アニメーター・コーチ小島氏が解説「絵がうまくなる方法は『高度な模写』と『自撮り』の2つだけ」

根源に「楽しい」が必要不可欠。
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小島昌之 @kojima_masayuki

なお、今回お話しする内容はスタジオの許可を取った上での発言になりますがあくまで取り組みの担当者としての見解になります。スタジオとしての公式見解ではありませんのでその点はご了承の上この先のツイートを読んでいただければと思います。

2021-04-19 20:29:41
小島昌之 @kojima_masayuki

まずはじめにチップチューンとナットについて。近年『幼女戦記』や『デカダンス』を制作し、チップチューンでは他にもアプリのコンテンツ制作や書籍の制作を手掛けたりしています。アニメ業界に限った話で言えば特に撮影部門は非常に多くのアニメ作品に参加しており目にすることも多いかと思います。 pic.twitter.com/vU3JSLP5Xq

2021-04-19 20:31:32
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小島昌之 @kojima_masayuki

一方のナットはチップチューンの中でもアニメーション制作に特化したセクションで前述した『幼女戦記』や『デカダンス』の制作の中心を担っているスタジオです。ナットはアニメーション制作に特化した部隊、チップチューンはその母体で多方面な活動しているスタジオと考えると分かりやすいと思います。

2021-04-19 20:33:03
小島昌之 @kojima_masayuki

このような話を何故したのかというと、現在チップチューンとナットは作品や案件によってどちらのスタジオが主体となるかが変わるもののスタッフは双方の作品を行き来しており、スタジオ内での活動についても明確に区別していないためこれから話す内容が双方のスタジオに該当する場合があるからです。

2021-04-19 20:36:05
小島昌之 @kojima_masayuki

現在私「小島昌之」はチップチューンにてアニメーターとイラストレーターのそれぞれを志望して入社してくる人達全員の技術的な向上と個人としての成長を目的とした「講習会」というものを毎週又は隔週でセクション別に行っております。 pic.twitter.com/epEIK9jbhK

2021-04-19 20:37:38
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小島昌之 @kojima_masayuki

「講習会」の対象となるのは基本的に動画部の一年目と二年目及びコンテンツ部(イラストレーター志望者の所属先)の一年目と二年目ですが、途中に挟まれる原画試験の結果による対象期間の変更や三年目以降でも習得したい内容がある場合に行う臨時の講習会等状況によって変わることもあります。

2021-04-19 20:39:57
小島昌之 @kojima_masayuki

ここからは講習会の具体的な内容について触れていきます。講習会の中で行う課題はアニメーターとイラストレーター共通で「クロッキー」「フィルムスタディ」「パース」の基本3系統にアニメーターなら「レイアウト・ラフ原」、イラストレーターなら「構図」「版権ラフ」等が付随します。 pic.twitter.com/jYHKYzkG99

2021-04-19 20:44:48
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小島昌之 @kojima_masayuki

どの課題も単一の課題ではなく、例えば「クロッキー」であれば絵描きにとって必須ともいえる「『観察』して描く為の理論や手順」について順を追って解説しながら何パターンものクロッキーを行い、最終的に様々な観察の仕方を同時に処理して対象を描けるようになることを目指します。 pic.twitter.com/flUta4bn1T

2021-04-19 20:55:47
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小島昌之 @kojima_masayuki

その他の課題についても同様に『観察』や『構図』、『視線誘導』や『パース』等軸となる主題があり、その主題に基づいて様々な課題を行っています。基本の3系統とアニメーター・イラストレーターそれぞれに向けた課題全てが『より的確により効果的に絵を描くことを繰り返す』為の課題とも言えます。

2021-04-19 20:57:34
小島昌之 @kojima_masayuki

「何も見ないで描く」というような上達への遠回りをせず、「ただ闇雲に数を描く」のでもなく、更に「見ているのに上手く描けない」人のような「『思い込み』に捉われた状態の『観察』と『描写』」をなるべく個別に把握した上で解決しながら進めていくのが現在私が行っている「講習会」です。

2021-04-19 21:01:16
小島昌之 @kojima_masayuki

チップチューン(chiptune)及びナット(NUT)が現在アニメーター・イラストレーターの新人向けに行っている「講習会」について、初回の話はここまで話した講習会の概要についての説明までで一旦締めようと思います。次回(明後日くらい)以降はもう少し個別の課題について詳しく話をする予定です。

