タイムパラドックスの解決法あれこれ
「なぜ現代に未来からの時間旅行者が来ないのか」 http://t.co/YASeSEvF の1000ヒット記念と、数名の方からのご要望もいただいたため、「激論:父を殺すとどうなるの?」をお送りしようかと思います。
2011-09-20 23:05:47とはいえ、議論の対象としては非常にありきたりなものですし、「親殺しのパラドックス」もしくは「祖父殺しのパラドックス」でググれば、大量のまとめページが出てくる上に、それほどバリエーションもないので、自分の考えをまとめるメモ程度に、さくっと行きたいと思います。
2011-09-20 23:08:03議論され尽くした議題ということもあり、何か漏らしているといけないので、アンチョコ……じゃなくて参考文献として「タイムマシンがみるみるわかる本」「図解雑学 タイムマシンと時空の科学」「タイム・トラベルの理論と実際」を手元に置いてお送りしますw
2011-09-20 23:10:03ちなみに、「タイムマシンがみるみるわかる本」を開くと、某運命石の扉作品の講演シーンで見覚えのある絵がいくつも出てきまして、あの作品の参考文献のひとつであることも分かります。
2011-09-20 23:14:57それはともあれ、結論から言いますと、タイムパラドックスの扱い方としては、大まかには自己無矛盾の原則に則っているか、多世界解釈をしているかの二つくらいしかありません。
2011-09-20 23:16:21ただ、一般向けな作品では、そもそもタイムパラドックスの解決をしようとしない例のほうが多いかもしれませんね。何かヤバいことが起こるから、とにかく避けないと!という。
2011-09-20 23:18:02典型例としては、バック・トゥ・ザ・フューチャーでしょうか。パラドックスを作品中では解決せず、その代わりに、生まれない可能性が増すと写真に写った人物の姿が薄くなるという、絵的にはとても説得力のある表現で、とにかく祖父殺しの危機感は煽る。
2011-09-20 23:21:31あれって、裏設定では、きちんとパラドックスに対する説明って存在しているんでしょうか。ご存じの方がいらっしゃったら、ぜひ教えてください。多世界解釈の一種かなぁ、とは思うんですが。現在に戻ると明らかに別の並行世界にシフトしてますしね……。
2011-09-20 23:23:46さて、もう一つのお話上でのタイムパラドックス解決の典型例は、「歴史の修復作用」が働いて、起こしたパラドックスを修復させようとすること。過去に戻って命を助けた人が結局は別の方法で死んでしまう、というのは数多のタイムトラベル作品の典型的な悲劇です。
2011-09-20 23:28:00この「歴史の修復作用」は、理論的な説明なしで、なんとなくそんなもんだー、という形で使われることが多いのですが、もう少ししっかりとした説明は後ほど考えてみます。
2011-09-20 23:29:32あと、典型的なものは、過去を変えたつもりだったが、実はそれが正しい過去だった、という例。祖父を殺したら、実は本当の祖父はその弟だった、などですね。これも、悲劇的な形で使われることが多いかと思います。
2011-09-20 23:32:19そういえば、シュタインズゲートの世界線とアトラクタフィールドによる理論って、タイムパラドックスをどう解消するんでしたっけ。あ、そうか、唯一の世界線が切り替わっていくだけなので、祖父を殺したら、そのまんまですね、きっと。
2011-09-20 23:37:02シュタインズゲートの理論では、将来選択されなくなる世界線から過去への物理的タイムトラベルも、普通に受け入れそうなものなのですが、そういう理解でいいんですかね。それとも、情報のタイムリープだけ特別扱いされてますか?
2011-09-20 23:39:57それはそれとして、ラリィ・ニーヴンの「タイム・トラベルの理論と実際」には、終わりと始まりを無限にループしている宇宙を仮定し、常に未来方向にしか進めないタイムマシンを使うことで、パラドックスを回避する、というアイデアも出てきます。
2011-09-20 23:42:26とまぁ、幾つかのパターンを説明しましたが、集約すると、「過去はやっぱり変えられない」か、「過去は変えられて、別の世界が生まれる」かの2パターンとなります。それを説明する理論がそれぞれ「自己無矛盾の原理(仮説)」と「多世界解釈」です。
2011-09-20 23:46:38@epi_x ・・・まったく横道にそれるけれどゲームブックのバック・トゥ・ザ・フューチャーは、お母さんと良い仲になってしまって未来でとんでもないことになる結末があった・・・
2011-09-20 23:47:34それがゲームのいいところ! RT @GC_rimuse: ゲームブックのバック・トゥ・ザ・フューチャーは、お母さんと良い仲になってしまって未来でとんでもないことになる結末があった・・・
2011-09-20 23:48:18「自己無矛盾の原理」は、その名の通り、過去に戻って何を行おうが、歴史が矛盾するような行動は行えない、という仮説です。そうすれば、因果律は常に保たれ、タイムパラドックスも起こりません。
2011-09-20 23:53:44これを固く解釈すると、過去に戻った人間は、歴史の定めるとおりにしか動けないのだ、という、人間の自由意志の否定のような捉えられ方をします。
2011-09-20 23:55:41ただ、実際に作品で用いられる場合は、過去を変えようと努力する(そして、途中まではうまく行っているように見える)が、結局は予定調和で終わってしまう、という描き方をしますので、自由意志がないというより、運命のいたずらという面が多く出てくる形になります。
2011-09-20 23:58:22@never1968 ご無沙汰しています。私は観ていないんですが、テレビ版はすごかったみたいですね〜。いつか全話まとめて観るのを楽しみにしています。
2011-09-20 23:59:53@epi_x シュタゲの理論はよく出来てると思うのですが、観測者の主観及びそれに基づく因果関係を基礎にしているため、平たく言うと世界全人口分の歴史があるというとてもジャイアニズム的理論と理解してますww
2011-09-21 00:02:16