軍学者、「ボードゲーム」への回帰とその意義を語る。

核軍事専門家の高橋杉雄さんが、軍事シミュレーションにおけるボードゲームの「再評価」トレンドとその意義を語る。
2
高橋 杉雄/Sugio @SugioNIDS

政策シミュレーションって、「シミュレーション」という言葉を使っているから未来予測的に受け取られがちだが、そういう意味でのシミュレーションではない。 大事なのは、そこで事態がどう展開したかということではない。参加者が「想定外」な仮想的な状況での頭の体操をして「気付き」を得ること。

2022-08-09 23:02:49
高橋 杉雄/Sugio @SugioNIDS

つまり、もっとも大切なことは、参加者自身がそこでつかんだこと、気づいたことを仕事に生かしていくことにある。 逆に言えば、参加していない人間がどうこういうのは難しい。昨日のコメントが総論的なものになったのはそれが理由。

2022-08-09 23:02:52
高橋 杉雄/Sugio @SugioNIDS

実際、参加していない人たちの研究会で政策シミュレーションの結果報告してもあまり盛り上がらない。 大事なのは、参加者自身が気付きをもとに、自分で動いて仕組みを変えていくこと。

2022-08-09 23:02:53
高橋 杉雄/Sugio @SugioNIDS

あとひとつ。昨日は、セミナーゲームスタイルの政策シミュレーションに批判的にコメントしたけれど、あのスタイルは非専門家に対して現状の課題を教育するツールとして用いるには有効。 ただ、専門家が戦略課題を掘り下げていくときはマトリックスゲームという手法を使うのがいまのトレンド。

2022-08-09 23:02:56
高橋 杉雄/Sugio @SugioNIDS

マトリックスゲームとは? このあたり、政策シミュレーションの種類ごとの長所短所を説明しなければならなくなるのでいつか機会があったら。

2022-08-09 23:02:56
高橋 杉雄/Sugio @SugioNIDS

政策シミュレーションの専門家の間では今はコンピュータはあまり使わない。ボードゲームへの回帰現象が起こっている。 地図を見渡すことができるとかその場での柔軟性が重要だから。

2022-08-09 23:07:01