2021-04-19 21:07:02
小島昌之 @kojima_masayuki

なお、個別のリプライや質問にはお答え出来ない場合がございますのでその点はご了承いただければと思います。

2021-04-19 21:14:08

講座「クロッキー」

小島昌之 @kojima_masayuki

次に第二回目「クロッキー」についてのツイートのリンクです。 twitter.com/kojima_masayuk…

2021-05-11 20:24:26
小島昌之 @kojima_masayuki

一昨日リプライによるツリー形式でスタジオチップチューン(chiptune)とナット(NUT)の行っている新人向けの講習会について大枠の話をしましたが、今回は個別の課題についてもう少し詳しく話していこうと思います。 #新人講習会 pic.twitter.com/VM20OpThls

2021-04-21 20:47:46
小島昌之 @kojima_masayuki

一昨日リプライによるツリー形式でスタジオチップチューン(chiptune)とナット(NUT)の行っている新人向けの講習会について大枠の話をしましたが、今回は個別の課題についてもう少し詳しく話していこうと思います。 #新人講習会 pic.twitter.com/VM20OpThls

2021-04-21 20:47:46
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小島昌之 @kojima_masayuki

合わせて、スタジオのホームページや公式アカウントについて前回は明記をしておりませんでしたので改めて以下に記載しておきます。 株式会社チップチューン(chiptune.co.jp/index.html) 株式会社ナット(nutinc.jp) チップチューン ツイッターアカウント(twitter.com/chiptune0720

2021-04-21 20:50:35
小島昌之 @kojima_masayuki

先ずはアニメーターとイラストレーター両方の講習会共通の基本3系統の課題の中から「クロッキー」について。 と、その前に。アニメーターにせよイラストレーターにせよ現場で必ず言われる「(実物や資料を)見て描くように」という言葉があります。

2021-04-21 20:51:50
小島昌之 @kojima_masayuki

ところが、この言葉を言われた人の何割かは「見て描いているのに…」と思うのではないでしょうか。「そもそも見て描いていない人」はもとより「見て描くことの手順を理解していない人」「見ても描けない『思い込み』に捉われた人」にとっても「見て描く」というのは実は大きな障壁です。

2021-04-21 20:52:39
小島昌之 @kojima_masayuki

意外に思うかもしれませんが実は多くの人が「見ているようで見ていない」「見ているようで自分の『思い込み』の形や線に置き換えている」「細部を見過ぎて全体とのバランスが取れていない」といった状態になっています。

2021-04-21 20:53:25
小島昌之 @kojima_masayuki

「クロッキー」課題では前述した3つの状態の人以外も含めて「見て描く」という行動における様々な障壁を取り除き「とにかく見て描く」「悩む暇があるなら見て描く」「常に試行錯誤する」と「見て描く」ことのハードルをとにかく下げつつ習慣化することが最終的な目標です。 pic.twitter.com/MsVPZK1SCK

2021-04-21 20:57:13
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小島昌之 @kojima_masayuki

そのため、この課題ではクロッキーの描き方以前の「そもそも『観察』するとは」から始まり、課題や解説を通して個々人の「観察の癖」を客観的な方法で確認し自覚した上で具体的なクロッキーの描き方(大まかな括りでは5パターン)を実践していきます。 pic.twitter.com/EYZ5Vb6EBS

2021-04-21 21:02:15
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小島昌之 @kojima_masayuki

「ジェスチャー」「単純化」「グリッド」「ネガティブスペース」等をキーワードとしてクロッキーを『観察の仕方』としても『見たままを描く描き方』としても実践していくことで『観察力』と『描画力』両方を向上させていきます。 pic.twitter.com/ptX7T8G8N2

2021-04-21 21:04:28
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小島昌之 @kojima_masayuki

『観察』には必ず癖がありこれが絵を描く上での『ズレ』を起こします。一方で絵には『誇張』という武器もあります。基本3系統の中でも「クロッキー」はとにかく『観察』に特化し『ズレ』を直しながらも意図的な『誇張』が出来るように段階を踏んでいます。 pic.twitter.com/IFv0zoaX92

2021-04-21 21:14:51
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小島昌之 @kojima_masayuki

課題内で解説される「クロッキー」の描き方について実例を少し紹介します。まずはじめに知識としての『ジェスチャー』を理解してもらいます。絵を描く場合の『ジェスチャー』とは身振り手振りのことではなく「方向性」や「流れ」を意味しています。 pic.twitter.com/8g0P4LQ8hg

2021-04-21 21:20:25
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小島昌之 @kojima_masayuki

「方向性」や「流れ」は他にも『フォース』『リズム』『アクションライン』等呼び方は色々とありますが(厳密にはこれらは同一のものではなく微妙に意味合いが異なります)、私の講習会では総じて『ジェスチャー』という呼び方で統一しています。

2021-04-21 21:20:57
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