臨床家のための対人関係療法入門ガイド

水島広子著『臨床家のための対人関係療法入門ガイド』http://bit.ly/dpJ0fi
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@nasaAsukai

うつ病と問題領域の関連づけをする(対人関係フォーミュレーション)の目的は、その後に続く治療契約の前提に合意してもらうことと、患者が「自分は理解してもらえた」と安心して信頼関係を築く基礎を作ることである。」

2010-05-09 17:03:34
@nasaAsukai

「くれぐれも、治療者の独断で話を進めないことである。治療者の独断で進められる治療は、脱落を招くし、そもそも戦略がカギであるIPTにおいては、治療効果も得られないことになるであろう。」

2010-05-09 17:06:14
@nasaAsukai

「治療目標について患者の合意が得られない場合 (1)患者が対人関係という焦点そのものに賛成しない場合、(2)対人関係に焦点を当てることには合意しているが問題領域に賛成しない場合」 

2010-05-09 17:08:09
@nasaAsukai

「実は、「対人関係」という焦点に抵抗を感じる患者は少なくない。なぜかと言うと、患者は、対人関係におけるトラブルを回避するために、自分を殺して生きてきたことが多いからである。つまり、表面上、「対人関係の問題」はないのである。」

2010-05-09 17:11:15
nasa Asukai @nasaAsukai

IPT治療者の言い方の例:「自分が「これはおかしい」「これはやめてほしい」と思ったときに、躊躇せずにスラスラと言えますか。自分だけが我慢してしまっていませんか。」

2010-05-09 17:14:23
nasa Asukai @nasaAsukai

IPT治療者の言い方の例:「うつ病(摂食障害)に対して、ちゃんとした効果があるとわかっている精神療法は、認知行動療法と対人関係療法だけです。どちらも良い治療法です。対人関係療法の場合は、うつ病(摂食障害)が治るだけではなく、日常の対人関係への対処の仕方も学ぶことができます。」

2010-05-09 17:17:38
nasa Asukai @nasaAsukai

「(2)対人関係に焦点を当てることには合意しているが問題領域に賛成しない場合:①治療目標の設定を遅らせる。②より大きな一般的な目標を設定する。③患者の優先事項を受け入れる。」

2010-05-09 17:25:34
nasa Asukai @nasaAsukai

「対人関係の欠如」の患者への治療関係の説明:「何でも言ってください」と言ったのに対して「まだよく知らない先生なのに何でも言えるとは思いません」などと返ってきたら、「そうそう、そういうことを言っていただきたいのです。よくできましたね」と肯定する。

2010-05-09 17:32:30
nasa Asukai @nasaAsukai

「初期のまとめ:信頼関係の構築。医学モデルの説明、病気についての教育。治療の焦点化(患者の合意が必要)。治療関係についての説明。」

2010-05-09 17:32:38
nasa Asukai @nasaAsukai

「中期の課題:決められた問題領域に取り組む。話し合われている出来事と治療関係に関連した感情をモニターする。面接室の外で患者が行うことを練習する。対人関係スキルを向上させるために特定の技法を用いる。」

2010-05-09 17:35:06
nasa Asukai @nasaAsukai

「「前回お会いしてからいかがですか」で始める 「このセッションで話すことは、前回のセッションから今日までの間に起こった、直近の過去のことについてです」ということを明確にする」

2010-05-09 17:39:54
nasa Asukai @nasaAsukai

「気分を出来事に、出来事を気分に関連づける … 関連づけが終わったら、症状と最も大きな関連があると思われる出来事について詳しく話し合う。」

2010-05-09 17:41:30
nasa Asukai @nasaAsukai

「IPTは、全体に「詳細な調査→選択肢の検討→練習」という順で進んでいく。技法で言えば、「探索的技法・コミュニケーション分析→決定分析→ロールプレイ」ということになる。」

2010-05-09 17:43:16
nasa Asukai @nasaAsukai

患者の成功をサポートする:患者の成功体験が語られたときに、ほめることも重要であるが、再現可能なものにするために、「なぜこんなにうまくいったのか」を確認することも必要。

2010-05-09 17:46:27
nasa Asukai @nasaAsukai

決定分析:うまくいかなかったことについては、患者が本当に求めていたことは何だったのか、取り得る選択肢には他に何があったのか、という観点から振り返り、理解を助ける。

2010-05-09 17:48:31
nasa Asukai @nasaAsukai

「家での作業:イメージしやすいように説明すると、CBTにおけるホームワークは「毎日の宿題」、IPTにおける宿題は「夏休みの宿題」に例えることができる。IPTでは、最初の契約の時点で大きな宿題を受け取り、それを毎回の面接の流れの中で自然な形で、その時々のペースでこなしていく」

2010-05-09 17:56:25
nasa Asukai @nasaAsukai

「宿題ができなかった場合も、単に「対人関係上の役割期待のずれ」と見る… できなかったのは患者側の「失敗」ではなく、治療者側の「妥当でない期待」のためであった、という考え方」

2010-05-09 17:58:54
nasa Asukai @nasaAsukai

IPTの「悲哀」では、死別のケースのみを扱う。… それ以外の喪失は「役割の変化」として扱う。

2010-05-09 18:04:17
nasa Asukai @nasaAsukai

正常な悲哀のプロセス:「否認」(死を認めることができない)→「絶望」(あの人がいなければ自分は生きていけない、と落ち込む)→「脱愛着」(亡くなった人への愛着が適度に減じ、他の対象に心を開けるようになる)

2010-05-09 18:06:38
nasa Asukai @nasaAsukai

異常な悲哀を見つけるチェックリスト:度重なる喪失。死別期間の不適切な悲哀。死を認めようとしない行動。重要な日付に起こる症状。死につながった病気への恐れ。愛する人が亡くなった時のままの環境の維持。死別の時期の社会的サポートの欠如。

2010-05-09 18:10:06
nasa Asukai @nasaAsukai

「異常な悲哀」の場合には、低い自尊心と亡くなった人の理想化が見られる… 「あの人を失った私には何の価値もありません」「私たちの関係は世界で最高のものであり、あれ以上の関係はどんな場合にもあり得ません」

2010-05-09 18:15:04
nasa Asukai @nasaAsukai

「悲哀」の治療目標:悲哀のプロセスを促進する。患者が興味や人間関係を再確立できるように助ける。

2010-05-09 18:16:00
nasa Asukai @nasaAsukai

「悲哀のセッションで行うこと:亡くなった人と患者の関係を再構築する。死の直前、最中、後の出来事の順序と結果を明らかにする。関連する気持ちを探る。感情が起こったら、面接室の中では黙ってそれを許す。他人と関わりを持つ可能性を検討する。」

2010-05-09 18:33:45
nasa Asukai @nasaAsukai

感情を話してもらうための技法としては、「まず事実について詳細を聞く」というやり方が役に立つ。… 苦しい喪失をした人に典型的なテーマの「当たり前の気持ち」を先回りして聞き出し肯定する。

2010-05-09 18:37:55
nasa Asukai @nasaAsukai

苦しい喪失をした人に典型的なテーマ:出来事が繰り返される恐れ。死を防げなかった無力さへの恥。亡くなった人への怒り。生き残ったことへの罪悪感。亡くなった人と同一化したり一体化したりすることへの恐れ。喪失についての悲しみ。

2010-05-09 18:39:44
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