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(倉庫) 山田への数学

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数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS 作って並べた n×nの正方行列 V = V_n( a_1, a_2, …, a_n ) = {  { 1,     1,    …, 1 },  { a_1,    a_2,   …,  a_n },  { (a_1)^2, (a_2)^2, …, (a_n)^2 },  { (a_1)^3, (a_2)^3, …, (a_n)^3 },  …,  { (a_1)^{n-1}, (a_2)^{n-1}, …, (a_n)^{n-1} } } を

2022-05-13 05:40:06
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS ・ヴァンデルモンド行列 ・ファンデルモンド行列 ・ファンデアモンド行列 ・バンデルモンド行列 ・Vandermonde matrix などと呼ぶ。(表記ゆれが多いので検索時に情報を探すのが大変) なおVの1行目は全て0乗であり (a_1)^0 = (a_2)^0 = … = (a_n)^0 = 1 を意味する。

2022-05-13 05:40:40
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS また,行と列を入れ換えた形式のもの(転置)も 同様にヴァンデルモンド行列と呼ぶ。 (1) 前述のヴァンデルモンド行列は, 一見「何に使うのだろう」という見かけをしているが, じつは「多項式の基本的な性質」と密接にかかわりがある行列である。 xy平面上に,n個の点が与えられたとしよう。

2022-05-13 05:41:17
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS それらの点の既知の座標を P_1 ( x_1, y_1 ), P_2 ( x_2, y_2 ), … , P_n ( x_n, y_n ) とする。 これらn個の点を通る多項式 y = f(x) を,どうやって求めたらよいだろうか? 多項式の形として y = f(x) = a_1 x^0 + a_2 x + a_{n-2} x^2 + … + a_{n-1} x^{n-2} + a_n x^{n-1}

2022-05-13 05:41:43
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS のように,n個の項を持つ n-1 次の多項式とし, 各項の係数(未知変数)を n 個の係数 a_i とおく。 この多項式に n 個の点 P_1, …, P_n の(x,y)座標を代入してみると, y_1 = f( x_1 ) = a_1 + a_2 x_1 + a_{n-2} (x_1)^2 + … + a_{n-1}(x_1)^{n-2} + a_n (x_1)^{n-1}

2022-05-13 05:43:26
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@zattanatubuyaki @C4TTUS y_2 = f( x_2 ) = a_1 + a_2 x_2 + a_{n-2} (x_2)^2 + … + a_{n-1}(x_2)^{n-2} + a_n (x_2)^{n-1} ・・・ y_n = f( x_n ) = a_1 + a_2 x_n + a_{n-2} (x_n)^2 + … + a_{n-1}(x_n)^{n-2} + a_n (x_n)^{n-1} というn本の連立方程式が作れて,これを行列形式に書き換えると

2022-05-13 05:44:17
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS ( y_1, y_2, …, y_n )^T = {  { 1, x_1, (x_1)^2, (x_1)^3, …, (x_1)^{n-1} },  { 1, x_2, (x_2)^2, (x_2)^3, …, (x_2)^{n-1} },  …,  { 1, x_n, (x_n)^2, (x_n)^3, …, (x_n)^{n-1} } }( a_1, a_2, a_3, …, a_n )^T となり,左辺の ↑y = ( y_1, y_2, …, y_n )^T は既知の定ベクトルで,

2022-05-13 05:45:09
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 右辺の ↑a = ( a_1, a_2, a_3, …, a_n )^T は未知変数を並べたベクトルである。 この時,両辺の n 次元の縦ベクトル同士を結びつける正方行列が V_n( x_1, x_2, …, x_n ) なるヴァンデルモンド行列となる事を示せ。

2022-05-13 05:45:49
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS (2) (1)の方程式系において, ↑y は既知の定ベクトルで V_n( x_1, x_2, …, x_n ) も各成分が既知の正方行列だから, 方程式の両辺にヴァンデルモンド行列の逆行列 { V_n( x_1, x_2, …, x_n ) }^(-1) を左からかければ ↑a が求まり すると,↑a が求まることで

2022-05-13 05:46:41
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS y = f(x) = a_1 x^0 + a_2 x + a_{n-2} x^2 + … + a_{n-1} x^{n-2} + a_n x^{n-1} の各項の係数が一意に決定される。 そして,ヴァンデルモンド行列の逆行列 { V_n( x_1, x_2, …, x_n ) }^(-1) が存在するためには,ヴァンデルモンド行列の行列式 det V_n( x_1, x_2, …, x_n ) を計算して,

2022-05-13 05:47:35
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS その値が0ではないことを確かめればよい。 上記の経緯により,ヴァンデルモンド行列という特別な形式の行列について その逆行列および行列式を求める需要が生じてくる,という流れを確認せよ。

2022-05-13 05:48:07
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (3) (2)で逆行列が存在する場合, 「平面上でn個の点が与えられたとき それらをすべて通る n-1 次以下の多項式は一意に決まる」事になるという点を示せ。 そしてその際に,多項式の具体的な係数を決めるために必要な計算が ヴァンデルモンド行列の逆行列ということになる。

