臨床家のための対人関係療法入門ガイド

水島広子著『臨床家のための対人関係療法入門ガイド』http://bit.ly/dpJ0fi
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nasa Asukai @nasaAsukai

IPTが特に向いている対象、産前・産後のうつ病、重大な身体疾患を伴なううつ病、思春期うつ病、高齢期うつ病、夫婦間不和を伴ううつ病、気分変調性障害、双極性障害、摂食障害、不安障害。

2010-05-05 17:19:07
nasa Asukai @nasaAsukai

「まとめると、IPTは、「発症と維持に対人関係問題が強く関わる障害」や、「症状が対人関係に大きな影響を与える障害」において有用であると言えるだろう。...今のところ、統合失調症や強迫性障害はターゲットになっていない。」

2010-05-05 17:21:07
nasa Asukai @nasaAsukai

1989年のNIMHの研究では、ハミルトン抑うつ評価尺度スコアが20以上の重度のうつ病患者には、認知行動療法よりもIPTの方が効果的であるとわかった。「これは、認知行動療法がある程度の集中力とモチベーションを必要とすることを考えると、理解できる結果である。」

2010-05-05 17:31:57
nasa Asukai @nasaAsukai

神経性大食症へのIPTと認知行動療法と行動療法の効果を6年後まで追った研究では、IPTと認知行動療法では7割、行動療法では14%が治癒。認知行動療法の方がIPTよりも効果は早く現れるが、1年後には有意差が見られない。

2010-05-05 17:41:08
nasa Asukai @nasaAsukai

第1章終了。RT @nasaAsukai: 既にIPTに関する多くの本を読んだから不要だと思ったけれども、技法や面接の具体的な部分が詳細に書かれていて参考になる。水島広子著『臨床家のための対人関係療法入門ガイド』http://bit.ly/dpJ0fi

2010-05-05 17:46:10
nasa Asukai @nasaAsukai

水島広子著『臨床家のための対人関係療法入門ガイド』(創元社) http://bit.ly/dpJ0fi 第2章「IPTにおける治療者の役割」

2010-05-09 15:22:28
nasa Asukai @nasaAsukai

「IPT治療者は、鑑別治療学の精神に従って、「自分がIPT専門家だから」という理由ではなく、「この患者にはIPTが合うだろうから」という理由でIPTを行うべきである。」

2010-05-09 15:28:32
nasa Asukai @nasaAsukai

鑑別治療学:「同一の症例に対し様々な治療の可能性を、治療の場、技法、期間、組み合わせなどの観点から比較考察」(『精神科鑑別治療学』の説明より)

2010-05-09 15:29:40
nasa Asukai @nasaAsukai

「IPT治療者の使命は、患者をIPTにつなぎ止めることではなく、患者の病気を治すために何が最もふさわしいかを患者と共に考えることである。」

2010-05-09 15:32:17
nasa Asukai @nasaAsukai

「治療者に対する患者の気持ちが治療の妨げになる場合のみ治療関係を扱う…その場合も、あくまでも1つのうまく機能していない人間関係としてとらえるのであり、精神分析のように「転移」「逆転移」という概念ではとらえない。」

2010-05-09 15:42:46
nasa Asukai @nasaAsukai

「マニュアルで明記されていること以外に私が臨床的に必要性を感じていることは、治療関係において患者のロールモデルになることである。」

2010-05-09 15:51:30
nasa Asukai @nasaAsukai

「患者の話がわかりにくいときには、素直な気持ちで尋ねる。… 多くの患者が「わかったふり」をして対人関係のずれを抱えていることを考えれば、治療者が率先してそのパターンを破っていくべきだろう。」

2010-05-09 15:51:49
nasa Asukai @nasaAsukai

「IPTの治療。初期:病歴を聴取し診断する。患者に「病者の役割」を与える。投薬の必要性を評価する。対人関係質問項目を聴取する。うつ病に関連したライフ・イベントを見つける。主要な問題領域を決定する。うつ病と問題領域を関連づける。治療契約を結ぶ。」

2010-05-09 15:56:16
nasa Asukai @nasaAsukai

「IPTの治療。中期:4つの問題領域のうち、決められた問題領域に取り組む。感情をモニターする。面接室の外で患者が行うことを練習する。対人関係スキルを向上させるために特定の技法を用いる。」

2010-05-09 15:58:08
nasa Asukai @nasaAsukai

「IPTの治療。終結期:治療を振り返る(抑うつ症状の変化、対人関係の変化を確認)。再燃・再発に向けての注意を話し合う。追加治療の必要性を検討する。」

2010-05-09 16:00:17
nasa Asukai @nasaAsukai

IPTでは、原則としてDSM-IV-TRの診断基準に基づいた診断を下す。… 以前に「性格の問題」と言われたことのある患者に対しては、I軸の存在下ではII軸診断は慎重にするというIPTの原則とその根拠を説明することも役立つことが多い。」

2010-05-09 16:04:16
nasa Asukai @nasaAsukai

「患者に「病者の役割」を与える… もちろん、患者がうつ病である限り、病者の役割をすっきりと受け入れることなどあり得ない。それは、罪悪感といううつ病の症状のためである。家族同席面接では、この点を強調することが、うつ病についての教育としてむしろ役立つ。」

2010-05-09 16:20:46
nasa Asukai @nasaAsukai

「対人関係質問項目というのは、簡単に言えば、「患者にとっての重要な人間関係の詳細を、治療者の納得がいくまで聞き出す」… 何らかの書式を埋めればよいという問題ではない。」

2010-05-09 16:24:22
nasa Asukai @nasaAsukai

「まず、関係性の物理的な側面を聞く。接触の頻度、共にする活動など… その関係におけるそれぞれの期待を、それが満たされているかどうか… その関係の満足できる側面と満足できない側面… それぞれのやりとりの具体例を含めることが重要」

2010-05-09 16:28:07
nasa Asukai @nasaAsukai

「極論すれば、IPTとは、「具体的な対人関係上のやりとり」と「気持ち」の関係を見つめていく治療法である。具体例を聞き出さないと、話はどうしても観念論に陥っていく」

2010-05-09 16:30:13
nasa Asukai @nasaAsukai

「対人関係質問項目を行う際には、亡くなった人を含めることが必要である。そうしないと、「悲哀」の問題領域を含めることができないからである。聞き方としては、「生きている方でも、亡くなった方でも、あなたの人生において重要な方についてうかがいたいのですが…」」

2010-05-09 16:35:39
nasa Asukai @nasaAsukai

「思春期用のIPT-Aでは、「親しさサークル」を利用する。… 系統立てて人間関係を説明することが難しい思春期患者用に開発されたものであるが、適切であれば、大人の患者にも利用できる。」

2010-05-09 16:37:45
nasa Asukai @nasaAsukai

「神経性大食症の場合には、「発症因子」よりも「維持因子」に注目する。何がきっかけとなって病気が発症したのか、ということではなく、何が問題であるために病気の状態が維持されているのか、という観点から問題領域を見つけていくのである。」

2010-05-09 16:40:00
nasa Asukai @nasaAsukai

「なかなか妊娠できない」という悩みは「対人関係上の役割をめぐる不和」ではなく「役割の変化」として扱うことが多い。

2010-05-09 16:51:42
nasa Asukai @nasaAsukai

「母親として生きることが当然だった役割」から「子どものいない人生を受け入れる役割」、「自分の人生は何でもコントロールできると思っていた役割」から「人生にはコントロールできないものもあると受け入れる役割」

2010-05-09 16:51:49
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