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(倉庫) 山田への化学

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大学の化学を独学しようたん(大学化学たん。量子化学・化学結合論・量子力学・物理化学の学術たん) @DaigakuBakegaku

@zattanatubuyaki @C4TTUS (7)~(13) シュレディンガー方程式の導入と演算子対応については,例えば 東京化学同人「量子化学・基本の考え方16章」6章の §6.3 「電子の波動方程式」 ~§6.5「ハミルトン演算子」の項を参照。

2022-04-17 15:29:24
大学の化学を独学しようたん(大学化学たん。量子化学・化学結合論・量子力学・物理化学の学術たん) @DaigakuBakegaku

@zattanatubuyaki @C4TTUS 大学化学は量子化学から入るので、まっさきに習うのがシュレディンガー方程式。 しかし、そのシュレディンガー方程式を導出するため真っ先に必要になるのが (1)にあるように「特殊相対性理論をマスターした前提で得られる結果式」。 つまり、相対論を学んでないのに結果だけ使っているということ。

2022-04-17 15:32:34
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 「↓」は「上をもとに下を学ぶ」の意だとすると… ベクトル解析学 ↓ マクスウェル方程式の電磁気学、 おのびそのガリレイ変換下での破綻 ↓ 特殊相対性理論でのテンソル計算 ↓ 光子の相対論的エネルギー E=cp ↓ シュレディンガー方程式の導出 ↓ シュレディンガー方程式をもとにした量子化学

2022-04-17 17:43:15
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@zattanatubuyaki @C4TTUS というわけで、量子化学を学び始めるまでには 膨大な量の前提知識が必要になってしまう。 しかし、実際にはそのような前提知識の積み上げはしない。 すべてをカットして、 いきなり特殊相対性理論の結果を使う。 そしてシュレディンガー方程式を大学入学直後にすぐやる。 全員それを経験する。

2022-04-17 17:45:43
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@zattanatubuyaki @C4TTUS #山田への化学 問27 問20では,1次元ポテンシャルU(x)のもとでの電子のふるまいを記述する 時間非依存のシュレディンガー方程式 {-(ℏ^2 / 2m)(d/dx)^2 + U(x) } X(x) = E X(x) を導出し,運動量の演算子対応 p^2 =-(ℏ^2)(d/dx)^2 p = ± i ℏ d/dx が成立することを示した。

2022-04-23 06:21:18
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 今回はその続きとして,水素原子の電子の振る舞いを記述する 極座標でのシュレディンガー方程式を導出しよう。 具体的には下記の手順で示せ。 (1) 水素原子の原子核から電子までの距離をr,電荷素量をeとおくとき, 電子が受けるクーロン力が F=e^2 / 4πε_0 r^2 なる引力であることを示せ。

2022-04-23 06:21:43
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (2) (1)のポテンシャル表示が U(r) = - e^2 / 4πε_0 r であることを示せ。 (3) 古典論での電子の運動エネルギーが 1次元では K_1 = {p_x}^2 / 2m 3次元では K_3 = ( {p_x}^2 + {p_y}^2 + {p_z}^2 ) / 2m であることを示せ。 ※ p_x, p_y, p_z はそれぞれ x, y, z 方向への電子の運動量である。

2022-04-23 06:22:21
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (4) 量子論での運動量演算子が 1次元では p_x = - i ℏ d/dx ① であるが,3次元では p = p_x + p_y + p_z = - i ℏ ( ∂/∂x + ∂/∂y + ∂/∂z ) ② であることを示せ。 また,ここで①はd記号を使った微分だが②は∂記号を使った微分に書き直されているのはなぜか?

2022-04-23 06:22:47
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (5) (3)から,量子論での演算子対応として運動エネルギーが 1次元では K_1 = -(ℏ^2 / 2m) (∂/∂x)^2 3次元では K_3 = -(ℏ^2 / 2m)[ (∂/∂x)^2 + (∂/∂y)^2 + (∂/∂z)^2 ] = -(ℏ^2 / 2m) ∇^2 = (1 / 2m) { - i ℏ ∇ }^2 = -(ℏ^2 / 2m) ∆ であることを示せ。

2022-04-23 06:23:14
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@zattanatubuyaki @C4TTUS なお∇はナブラ,∆=∇^2はラプラシアンである。 また,ここで考慮しているのが「(全)エネルギー演算子」ではなく, あくまでも運動エネルギーKである点に注意せよ。 ※エネルギー演算子は ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8… .

2022-04-23 06:24:18
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 量子論では H = K_3 + U(r) = -(ℏ^2 / 2m) ∆ + U(r) = -(ℏ^2 / 2m) ∇^2 + U(r) = -(ℏ^2 / 2m)[ (∂/∂x)^2 + (∂/∂y)^2 + (∂/∂z)^2 ] - e^2 / 4πε_0 r である事を示せ。 (7) (6)を使って,水素原子の電子が満たす時間非依存のシュレディンガー方程式を書くと

2022-04-23 06:25:27
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@zattanatubuyaki @C4TTUS { K_3(x,y,z) + U(r) } X(r) = E X(r) ∴ { -(ℏ^2 / 2m)[ (∂/∂x)^2 + (∂/∂y)^2 + (∂/∂z)^2 ] - e^2 / 4πε_0 r } X(r) = E X(r) となるが,この式には ・直交座標 x, y, z と ・極座標 r が 混在しているのでこのままでは解けない。どちらに統一すればよいか?