2022-05-13 05:48:40
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS (4) (2)(3)は 「与えられた点と点を,多項式によってつなぐ操作」であるが, このような操作を何と呼ぶか? (5) (2)により,ヴァンデルモンド行列の行列式を求める必要が生じるが, n次正方行列であるヴァンデルモンド行列の行列式 (ヴァンデルモンド行列式)を具体的に求めるとその一般形が

2022-05-13 05:49:34
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS det V = det V_n( a_1, a_2, …, a_n ) = (-1)^{ n(n-1)/2 } ・ ∏_{i<j} ( a_i - a_j ) なる形になる事を示せ。 ※ ∏ は積をとる記号 (6) (5)の行列式の公式が正しい事を確かめるために, 4次正方行列の場合の例として

2022-05-13 05:50:21
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS V_4(a,b,c,d) = {  { 1,   1,   1,   1 },  { a,   b,   c,   d },  { a^2, b^2, c^2, d^2 },  { a^3, b^3, c^3, d^3 } } の時に det V_4(a,b,c,d) = (b-a)(c-a)(d-a)・(c-b)(d-b)・(d-c) となる事を(5)の公式を使わずに計算し, (5)の公式が4次の場合に正しいということを確認せよ。

2022-05-13 05:51:04
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS (7) (5)で行列式が求まったので,次は逆行列を求めたい。 n次正方行列であるヴァンデルモンド行列 V_n( x_1, x_2, …, x_n ) の逆行列 { V_n( x_1, x_2, …, x_n ) }^(-1) について,その各成分をどう間接的に表現する事ができるか? (8) (7)に出てくる逆行列の各成分の,具体形を求めよ。

2022-05-13 05:52:32
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS 問47の講評 n個の数からなるn×n正方のヴァンデルモンド行列を V_n( a_1, a_2, …, a_n ) のように表記する用例としては,色々あるが例えば "ON THE SOLUTIONS OF INFINITE SYSTEMS OF LINEAR EQUATIONS" arxiv.org/pdf/1310.8201.… のp4 「2 Existence of solution for an infinite system of

2022-05-14 22:56:57
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS linear equations」 式(1)などがある。 また呼び名については,「差積」という量をヴァンデルモンド行列式と呼ぶ場合もある。 差積(product of differences, difference product) ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B7%AE… 「ヴァンデルモンド多項式とも, あるいはまたヴァンデルモンド行列の行列式として

2022-05-14 22:58:01
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS ヴァンデルモンド行列式とも呼ばれる。」 (1) 「平面上のn個の点を通るn-1次以下の多項式を考えようとすると,自然にヴァンデルモンド行列が現れる」 という件は,下記URLにも載っている。 ヴァンデルモンドの行列式 / 応用 ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4… .

2022-05-14 22:59:09
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS (3) ラグランジュ補間の解説 / 唯一つであることの証明 risalc.info/src/lagrange-i… (4) 「与えられた点と点を,多項式によってつなぐ操作」は 補間(interpolation)と呼ぶことができ 特に今回の操作には「ラグランジュ補間」という名前が付いている。

2022-05-14 23:00:03
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS ラグランジュ補間 (Lagrange interpolation) ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9… 『相異なる点の集合 x_j および数値 y_j に対し, そのラグランジュ補間多項式は, 各 x_j において対応する値として y_j をとるような 次数最小の多項式である。 この次数最小の多項式は一意に決まる。』

2022-05-14 23:00:36
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS ラグランジュの補間公式とその応用例 manabitimes.jp/math/726 IMOの問題への応用例。 補間のかわりに「データフィット」と表記されることもある。 Wolframドキュメントセンター「行列の計算」 reference.wolfram.com/language/tutor… 『科学計測の結果の多くはデータの順序対 (x_i, y_i) である.

2022-05-14 23:01:24
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS 計測されていない部分の予測をするためには,曲線をデータ点にフィットするのが一般的である.… より一般的な曲線(多項式)にフィットすることは,以下の行列方程式と同等である. …左辺の行列はヴァンデルモンド(Vandermonde)行列である.』

2022-05-14 23:01:53
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS ラグランジュ補間とヴァンデルモンド行列の関係について, サイエンス社「数値解析入門」(山本)の6章「補間多項式と直交多項式」6.1にて, 「ファンデアモンドの行列式が0にならないので逆行列が存在しn個の係数が一意に定まる」と記載。

2022-05-14 23:02:05
数学たん (大学数学大好き@学術たん) @mathematics_tan

@zattanatubuyaki @C4TTUS (5) ヴァンデルモンドの行列式の一般形の証明は ・東大出版「線型代数入門」(斎藤)の3章「行列式」の§2「行列式」のp82で 「数学的帰納法で直接証明するのではなく,多変数多項式の剰余定理を使って証明する」記載がある。

2022-05-14 23:02:44
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