KUTULUプレイレポ「不幸なドライブ」

スウェーデン産のホラーTRPG『KUTULU』を遊んだ時の様子をまとめたプレイレポートです。
3
ヤネウラ @yanegann

集会が開かれる夜までの間に、車がヘラジカとぶつかったところをちょっと見に行ってみようということ。 運転手のジョンは車が気になるので居残り。 自分はどうしようかなぁと悩むエドワード。 「一緒にいた方がいいですよ。この村は怪しいです」 「うーん、確かに。わかりました。ついていきます」

2022-02-19 01:20:19
ヤネウラ @yanegann

このゲームやナビゲートとかサバイバル関係の技能がないから自然科学で代用。狩りが趣味のパトリックが得意なので一行は迷わずに、車で事故った場所まで戻ってきた 「このあたりの様子を調べよう」 「血のようなものが道路に染みを作っている。あたりには木片なども落ちている。かび臭い匂いもする」

2022-02-19 01:39:14
ヤネウラ @yanegann

「あと足跡がある。君らの足跡じゃないものがいくつかある」 「誰かここを調べにきてたのかな?」 「そうかもしれない。他には蹄の跡がある」 「ヘラジカのですか?」 「自然に詳しいパトリックにはわかる。ヘラジカじゃないね。何の動物のだろう……?」 「見たことない蹄ってことかー」 「ですです」

2022-02-19 01:43:05
ヤネウラ @yanegann

「蹄は道路を横切り、森の中に消えている。一緒に何かを引きずったような跡もある」 「追跡します」 「追いかけると森の中に続いている。それは傷ついていて、滴が垂れたような跡もある。車に激突されたからだろうね」

2022-02-19 01:48:50
ヤネウラ @yanegann

追跡を続けるのは難しかったが、一行は何とか跡を追い続けた。蹄のあとは洞窟の中に続いていた。 「うーん、洞窟かぁ」 「中からはかび臭いようなにおいがしてくるよ。どうする?」 「もちろん見に行きますよ」 びびったエドワードを入り口前に残し、2人は洞窟の中に入り込んだ。

2022-02-19 02:00:01
ヤネウラ @yanegann

オイルランタンの灯りを頼りに2人は洞窟を進んでいった。すると道の先が少し開け、そこに何かがいた。 それは植物であり動物だった。時に細くしなやかで、時に太く頑丈だった。休むかのように動き、時々ショッパーしていた。ショッパーをする鈍く鋭いショップショップという音が洞窟に響いていた。

2022-02-19 02:04:34
ヤネウラ @yanegann

「何だあれは…」 トニーは足元の石を蹴ってしまった。音がした。血の気がひく。 やばいと思った時、それは動いた。洞窟の侵入者に気づいて動き始めたのかもしれないし、あるいは身じろぎをしただけなのかもしれなかった。 それが何を意図して動いたのか、見当もつかなかった。2人は慌てて逃げ出した

2022-02-19 02:10:19
ヤネウラ @yanegann

息の続く限り走って、2人は外に出た。 「やばい、あれはやばい。何をしているのかさえ、さっぱりわからない! ここから急いで逃げないとだめだ! ショッパーしてた、あれはショッパーしてたんだ!」 2人はエドワードを連れて、洞窟の前から急いで離れた。

2022-02-19 02:15:11
ヤネウラ @yanegann

困惑しながら、エドワードは訊いた。 「さっきまでのあんたらは、どこに行ったんだ? 洞窟に入る前は正気だったのに、今ではもう、どうしようもないほどに狂ってる……」 「そんなにおかしいか?」 「……目の開き方からして全然違う」 「でも仕方ないんだ。あれは柔らかいようでいて硬いんだから」

2022-02-19 02:18:49
ヤネウラ @yanegann

「村に戻ろう。集会に行かないと。儀式をやっているはずだ」 「よくわからないが、異論はないよ」 3人は来た道を戻り村へと帰った。 ヘラジカと呼んでいたモノに追いつかれて何かされるというようなことはなかった。 考えてみると、トニーのたてた音にあれが気づいたかもわからないのだった。

2022-02-19 02:25:50
ヤネウラ @yanegann

村に戻ったのは夕方過ぎだった。掲示板に書かれていた集会の時間は夜だ。まだ時間がある。 「よし、仮眠をとることにしよう」 「そうしよう。エドワード、集会の時間近くになったら必ず起こしてくれよ」

2022-02-19 02:27:35
ヤネウラ @yanegann

蹄の音で目が覚めた。 家の周りを蹄が歩き回っている。その音は突然速度を増し、扉に体当たりした。扉がめきめきと軋む。 横を見ると運転手のジョンが死んでいた。ショッパーされたに違いない。見ると扉は割れ、隙間が空いている。あそこからショッパーされたのだ… 扉はもう持ちそうもなかった…