2022-04-23 06:26:10
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@zattanatubuyaki @C4TTUS r = √(x^2+y^2+z^2) とおいてrを消去し,直交座標に統一すべきなのだろうか?そうしてはいけない理由がもしあるとしたら,なぜそれではダメなのだろうか?

2022-04-23 06:26:37
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 講評: 全体の導出の流れは,東京化学同人「量子化学・基本の考え方16講」の7章「水素原子の波動関数」などを参照。 (4) 運動量演算子 / 3次元 ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%8B… .

2022-04-24 17:49:17
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (7) 数学と物理のコツは, 「対称性に注目して複雑度を下げること」。 対称性とは例えば, もし観察対象の系が球対称な性質を持っていれば, その状況では極座標系において r 方向だけを考慮すればよく,θおよびφ方向は無視できる。 あるいは,√(x^2+y^2+z^2) という式を含んでいれば,

2022-04-24 17:49:53
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@zattanatubuyaki @C4TTUS その部分をrと置き換えることによって変数の数を3つから1つに減らすことができる。 このように,「考慮すべき変数の数をどんどん減らしてゆく」ということが「対称性に注目して複雑度を下げること」であって 数学と物理のあらゆる作業の根底に この目標があると言ってよい。 対称性がカギなのである。

2022-04-24 17:50:09
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 問34 前問では,水素原子における電子の振る舞いを表す時間非依存のシュレディンガー方程式 { -(ℏ^2 / 2m)∇^2 - U(r) } X(r) = E X(r) ① ∴ { -(ℏ^2 / 2m)[ (∂/∂x)^2 + (∂/∂y)^2 + (∂/∂z)^2 ] - e^2 / 4πε_0 r } X(r) = E X(r) ② を導いた。

2022-04-30 05:05:43
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@zattanatubuyaki @C4TTUS しかし,この形では直交座標系 x, y, z と極座標 r が混在しているので解く事ができない。 解を求めるためには,この式がもつx,y,zの対称性に注目して変数を減らし,直交座標を消して極座標に統一する必要がある。 ①式では,直交座標で書かれているのは ∇^2=∆ のみであるから,

2022-04-30 05:06:29
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 極座標でのラプラシアン表示を求めればよい。 (1) 直交座標系のラプラシアン ∇^2 = ∆ = (∂/∂x)^2 + (∂/∂y)^2 + (∂/∂z)^2 を r, θ, φ で書き換えて極座標表示せよ。 (2) (1)の「極座標でのラプラシアンの導出」という計算について,凜ちゃんは何と述べているか。

2022-04-30 05:07:33
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (3) Wolfram Alphaで, ・2次元の極座標のラプラシアン ・3次元の極座標のラプラシアン を求めて(表示させて)みよ。 (4) (1)を使って②のシュレディンガー方程式を書き換えよ。 また,変数分離によって解く事ができるか? (5) (4)において,「変数分離できる」と仮定できるのはなぜか?

2022-04-30 05:08:12
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 問34の講評 (1) ▶裳華房・基礎化学選書12「量子化学」(原田)の5章「角運動量」の5.2「極座標による表示」では, 角運動量演算子の極座標表示のついでにラプラシアンの極座標表示も求めている。 手順としてはまず,極座標の位置変数の関数 r^2, tan^2 θ, tan φ をそれぞれ直交座標パラメータ x, y, z

2022-05-01 18:45:51
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@zattanatubuyaki @C4TTUS で表し 任意の関数 f( r, θ, φ ) の全微分形を x, y, z で偏微分する事を考えて ∂/∂x,  ∂/∂y, ∂/∂z を極座標パラメータ r, θ, φ で表すことによって それらの二乗を足し合わせることで (∂/∂x)^2 + (∂/∂y)^2 + (∂/∂z)^2 = ∇^2 = ∆ の極座標表示を得ている。 そこで得た∆を活用して,

2022-05-01 18:46:18
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 6章「水素原子」の§6.1「エネルギー固有値と固有関数」においてシュレディンガー方程式を変数分離により解いている。 ▶講談社サイエンティフィク「単位が取れる量子化学ノート」(福間)の講義06「回転運動と角運動量」では 「∂/∂x,  ∂/∂y, ∂/∂z を極座標パラメータ r, θ, φ で表す」という計算

2022-05-01 18:46:49
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@zattanatubuyaki @C4TTUS をする部分で 1項ずつ微分計算のステップが丁寧に書き下されており,偏微分が苦手な化学系の人におすすめできる。 なお,続くページではルジャンドリアンΛが出てくる。 ▶杉浦「解析入門Ⅰ」の第Ⅱ章「微分法」の§6「多変数ベクトル値函数の微分法」のp136~p137では, まず2次元平面上で極座標を定義

2022-05-01 18:47:19
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@zattanatubuyaki @C4TTUS し,∂/∂r と ∂/∂θ を直交座標の偏微分で表す方法を導く。 次いでそこから,∂/∂x と ∂/∂y を極座標での偏微分で表す方法を導く。 その情報を使って2次元でのラプラシアン ∆f = f_xx + f_yy = g_rr + (1/r) g_r + (1/r^2) g_θθ を得ており,計算の注意点も併記されている。 またその発展

2022-05-01 18:47:49
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