020-08-20 06:58:29
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物72】『交渉の秘訣』 荷物が一杯になって、それが使うあてのない物なら捨てるか売るかするだろう。そんなときにこれを読んでおくと、少しは懐の足しになるかもしれない。だが書かれている例文をそのまま使ったら素人丸出しで確実に舐められるから、ちゃんと自分の頭も使うことだ。

2020-08-20 06:58:29
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物73】『国境なき騎士団』 国という枠組みに捉われることなく、生きとし生けるもののために東奔西走する騎士団の活動記録。災害救助や土木作業など多岐に渡り活動し、その技術や知識は専門家にも匹敵する。彼らの活動拠点や資金源については同行した記者も突き止められなかった模様。

2020-08-21 07:45:09
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物74】『国境なき騎士団の真実』 国という枠組みに捉われることなく、生きとし生けるもののために東奔西走する騎士団の正体や内情を暴露した書物。「この世界の者ではない」「未知の技術を用いている」などと書かれているが全て推測であり、根拠足り得るものは一切存在しない。

2020-08-21 07:45:09
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物75】『世界を滅ぼす方法』 この世全ての生きとし生けるものを消滅させる方法が載っているという噂だが、実態は世界を滅ぼそうとする危険思想の持ち主を始末する仕掛けが施された罠の一種であり、実行者は痕跡もなく消滅する。なお、これまでに罠が発動したことは二度あったようだ。

2020-08-22 08:37:55
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物76】『ゴーレム武闘大会』 不定期に開催される、自作ゴーレムを持ち寄り戦わせる大会の模様を記録した書物。参加者やゴーレムの解説が非常に詳しく、愛好者にとっては必携の一冊。初心者向けのゴーレム作成講座も毎回連載されており、その影響か大会への参加者は徐々に増えている。

2020-08-22 08:37:55
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物77】『エルフの里食べ歩き紀行』 ドワーフが世界各地のエルフの集落を訪れ、様々な料理を食べた感想がまとめられている。料理の評価は概して高いが使われる食材に驚く場面も少なくない。これで「エルフは肉を食べない」という偏見も減るかもしれないが、我々には関係ないことだな。

2020-08-23 06:49:26
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物78】『黒の板』 外見は黒く光沢のある板だが、中には膨大な知識の結晶が封印されているらしい。噂では、この世界で作られたものではないそうだ。〈異界の知識〉による〈精密検査〉の技術に加え〈異界言語〉を操ることができなければ、その片鱗に触れることすらままならないだろう。

2020-08-23 06:49:27
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物79】『必ずできる催眠術』 相手に催眠術をかけるための手段が書かれているが、前提として相手が「自分は催眠術にかかる」と強く思い込む必要があり、ゆえに悪用はされないと著者は語る。後に相手が催眠術にかかりやすくなる書物を執筆予定との噂があるが、真偽の程は不明である。

2020-08-26 23:40:22
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物80】『ある冒険者の料理』 冒険者が実際に作った、もしくは作ろうとした料理の記録。味や香り、見目の良し悪しなどは些細な問題であり、要点はただ一つ「食べられるか否か」であることを思い知らされる内容である。もし貴方が料理をするときは、必ず食材の毒性を確認をしよう。

2020-08-26 23:40:22

81~90

サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物81】『願いが叶うおまじない』 様々な願い事を叶えるためのおまじないを集めた子供向けの書物。効果は薄いものの確実に作用するため人気があり、一時期は持っていない子供がいないと言われるほど流行した。なお、大人が実行しようとしても効果が現れることはない。

2020-08-29 05:16:30
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物82】『人物図鑑~歴代の騎士団長~』 王国に仕えた騎士団長たちの生い立ちや経歴が網羅されている。曰く、山賊が築いた砦を単騎で陥落させた、騎士団全員と騎士団長一人の戦力が同等など、絵物語でも見かけないような記述ばかりだが、これらはすべて事実に基づいたものである。

2020-08-29 05:16:30
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物83】『やさしい獣の育て方』 温厚な野生動物から獰猛な魔獣まで、様々な獣の飼育方法に特化した内容の書物。温厚な動物は愛玩目的で、魔獣は冒険のお供目的での飼育が一般的だが、愛玩目的な魔獣の飼育方法も記載されており、中には引退後も見据えて魔獣を飼う熟練の冒険者もいる。

2020-08-30 09:03:47
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物84】『演奏上達への道』 「読むだけで演奏が上達する」という触れ込みで売られており、実際に上達したという声もある。ただし内容を理解し実践するためには一定以上の演奏知識と技術が必要であり、右も左も分からない初心者のためのものではない、ということには注意が必要である。

2020-08-30 09:03:48
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物85】『冒険者の医術』 薬の扱いや応急処置など、冒険の最中に必要となる簡易な手当ての知識を学ぶことができる。専門知識不要の治療法に加え、症状を却って悪化させてしまう対処法を誤った例として紹介しており、正しい知識を身に付けようと冒険者以外にも購入する者は少なくない。

2020-09-01 07:41:53
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物86】『ふっかつのじゅもん』 この呪文を解き明かした者は、時を遡ることが可能だと言われている。内容は意味不明な文字の羅列であり、子供が雑に書き殴ったと判断したところで誰も責めることはできないだろう。

2020-09-01 07:41:53
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物87】『人造生命に関する研究書』 何者かによる生命創造の研究成果。人工的な人間の製造は禁忌であるため、公の場に出れば直ちに焼却処分となる。一部の研究家により作られた写本が非正規の市場に出回っているという噂があり、恐れ知らずの若者を中心に探し求める者が後を断たない。

2020-09-01 20:45:39
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物88】『水鉄砲で遊ぼう』 水鉄砲を使った色々な遊び方が載っている、子供たちに人気の書物で、運動になるからという理由で教育に取り入れている国もあるほど。「子供のうちに銃に慣れさせるため」「エルフの弓に対抗するため」などの声が挙がっているが、いずれも陰謀論に過ぎない。

2020-09-01 20:45:39
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物89】『研究者の日記』 新薬開発に情熱を注いだ研究者の独白が綴られている。内容は研究の進捗状況から日常生活まで混在しているが、特筆すべきは筆者が変調をきたしている様子が読み取れるところだ。顕著な知能の低下に倫理観の欠如、研究所で異変があったことは想像に難くない。

2020-09-02 21:12:58
サザンクロス @Mizuho_K

【ある冒険者の書物90】『ある冒険者の会話』 場所や時間、対象を問わない様々な会話の記録。異国の観光客からギルドに贈与されたが、記録方法を問いただしても曖昧な答えが返ってくるばかりで、どのような手段を用いて記録されたものなのかは不明。魔法や未解明技術が使われたと主張する者もいる。

2020-09-02 21:12:59

91~100

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