2022-02-19 02:31:16
ヤネウラ @yanegann

振動と衝撃を感じた。 見ると、エドワードが身体をゆすっていた。 「もうすぐ集会の時間ですよ」 「……ひどい夢を見ていた。ジョンが死ぬ夢だ…… そうだ、ジョンはどうした?」 「そういえば見てないですね」 「修理工のところかもしれない。探しに行こう」

2022-02-19 02:33:53
ヤネウラ @yanegann

店に来た一行に、ミッチが不思議そうに答えた。 「ジョンさんなら一人で帰ったって村長が言ってましたよ。近くの道路まで迎えが来たそうで」 「俺たちを置いてジョンが帰るわけないだろ!」 「集会に連れていかれたに違いない。助けに行かないと」

2022-02-19 02:36:29
ヤネウラ @yanegann

「車は直ったのか?」 「ちょっと不安がありますが、だいたい直ったすよ」 「よし、エドワードはここに残ってくれ。朝になっても俺たちが帰らなかったら、これを持って逃げてくれ」 そう言ってトニーは自分の手帳を渡した。 「これは?」 「これまでの経緯と、ヘラジカについてまとめたものだ」

2022-02-19 02:39:09
ヤネウラ @yanegann

「わかりました。皆さんが帰らなかったらそうします。トニーさんは名家のご出身のようですし、手帳はご家族の方に渡しますよ」 「頼んだ」 準備を済ませたパトリックとトニーは、村の会議の真相を知るべく出発した。

2022-02-19 02:42:06
ヤネウラ @yanegann

足跡を追いながら2人は森を抜けていく。 さきほど洞窟で受けた心の傷は大きく、何でもない蔓が怪物の触手に見えたりするようになり、彼らの心を苛んだ。夜の森はどこから怪物が出てくるかわからない不気味な様相を呈すようになっていた。

2022-02-20 01:23:39
ヤネウラ @yanegann

森を抜けた先は広場になっていた。そこには、またもや洞窟が口を開けており、その前で村人たちが焚き木を燃やしていた。 運転手のジョンは縛られて地面に転がされている。 「偉大なるヘラジカ様を車で傷つけるとは、恐ろしいことをしでかしてくれたものだ。お前を生贄に捧げ傷を癒していただこう」

2022-02-20 01:26:24
ヤネウラ @yanegann

真っ黒いローブを着て、ナイフを持っているのは村長だった。ジョンはまだ生きているが、このまま儀式が進めば殺されてしまうに違いない。 トニーとパトリックは身を隠しながら少しずつ、広場の方へ近づいて行った。

2022-02-20 01:28:00
ヤネウラ @yanegann

「僕が囮になって村人の注意を引き付けるから、トニーはこのナイフで縄を切ってジョンを助けてやってくれ」 パトリックはそう言ってライフルを手にして、広場の方にさらに進んでいった。身をかがめて出来る限り村人の視線を避けていたが、ついに見つかってしまう。

2022-02-20 01:30:09
ヤネウラ @yanegann

見つかった! そう気づいたところでパトリックは走り出した。 村人がみなパトリックの方を向いたところで、トニーはジョンに走り寄る。 トニーが無事にジョンを助けたのを確認し、パトリックはライフルを撃った!

2022-02-20 01:32:21
ヤネウラ @yanegann

「というわけで射撃判定です。パトリックは敏捷が低くて足が遅いので、今回の判定が鍵になるでしょう」 「では、鳥撃ち用の散弾を撃ちます」 「それは集団をびびらせるのにはいい選択ですね。ダイスボーナスが付きます。では判定してください」 「4ダイスが成功!」 「やった!」

2022-02-20 01:35:21
ヤネウラ @yanegann

パトリックの射撃は見事なものだった。村人たちは足や手に傷を負ったりし、パトリックを追い詰めるどころではなくなった。 トニーとパトリック、そしてジョンの3人は急いで来た道を戻った。

2022-02-20 01:36:58
ヤネウラ @yanegann

村に戻ると、約束通りエドワードが車の横で待っていた。 「さぁ、この村を出るぞ」 「俺も連れてってほしいっす!もうこの村にはいられないっす」 3人とエドワード、そして逃げ出すことにしたミッチは車に乗り込む。

2022-02-20 01:39:23
ヤネウラ @yanegann

きゅるるる、きゅるるる しかし、なかなかエンジンがかからない。 焦っていると森の中から、ホウ!ホウ!という奇怪な鳴き声が聞こえてきた。 一緒に聞こえる鋭くも鈍い音は聞き覚えがある。洞窟で聞いた音だ。 「ショッパーの音だ!ヘラジカが追ってきたんだ!」

2022-02-20 01:42:08