エリー提督と加賀さん日記まとめその９

エリー提督と加賀さん日記 @EllyKaga

「てーとく、こんな時間にお帰りなのね？　しかも軍服で。似合うのね！」軽く手を振って挨拶します。「あれ。冷たいのね。あまり嬉しくないのかな？　不機嫌かな？」「やめときなさい、本当に不機嫌だから。正装ということはどこの帰りだと思う？」「本部」 #加賀さんとエリー

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「正解。いつもアイツの面倒を見てくれてる中佐ってわかる？」「わかるよ」「ソイツは今出向でいないのよ。そんなときに艦娘取り扱い法の改正を持ちかけられたとしたら、まあ、アイツは反対するわよ。如月がいない以上、アイツが矢面に立つわね」 #加賀さんとエリー

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「で、他の提督や職員からはアイツは深海棲艦だと思われているわけ。何を言っても相手にされないの。でもアイツは艦娘はパートナーだと訴えるでしょう。強く、強くね」 「……かわいそうなの」 「話し合いはおそらく平行線。改めて、ってことになるでしょうね」 #加賀さんとエリー

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「だからね伊19。正装のアイツには近寄らないほうがいいわ」「慰めてあげたいのね」「ま、その必要はないわ」「どして？」「……機嫌の悪いアイツがいい、ってヤツもいるから。しかも、割と多いのよね」「どゆことなの？」手を振り、伊19の胸を叩くふりをする叢雲。「察したの」 #加賀さんとエリー

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「どうしてもアイツ、優しいから。普段は抑えてる衝動もあるのよ」「イクは優しく抱きしめてくれる方が嬉しいのね」「アタシもよ。でも、たまになら身体を赤く腫れ上がらせるのも悪くないわよ？」「わからないのね」 #加賀さんとエリー

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「普段はしないことをしてくれる、という感覚かしら。アンタもアイツと寝たらわかるんじゃない？」「イクは清い身体でいたいのね」「アンタたち潜水艦は貞操観念がしっかり残ってるわねぇ。持て余すときもあるでしょうに」「……ゴーヤに頼むから、いいの」 #加賀さんとエリー

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「アンタ面倒見が良いから海防艦に親しまれてるでしょ。択捉なら喜んで相手するはずよ」「小さい子にそんなこと、頼みたくないのね」「……ま、任せるわ。とにかくエリーには注意よ。食堂で見るくらいになれば問題ないわ」「はーいなの」 #加賀さんとエリー

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朝の執務室で白雪が見たもの。 仰向けに倒れる全裸のウォースパイト。 その胸の上に座り、引き抜いた生首にディープキスをする提督。 「ひっ」両手で口を覆い、何とか悲鳴と嘔吐を飲み込みました。でないと、光る左眼と、目が合うから。 #加賀さんとエリー

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「叢雲ー？　ドックの空き確認よろしく。ウォーの絶頂で床が汚れたからカブールも」頭を床に置き、提督はWarspiteの鎖骨に舌を這わせています。 白雪は後退りし、部屋から出ようとして……扉が、開かない。先程入ってきた扉が、びくともしない？ #加賀さんとエリー

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「叢雲、指示が聞こえたら返事。いつも言う割に自分ではやらないよね」でかいなぁ、と漏らしつつWarspiteの両胸を弄び始める提督。 「見てほら、この嬉しそうな顔。身体と繋がってなくても頬を赤くするんだから、艦娘ってすごいよねぇ」誰に言うでもなく。 #加賀さんとエリー

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「……ん、この匂い。叢雲じゃなくて白雪だったの、ごめんね」こちらの姿は見えていないはず。 「白雪、ドックとカブール。……腰が抜けたの？　そんなところに座り込んで。いいや、自分で連絡しよ」今まで遊んでいたWarspiteの身体を足蹴にし、立ち上がる提督。 #加賀さんとエリー

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「白雪も、返事くらいしなよぉ。お前が私を嫌ってるのは知ってるけどさぁ」 今はあの眼を見たくない。悲鳴を上げてしまうから。とっさに提督机の裏に回ります。 机を盾にすれば上手く交わしてもう一度扉の鍵を開けられる。さっき開かなかったのは、焦りのせい。 #加賀さんとエリー

