twblnovel ９月前期

ハウリル @how_howlite

「ここ…、何処…？」「すっげー！刀！馬！チョー切り合ってんじゃん！カッケー！」「いや…、人、死んでるじゃん…！」「ナニコレー！？アレじゃね！？戦国時代じゃね！？」「えー…、そんな、テキトーな…。」「武将いないかな！幸村とか政宗！」「ちょ、どこ行くの～…」 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

二人で住む家を建てようと言って、二人の浪漫を持ち寄って、二人で忍者屋敷みたいな家を建てた。天井裏と隠し梯、階段下収納倉庫の中の地下室への階段、本棚の裏にある秘密の扉、和室のどんでん返しなどなど。でも、二人一緒に過ごすなら、リビングのソファの上が一番落ち着く。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

夏休み明けに学校に来たアイツは、驚く程日に焼けて黒い肌をしていた。「よぉ！久しぶり！」「お前、どんだけ焼いたんだよ…」「毎日海行ったからな！」快活に笑う白い歯が眩しい。その黒い肌を見てたら仄暗い欲望が沸いてきた。汚したい。俺の白で。「なあ、放課後空いてる？」 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

コイツの足を鎖で縛り監禁する。合意の上だが、念のためだ。コイツの両親には、説得をして失踪届けを提出させる。後は警察の捜査を振り切るだけ。７年。たった７年待てば、世間から、書面から、戸籍から、コイツは死んでいなくなる。その時にコイツは、俺だけのモノになるんだ。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

二人で生きられない世界なら生きている意味が無いと言ったら、彼は「じゃあ、死のう」と言った。どうやら僕は殺されるようだ。足は鎖に繋がれ、心は闇に縛られ、僕は彼に囚われる。７年という長い時間をかけて存在を殺される僕は、彼以外を頼る生き方をしなくてもいい。嬉しい。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

「座敷牢に近付いてはいけないよ」その約束を破った僕を待っていたのは、ボロく汚い着物を着た、無精髭の男だった。「なんだ、ボウズ」何も知らなかった僕は、無用心に彼に近付く。「なんの用だ？用が無いなら食っちまうぞ」その頃の僕は、その言葉の意味がわからなかったのだ。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

「鍵」僕が手にしていたのは、座敷牢の鍵だった。牢の鍵を開け、扉を開ける「…ボウズ。こんなことしてもいいのか？」僕は黙って頷く。「鉄格子越しじゃない、あなたを感じたい」「…教育の甲斐があったな」そう言って男は、自分で性を教えこんだこの体に貪りついた。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

「ボウズ…っ」口を貪りながらも、激しい腰の律動は止まらない。「名前…っ、名前で、呼んで…っ！」長年懇願していたことを今、改めて希う。逡巡の迷いを表情に見せた後。「…っ、清史…！」初めて僕の名前を呼んだ。中で弾ける感覚と共に、僕は全身でその喜びを感じていた。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

恋人との逢瀬は深夜３時。とは言え、深夜３時では楽しい外出は何もできない。つまりは家で楽しむしかない。ベッドの上でいつもの行為に興じれば、やがては朝が来る。朝が来たら逢瀬はおしまい。彼はどこかに消えていく。幽霊との恋愛は難しい。一人、汚れたベッドで眠る朝。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

「お前に犯られるくらいならクラゲに犯られた方がマシだ…！」「クラゲに刺されると大変だぞ？」「………イソギンチャクに犯られた方が」「毒があるかもしれないぞ？」「………タコに」「わかったわかった。海岸でアオカンしたいだなんて、もう言わねーから」 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

「こんな時間まで起きている悪い子にはお仕置きが必要ですね。お坊ちゃん」知ってる。コレは、“今夜はもう寝かさない”という意味なのだ。眠れない。お前の腕の中じゃないと眠れない。お前だって、俺を抱いて眠りたいがために、こんな時間まで起きて待っていたんだろう？ #twblnovel

ハウリル @how_howlite

飲精したその口でキスをねだるなんて信じられない。そう言ったら、「自分の味なんだから自分でも味わってみろよ」と言われて、無理矢理口内に俺の精液を流しこまれた。「どうだ？」と聞かれたので、「お前のミルクの方が美味い」と答えて、コイツのミルクサーバーを咥えた。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

駅前で乗せたスーツ姿の青年は、どうやら就活生か。スーツに着られている感が滲んでおり、緊張で身体を固くしている。そして何より、焦っている。「早く…！早くしないと…！」電車か道か時間か、何かを間違えたのだろう。しかし、この先、しばらくは渋滞だ。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

