ウィル・スミスはなぜ「罪深い」のか･･･復讐と憎悪の火薬庫、アメリカ

あきひろ @Werth

前も言ったような気がするけど、『正義の暴走』というより『被害者意識の暴走』と形容したほうが適当そうな事案が多いと思うんだよな。自分が被害者だと思っているので、その『仕返し』を言い訳にいくらでも残忍になれる。

あきひろ @Werth

とりわけ『仕返し』を企てる相手に対する解像度が低いと物凄く悲惨なことになるんだよな。事実上何も関係ない『同じような属性』（内訳は『オタク』とか『左翼』とか『男』とか『女』とか色々）の相手を片っ端から捕まえて殴りつけて笑い者にする精神性、いくら被害者でも許されるもんではないと思うよ

あきひろ @Werth

『復讐は何も生まない』というの近年しばしば否定的に語られてきた規範ですけど、復讐する相手も的確に絞り込めずに憎悪をバラ撒き、挙句相手方からの復讐まで誘発するのが人間あるあるなので、『復讐は何も生まない』というのは単なる道徳ではなく一種のリアリズムだと思うのだよな。

あきひろ @Werth

『目には目を、歯には歯を』で有名なハムラビ法典の主眼は、過剰な報復を禁じ、同等の懲罰にとどめて報復合戦の拡大を防ぐことにあった、て話は示唆的すよね。（とりわけインターネットにおける）連鎖反応的な憎悪の拡散を見ていると、復讐を気軽に肯定する風潮は社会にとって危険なものだなあと思う。

あきひろ @Werth

（ああそうか、ウィル・スミスの反撃がどうしてアメリカ社会において脅威とみなされるのか、ということもこの辺の話と繋がってくるのかもしれない）（それだけアメリカ社会が『復讐』を恐れなければならない憎悪の火薬庫であるんだったりして）（例によって口からでまかせだよ）

あきひろ @Werth

（それはそれとして、嫌なヤツへの復讐というのは実際甘美な誘惑だよな）（ただまあめんどくさいんだよな、復讐。みんなよくそんなにエネルギーが続くよって思うもん）（皮肉とかではなく凄いなあと思うことはある）（復讐を完遂出来る人、割とみんな真面目なんだよな……）

あきひろ @Werth

『復讐は何も生まない』に限らず、社会規範全般に対して『綺麗事だ』『現実が見えていない』と否定する向きは多いんですけど、そういう綺麗事によって維持されてきた秩序・規範のタガを外していった先にどういう社会が実現するのか、ということ考えると暗い気持ちにはなるんだよな。

あきひろ @Werth

それはそうと『被害者意識の暴走』、マジで酷い奴になると暴力を行使した『後』に『被害者意識』を捏造しはじめるから怖いんだよな。俺がこんな暴力を振るうのはあいつらが俺を苦しめたからだ、という正当化が発生する。まあここらへんまで来ると矯正とか説得とか全く通じなくなってくる。祟り神か？

あきひろ @Werth

（まあ俺もあまりそういう人間を非難出来るような倫理性は備えていないのですが）（ある意味同族だよ）（まあ向こうからお仲間だとは思ってもらえないけど）

あきひろ @Werth

一般的に人間は、『自分が悪い』ということを認めることに耐え難い苦痛を感じるものなので、精神を病まないために、常に自分を『正義』や『被害者』の立場に置きたがる、というのはあるよな……（確かに、この人から自己正当化の理由を奪い取ったら発狂して死ぬしかなさそうだな、て事案たまに見る）

あきひろ @Werth

うつ病患者の視点は、健常者のそれに比して客観性が高い、みたいな話がありましたが（要出典）、実際世の中や自分に対する客観的認識っていうのはあまり快いものではないよな……。満たされない生活を送っている人であれば尚更。そういう人が最後にすがるのが『被害者意識』と考えると悲しくなってくる

あきひろ @Werth

暴走する被害者意識・他責思考に基づいて自分自身の外部にばかり『悪』を求める思考法はあまり好まないんだけど、そういうことが出来なかった人ほど心を病んで死を選んでるんじゃないか、と考える方ではあるんすよね……。