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「あれ？　いないなぁ」扉の方に向かう提督。白雪は目論見通りに机を回り、机の下のそれに気づいてしまいました。 身体のあちこちから血を流し、息も絶え絶えの大鳳に。 「ひぃっ……いやあああああ！」「そこにいたのかぁ」床にへたり込む白雪。 #加賀さんとエリー

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「Warspiteも大鳳も自分から誘ってきてさ、先にイクんだもの。こっちは不完全燃焼だっての」猫のように座り、目線を合わせる提督。何故か目を逸らせない白雪。 「どしたの、口をぱくぱくさせて。なにか言いたいの？」更に顔を近づけて提督が言います。 #加賀さんとエリー

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「声に出さなくてもいいよ。口の動きでも。……して？」違う、そんなこと望んで…… 「ワ、タシ、ニモ、……シテ？　白雪？」違う。否定だ。馬鹿かこの提督は、私がそんなことを言うわけないじゃないか。 白雪の首は大きく頷きました。 「……して」 #加賀さんとエリー

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提督は白雪の肩を押し、床に寝かせます。一瞬も目を離さずに。 「やめなさい、バカ」「ふうん？」ばしん。白雪の頬が張られる音。 「お前さ。たまに私のことをじっと睨んでるときあるよね。大体そういう日は磯波と寝るんだって？」 #加賀さんとエリー

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足、腰と上がってきて胸の上に座る提督。 「私のこと嫌いでしょ？　はねのけていいんだよ。じゃないと……」ミシミシと音をたてる肋骨。手を後ろ、お腹の上においてそちらに体重をかけます。 「……何か言いなって。お腹、潰れるよ？」 #加賀さんとエリー

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「………」潤んだ目で睨むだけの白雪。 「……」見下ろす提督。 「……」 「飽きた」お腹にわざと体重をかけてバネを使い立ち上がる提督。「馬鹿だね、嫌だったら跳ねのけなって。さて掃除とドックか」机の上の固定電話の操作音が耳に入ります。 #加賀さんとエリー

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「あ、霧島？　そうドック。二人分。ウォーと大鳳。大鳳は切り傷だからゆっくりでいいや。ウォーは首抜いたからバケツで、うん。大発で積んでく。……うん、じゃあ行くね。よろしく」 「カブール？　部屋の片付けよろしく。ああ執務室。ん、血と体液」 #加賀さんとエリー

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「ん、そう。お願いね。じゃ」受話器を戻し白雪を見る提督。 「早く戻りなよ。大鳳はドックに行くし、仕事が終わらなくなるよ」大発に二人を載せ、執務室を出ていく提督。 カブールが来るまではどのくらいか？　白雪は寝そべったまま。 #加賀さんとエリー

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「くー。白雪の頬、何か知っていて？　いざこざは仲裁しないといけないのだけれど」 「知らないよぉ。本人に聞いてみたら？」 「それが言わないの。気にしないで、とだけ」 「じゃあ気にしなくていいよぉ。ね、トリコロール」 「んなーぉ」 #加賀さんとエリー

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「……九乃姫」じっと提督を見つめる加賀。眉根を寄せ、何かを感じている様子。 「あなた。白雪のこと、好きなの？」 「私は艦娘は皆、道具として気に入ってるよ。加賀さんや叢雲は家族として……」 「そうじゃないの。手を出したのでしょう？」 #加賀さんとエリー

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「期待に応えただけだよ。白雪だって、気に入らないならドックで直してるはずだよ」 「……」 「ほらトリコロ、スルメだよ」 「んなー」 「割りばしとスルメで釣るのはザリガニよ。猫ではないわ」 「そーなの？　猫じゃらしにもなるよぉ」 #加賀さんとエリー

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「カブールが何もかも知ってると思うよ。白雪と仲いいからね」 「貴女が何も言わないのならそれでいいわ」 「いいの？　カブールにも根回ししてあるんだけど」 「ええ。ご機嫌を損ねるのは得策じゃないもの」 「やだなぁ。かじったりしないよ？　ねぇトリコロ……」 #加賀さんとエリー

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跳ねたスルメを取りにジャンプした三毛猫。その勢いのまま提督の顔に……右の頬に爪が引っ掛かりました。重力に従い落ちる猫。三本の赤い線が惹かれる提督の顔。 「あー、血が……もったいない。舐めちゃえ」指で掬い、舐め取る。そんな提督を加賀はじっと見つめます。 #加賀さんとエリー