山本勘助の日の本探訪！〜信濃、渋峠、川中島、上高地篇〜

山本勘助道鬼齋 @yamakandoukisai

其の頃、車懸りの陣を敷く上杉軍より数騎本陣へと駆けて来る。 遣い番かとも思えたが霧の中向こうて来るのは名を變えた上杉政虎公であった。 放生月毛より小豆長光を振り翳し、床几に坐った御館様へ振り放たれる…… 一太刀、二太刀、三太刀…… 原大隅守が馬の尻を刺し、漸く立ち去った…… #川中島 pic.twitter.com/rpMFjg4H9M

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政虎公の放たれた三太刀を御館様は軍配で受け払い、軍配には七つの傷があったと仰せであった。 軍神と云われた政虎公、正に越後の龍である…… 眞田殿や馬場殿、高坂等が駆けつけ、上杉は撤退を始めた。 不利と知ってより元より其のつもりであったかの様に。 #三太刀七太刀 #上杉政虎 #武田晴信 pic.twitter.com/HQvdTjiZz1

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信濃國、『八幡原』 川中島五度目の戦は前の戦より三年後の永禄七年。 互いに多くの兵を失い、我が武田も戦費を此の地の者に担ってもらう等しておった。 上杉も名を輝虎と改めており、越中の一向宗の蜂起に手間取られておった。 そして武田の飛驒入を阻む様に塩崎城付近で対陣する。 #川中島の戦い pic.twitter.com/IWRmeGALVP

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睨み合いは二月程続いたが、互いに退く事と成った。 御館様は何時も大勝ちは望んでおらず、五分の勝ちで良いと何時も仰せであった。 川中島の戦いとは正に御館様の御言葉通りであり、 其れは勝ちと云えよう。 #川中島の戦い #金言 #武田信玄 pic.twitter.com/slb1CbZ3fW

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信濃國。 飛驒國との國境邊りまで来た。 此処は『中の湯温泉旅館』♨️ 天正十二年に佐々成政殿が行ったと云うザラ峠越え、 俄に信じ難い行いであるが、如何なる物か此の目で見ようと思う。 先ずは峠越え前の出湯である。 あさまの焼岳に熱された湯であるな。 #中の湯温泉 #北アルプス #さらさら越え pic.twitter.com/AzNoBm4oON

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信濃國。 『大正海』である。 大正四年に火を噴いた焼岳により梓川は堰き止められできた物である。 今では『大正池』と呼ばれておるそうだが、鏡の如き静まり返った海である。 #大正池 #上高地 #北アルプス #焼岳 pic.twitter.com/z18EJVtOh5

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大正海より更に奥地へと進む。 涼しく、吸う息が心地良い。 澄んでおる。 熊がよう出る様である。 叉鬼でも連れて来れば良かったであろうか…… 我が鈍ら刀で追い払えようか…… #上高地 #熊 #長野県 #北アルプス pic.twitter.com/IZpmoWrIRs

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青き空に緑が萌えておる。 恐ろしきあさまとは裏腹に、彼様にも美しき光景が造り出される。 白き砂は花崗岩が朽ちた物であろうか。 未だ未だ山の入口である。 進もう。 #上高地 #北アルプス #奥飛騨 #松本市 #トレッキング #登山 #木道 #花崗岩 #風化 pic.twitter.com/EbGhNGckZF

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信濃國、『上高地 河童橋』 大正海よ遡上して行くと半刻程で河童橋なる吊り橋が在る。 青き梓川に青き空、背には穂高の嶺嶺が見える絶景の地である。 日の本に彼様な地があるとは…… 毎度の事乍驚かされる。 #上高地 #河童橋 #吊り橋 #北アルプス #松本市 #トレッキング #登山 #飛騨山脈 pic.twitter.com/h6XxBXlhFm

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何と美しい事か…… 此の場より進む事ができぬでは無いか……先は未だ未だ長いと云うのに…… #上高地 #河童橋 #北アルプス #梓川 #松本市 #トレッキング #登山 #穂高連峰 #さらさら越え #佐々成政 pic.twitter.com/cUBsSec8Au

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然し日が暮れてしもうては野の獣の餌食となろう。 先を急ごう。 日頃見ぬ木や茸等も多く、聞かぬ声の鳥も多い。 #上高地 #北アルプス #トレッキング #登山 #松本市 pic.twitter.com/tLFESBtwQ7

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信濃國神河内、『岳澤湿原』 岳澤と善六澤の合わさる処、岳澤湿原と云う。 此の一帯を上高地と云うが、古では『神河内』と表しておる。 正に神域である。 澄んだ水は見ておるだけで心持ちまで澄まされる様である。 #上高地 #北アルプス #岳沢湿原 #松本市 #トレッキング #登山 pic.twitter.com/ul03qy7d0n

