Togetter - 電撃文庫編集者・三木一馬さんの 「責任ウェートを明確にし、相手にそれを事前開示するということ」

三木さんが「尊敬する脚本家さんの発言で、なるほどと感じたこと」をまとめました。
8
@dengeki_miki

自分が尊敬する脚本家さんの発言で、なるほどと感じたことがあります。曰く、「プロデューサーさんは基本的には無茶振りをする人たちです。しかし成功しているプロデューサーさんのほうが、縛りがゆるく代案も出すし、自身の過去の提案にこだわらない。

2011-09-08 00:42:42
@dengeki_miki

一方、まだ成功体験がないプロデューサーさんは、仕事としての気負いからか、良くも悪くも自分の主張を譲らない。それが間違っていたとしても」(三木的に意訳してます)。それを聞いて、編集者も似ているところがあると思いました。

2011-09-08 00:42:51
@dengeki_miki

打ち合わせをしている時、色んな提案が飛び交います。そして、一つの提案それ自体が採用されなくても、停滞していた空気が打破されたり、その話がきっかけで話がうまくまとまることがあります。

2011-09-08 00:42:58
@dengeki_miki

状況を打破するが、採用されない提案とは、大抵突拍子も無かったり、「無茶言うな」的などんでん返しなどです。当然言われたほうはたまったものではなく、一笑に付しつつも、なぜそれがありえないかを、ありえない発言をした相手に対して説明してあげます。

2011-09-08 00:43:08
@dengeki_miki

そのときに、情報の整理整頓が行われ、実は意外と無茶だと思ったことができそうじゃん、となったり、だとしたらここはこうしたら面白そう、という展開を見つけ出せたりするのです。

2011-09-08 00:43:38
@dengeki_miki

しかしそこに大事なポイントがありまして、その提案を、決して「編集者からのマストな指示である」と感じさせないことです。絡まった糸をほぐすために、見せ球として投げたボールでした、と意思表示をしっかりしておかないと、お互いに誤解してしまいます。

2011-09-08 00:43:49
@dengeki_miki

もちろん最終意志決定は作家さんです。そもそも作家さんの頭の中でキャラが動きストーリーが構築されているため、無理なことは当然できないわけなのですが、作家さん方は、第三者の意見を参考にしてくれる柔軟さを持ってくれているからこそ、逆に提案にもちゃんと種類と属性分けをして伝えるべきです。

2011-09-08 00:44:53
@dengeki_miki

言い返せば、責任ウェートを明確にし、相手にそれを事前開示するということです。必ずお願いしたいことは100%の責任を、その%の数字ごと伝える。ブレストなら、それを予め『真面目に伝えて、ふざけたことを言う』のです。もちろんそのときは自分の意見をコロコロ変えても言いという前提で。

2011-09-08 00:46:29
@dengeki_miki

大切なのは、作家さんが自身に頭の中で動かしている物語やキャラクターについて、多く細かく大胆だったりきめ細やかだったりするネタやアイディアが、一人で作業をしているよりも生まれてくることです。そうならないのなら、打ち合わせをする意味は半減してしまうと思っています。

2011-09-08 00:46:35
@dengeki_miki

……自分がそれをできているかどうかは、作家さんに聞いてみないとわからないのですが。。。

2011-09-08 00:46:40
@dengeki_miki

えーと、つまり言いたいことを凄くかみ砕いて言いますと、編集者は「このおっさん何言ってンの?」と作家さんに思われることが大事……じゃないかと、個人的には思っています。まとめると、「何言ってンの?」おじさんに、僕はなりたいなって。おわりです。

2011-09-08 00:46:45