manzemi

感想
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山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M1マンゼミは今までのそれとはちょっと変わったマンガ入門書なのであるが、漫画家を目指す人に限った専門書ではないためマンガに興味のある人や、絵に興味のある人、何より(知的)好奇心が強い読者におススメだ。このマンゼミ、実に特徴的で普段本を読まない人にも楽しく読める形になっている。続)

2011-09-19 20:20:38
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M2もちろんマンガもあるのだが、解説部分のスタイルがおもしろい。■で始まる約100文字のそれは「※」で区切られ、一塊ずつの解説になっている。これは何かに似ていると思い出せば、そうツイッターなのだ。まるでツイート文を読むような感覚で追っていけるのである。脚注はツイート上の続)

2011-09-19 20:21:57
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M3リンクを思わせてくれる。一塊を続けて読まず、飛び飛びで読んでみるのも面白い読み方だ。ツイッターでつぶやきを見るような感覚で追う楽しみもできる。そこで解説されている内容は知的好奇心をくすぐられるものゆえ、飽きることはない。マンガや絵に興味の無い人でも堪能できるその理由に続)

2011-09-19 20:23:02
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M4マンガとは関係ない知識が随所にみられるからだ。新聞の社説やコラムを読みなれた年配者にも薦めらそうだ。一貫した姿勢で常に前を向いて進むことの大切さは、どんなことに於いても言えることだ。本文中に出てくる貝原益軒の「知って行なわざれば知らずに同じ」に見て取れる。続)

2011-09-19 20:24:05
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M5それを裏打ちするよう原作者の喜多野氏の幅広く、深い知識と見識には脱帽すると同時に本文中にも出てくる「暗黙知」を言語化した功績は大きい。マンガか。。と食わず嫌いにならず見識を広め深める意味でも、ふーんと感心程度のつもりでもよいので、本を手にとって読んでみることをおススメする。続

2011-09-19 20:24:58
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M6興味の無い人にも楽しめること請け合いだ。さて、興味のある人にとっても第1巻の内容は人体デッサンに関することのため読んで損は無い。私個人のことから軽く話しておくが、私はデッサンに関しての最初の教書は本の最後の方にも紹介されているマール社のルーミス著による「やさしい~」である。続

2011-09-19 20:25:51
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M7きっかけはこのような経緯だ。かなりの昔に某超有名老舗アニメーション制作会社に絵を持ち込み、そこで一番偉い(たぶん)と思われる方から個室に呼ばれ、絵とは何かを延々と2時間以上説教を受け絶望的に凹んだ経験から、1週間悩んだ結果、全てを捨てて最初からやり直す決意で続)

2011-09-19 20:27:06
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M8手にした本が先ほど述べた2冊であった。会社のスタッフの机に置いてあったことを覚えていたのだ。そして骨格、筋肉それらを全てデッサンすることから始めて全ての課題もこなし、毎日必死に続けて3ヶ月で全ての基礎を身に付けたのが17歳の高校2年の時であった。基礎とは何か、型とは何か、続)

2011-09-19 20:28:14
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M9道を歩んでいるとそういうことにもぶつかり、それらを全て捨て去ることの重要性も気づくこともそれ以後に。。ってそんなことはどうでもよいのだが、とにかくマンゼミは今までの教書のレッスン進行とは違い、途中で投げずに続けていけるような配慮で構成されている。これからちょっと絵を続)

2011-09-19 20:29:23
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M10描いてみようという人にも実に親切だ。読んでいて私自身も、自然と行っていたことを言葉で説明してくれていることで始めて気づくこともあり、そこからでも今までに無い教書とわかる。なぜこのような方法を取るのかの説明まですべてされており、承知している者にとっても納得いくものだ。続)

2011-09-19 20:30:21
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M11マンガ形式で展開されているデフォルメ姿のキャラたちにもずいぶんとアクションを与えているので読み進めるとその理由もきちんと明かされている。個人的にはふくろうのキャラの描き方が秀逸で、羽が指の代わりをしているのだが私が普段から言う「手は第2の表情である」そのもので、続)

2011-09-19 20:31:29
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M12その表現が実に素晴らしいのだ。またそれも読み進めているとその理由まで明かされている!実に隅々に渡って計算されているのだ。ふくろうキャラは自分は絵が描ける、程度のレベルでは絶対に描くことの出来ないもので、具体的にはP22の最後のコマ「パン」などこの1カットだけで技量が続)

2011-09-19 20:32:35
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M13わかる。震えた。それ以外にもP134,135の3コマめも素晴らしい。ここには本文中に解説されてきた全てが集約されているだけでなく、あらゆることを物語っているデフォルメだ(尾で隠れた部分が見えてくる)。このように絵を描くこと(描き方)に興味のある人も、続)

2011-09-19 20:33:46
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M14絵を観ること(観方)に興味のある人にも教書になっていることはおもしろい。しかしそれだけではない。マンゼミの随所に散りばめられた博識高い意見は要注目である。P112と142の脚注で語られているリアルとリアリティーの差などは、物語を作る上でも当てはまる。続)

2011-09-19 20:35:14
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M15最近の映画を例に挙げれば「ツリー・オブ・ライフ」の家族の描き方など、まさにそうだ。そしてそれらの一言一言は先人たちの知恵を借りてもあって、時に人生の生き方にも当てはまる。ひとつのことからだけではなく、あらゆることから学べる大切さまできちんと語っているのだ。続)

2011-09-19 20:36:26
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M16教書、教えると一概に言っても、その能力と労力は並大抵のものではない。このマンゼミを読んで私などは無理だと感じた。私などは「絵とはリズムの集合体なんだよ。1本の線を引いた瞬間にそこには、リズムが形成されるんだよ。その様々なリズムの集合で造形されるのが絵で、続)

2011-09-19 20:37:11
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M17それらを絶妙なハーモニーを持って奏でられるシンフォニーがシーンであり、その集合体がストーリーだ」と説明しても、きっと聞いた人は「は?」だろう。しかしマンゼミは誰にでも色々な形で様々な方向に思いを延ばすことを楽しむ要素を持ち合わせており、続)

2011-09-19 20:38:38
山田貴裕(たまにひっそりツイート) @smile_painting

M18それもまた提唱しているように感じる。ひとつの読み物としても手にしていただきたい本だ。 了)

2011-09-19 20:40:02