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信濃國神河内。 更に進む。 河童橋からの景色とはやや變わり、明神岳が見える。 深い森が続く。 心地良さと、獣を警戒する心地とが混在する…… #上高地 #北アルプス #トレッキング #登山 pic.twitter.com/6TgFoHGZUr

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木漏れ日が揺れる…… #上高地 #北アルプス #トレッキング pic.twitter.com/4nxlmGsBrm

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信濃國神河内徳郷、『明神館』 上高地は曾ては『神垣内』や『神河内』と表した。 松本藩が木を調達せんが為、此処に官人の小屋を建て、其れが今の此の明神館である。 猿がおる。 木の上より糞を垂れ流しておる… 気を付けねば。 #明神館 #上高地 #松本市 #北アルプス #猿 #江戸時代 #トレッキング pic.twitter.com/zirtvYPkjC

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明神館より明神橋を渡る。 確りとした大きな吊り橋であるが、揺れる。 橋が揺れておるのか、己が揺れておるのか…… #明神館 #明神橋 #上高地 #北アルプス pic.twitter.com/YuMpQiU2Wb

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信濃國神河内、『五所大明神 奥宮』 今では『穂高神社』と称しておる。 本宮は安曇野に在り、嶺宮は日の本第三の高さの奥穂高岳の頂に鎮座する。 穂高見神を祀り、本殿は穂高造りである。 神垣内、神河内の名は此処に奥宮と明神池があることに由来する。 #穂高神社 #明神池 #上高地 #北アルプス pic.twitter.com/SfgGmYge3b

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『五所大明神 明神池』 一之池、ニ之池、三之池と在り、明神岳よりの湧水の池である。 神無月の八日には御船神事が行われる。 龍頭鷁首(りゅうとうげきしゅ)の二艘が浮かべられ雅樂が奏でられる。 #明神池 #穂高神社 #御船神事 #雅楽 #上高地 #北アルプス pic.twitter.com/cxVqJtkQXp

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信濃國神河内。 更に奧へと進む。 何処ぞに獣が居るやも知れぬ、鈴を鳴らし進む。 野の草は毒とも藥とも成る。 知っておくに越した事は無い。 懺悔、懺悔、六根清淨…… #上高地 #北アルプス #飛騨山脈 #松本市 #トレッキング #登山 pic.twitter.com/JJbALuketq

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軈て眼前が開ける。 森に包まれ続けておった故、気が休まらなかったが、目の前が開けるだけでも心地良い。 河童橋より明神と更に進んで来たが、景色も變わるものである。 #北アルプス #トレッキング #登山 #梓川 pic.twitter.com/oph9oR8Fp8

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信濃國、『德澤』 明神より一里足らず、半刻程歩き德澤へ着いた。 山小屋が在り此処で休む事もできる。 或いは野営する者もあり。 重き荷を背負う事もあり、随分草臥れた…… だが未だ先は長い。 佐々殿はよくも彼様に歩いたものだ…… #徳澤園 #上高地 #北アルプス #キャンプ #トレッキング pic.twitter.com/IzETolUsWM

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信濃國德澤。 德澤を過ぎ進む。 また森の中を行く。 勾配は未だ少なく、大方は平たき道を行く。 此処よりまた一里程歩く。 荷が重い…… #徳澤園 #北アルプス #トレッキング #登山 #松本市 #さらさら越え pic.twitter.com/SAgndc10ut

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信濃國横尾、『横尾山荘』 漸く辿り着いたのは横尾の山小屋である。 河童橋より二里と少し、多少の起伏はあれど大方は平たき道であった。 此処でも天幕を張り野営する者も居る。 今宵は此処で休もうか。 #横尾 #横尾山荘 #梓川 #北アルプス #松本市 #トレッキング #登山 pic.twitter.com/a1sUGjgZsU

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飯を振る舞われる。 彼様な山奧で、豪勢な振る舞いである。 有り難し。 今宵は明日の為、躰を休め、力を蓄えよう。 #横尾山荘 #横尾 #北アルプス #山小屋 #松本市 pic.twitter.com/u22me7P03X

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信濃國上河内、『横尾山荘』 朝である。 疲れと朝の弱さもあり、やや出遅れてしもうた。 もそっと早ければ山が朝日に赤う染まっておったのだが。 此処より槍ヶ岳へ向かう者は更に早う出立致す。 儂は佐々殿の足跡を辿ろう。 #横尾山荘 #モルゲンロート #屏風岩 #さらさら越え #トレッキング pic.twitter.com/jsyiXB7kyI

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