「運が悪いねぇ、お客さん」バックミラー越しに見た、その蒼白した顔。大人の社会に入るには、まだ若いな。「ううう……」小刻みに貧乏揺すりをする。ここで小さく悪戯心を出して、別の場所へ連れていこうか？この青年の未来、自分が責任取るのもわるくない。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

色んな客を乗せたが、このパターンは初めてだ。「はぁあん…」「服の上からじゃもどかしいだろ？」「うん…、直接触ってぇ…」「ハハッ。こんなにビンビンにして。タクシーの中だぞ？わかってんのか？」「うん、わかってる…ぅ。もっと触ってぇ…」わかってるなら自重しろホモ！ #twblnovel

ハウリル @how_howlite

「タクシーをアッシーにする奴、お前位だ」彼氏を、仕事中のタクシーで迎えに行く奴も、俺位だろう。「お得意様になってやってんだよ」「大きなお世話だ」メーターが一つ上がる。「ドライブデートだったらよかったのにな」そう呟く。嫌がらせに、なるべく長い時間かけて走ろう。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

ずっと追い続けた爆弾魔からの最後の挑戦状。「さぁ！刑事さんよ！赤と青、どっちを切る！？当たれば晴れて俺を逮捕だ！だが、外せば二人とも大爆発で御陀仏だぜ！？」目の前の爆弾と爆弾魔を交互に見遣ってから、爆弾魔を抱きしめた。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

「テ、テメェ！ルール違反だ！」「一緒に心中したいだなんて、熱烈なプロポーズだな」「だ、誰がそんなこと…！」耳元で囁いてやる。「どっちを切ろうがお前は俺のモンだ。どうする？生きて一緒になるか？死んで一緒になるか？」爆弾魔の頭が爆発した。さぁ、後は神のみぞ知る。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

今までで一番興奮した行為は、墓場でヤったことだ。「罰が当たる！」と拒否したのだが、相手に強引に押し切られてしまった。しかし、後半はコチラもノリノリで楽しんでしまった。オーディエンスに見られながら行う行為はこんなに気持ちいいのかと、新しい扉を開いてしまった。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

１４０円の入場券を買って、遠くに行く君の電車の見送り。「で、なんでお前は電車に乗ってるんだ？」「だって…。少しでも長く一緒にいたくて」「１４０円じゃあ次の駅で終わりだろ？」「最後まで行く。また同じ駅に帰ってこれば、１４０円で済むハズ」だから、もう少しだけ。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

床にふせった彼は、余命幾許も無いらしい。僕は隣で、青白い顔を見ていることしかできない。「病にかかるなんてね。貴方に心配させたくは無かったが…」彼は布団の中で自嘲気味に笑う。そんな彼に、僕は口づけをした。「…移っても知りませんよ」彼は、泣きそうな目をしていた。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

「ワ、レ、ワ、レ、ハ、ウ、チュ、ウ、ジ、ン、ダ」扇風機の前で声を出す。夏になると何故かやってしまう遊びだ。ただ、このフレーズだけでは芸が無い。なんと言おうかと一思案し。「ボ、ク、ハ、ア、イ、カ、ワ、ク、ン、ガ、ス、キ、ダ」一人でやって一人で恥ずかしがる、夏。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

隣の家のＴ君が、大きな犬を飼い始めたそうだ。室内飼いだから、散歩の時しか見えない。ある日、Ｔ君の家に、Ｔ君と大柄な男の人が、親密そうに入って行った。しかし見間違いでなければ、男の人の首に、Ｔ君が飼っている犬と同じ首輪が着いていた。あと、喘ぎ声がうるさかった。 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

親友から貰ったブルーレイディスク。「一人で見るように」との妙な御達示に従い、自室のレコーダーで一人で見る。そこには、全裸で、俺の名前を呼びながら、一人遊びに耽る親友の姿が延々と映っていた。翌日、その親友に聞かれた。「どうだった、あの映像？」「２回抜いたよ」 #twblnovel

ハウリル @how_howlite

「なあ！見てくれよ！」馬鹿みたいに下品な笑い声を上げながら俺を呼ぶアホに、嫌な予感を感じながら振り返る。「ジャーン！」そこには、様々なドーナツを愚息にはめたドアホがいた。「ドーナツフランクだぞ！」馬鹿か。「美味しく召し上がれ！」愚息ごと噛みちぎってやろうか。 #twblnovel