兵頭正俊さん( @hyodo_masatoshi )による韓国ドラマの良さについての連続ツイート
韓流番組が増えた理由の第1は、韓国の脚本がよく出来ているから。日本のドラマと違って成熟した大人が出てくる。「安い」からというのは努力もしない言い訳。日本のドラマを同じ低料金で買う国がいるか、やってみるがいい。@NEWS_0 asahi.com(朝日新聞社):韓流番組、なぜ増えた?
2011-09-20 15:06:37<1>お早うございます。今朝はちょっとこれまでとは違った話題。昨晩、テレビで映画『愛と哀しみの果て』をやっていました。1985年公開のアメリカ映画で、メリル・ストリープとロバート・レッドフォードが出ています。アイザック・ディネーセンの小説『アフリカの日々』を映画化したものです。
2011-09-29 06:00:36<2>わたしはこの映画のアンニュイ、疲労感を帯びたメリル・ストリープの語り口が好きです。彼女の映画は殆ど見ています。この映画も何度も見ました。ラストシーンの葬儀で、丘の上に一頭の孤独なライオンの姿を見る場面は忘れられません。死んだ恋人を重ねているのですが、映画史に残る名場面です。
2011-09-29 06:09:57<3>皆さんは映画やテレビを見るときに、何を評価軸にすえますか。わたしは脚本です。もちろん、いい映画やドラマのためには、監督もカメラマンも俳優も演出家もすべて重要です。あえてひとつあげろといわれたら、脚本です。脚本さえよかったら、よほど監督が三流でない限り、いい映画ができます。
2011-09-29 06:16:52<4>これはアメリカの映画人のなかでは共通した認識。多くの監督や俳優が、血眼になって、いい脚本を探している。無名の脚本家も、一本あてたら、豊かな生活に様変わりします。その点、芸術家に対する評価が、日本とはまったく違っています。真のヒーロー。これを評価することが日本人はへたです。
2011-09-29 06:25:57<5>韓国のドラマが日本で流行っています。これは理由のあることです。ヒットした韓国ドラマの共通点。それは脚本がいいことです。わたしたちは俳優や監督に着目しがちですが、できたら画面の向こうに脚本家の冷徹な<仕掛け>を見る目を養いたいものです。たとえば『チャングムの誓い』。
2011-09-29 06:33:06<6>わたしはこのドラマを見ながら、毎回、その脚本の素晴らしさ、見事さに舌をまきました。うまい、といえば、あきれるほどうまい。その評価は民族への評価にまでいたったのですから、映画やドラマ、原作として小説の力は、たいしたものですよね。韓国のドラマ作成は過酷な環境にあります。
2011-09-29 06:40:07<7>週に2回の放映なので、この環境で脚本を書け、といわれたら、大変な作業になります。俳優も大変ですが、もっとも辛いのは脚本家です。新しい脚本が出てこなかったら何も始まらないわけで、監督の書き直しの注文も入りますからね。そういった環境のなかで『チャングムの誓い』は飽きさせない。
2011-09-29 06:46:09<8>毎回、第1と第2のターニングポイントをしっかり入れる。面白いアクションと恋愛を抜かない。ドラマに<中国>や<日本>も入れる。ハラハラ、ドキドキの要素を忘れない。次回に不安をつなぐ。そして全体が成熟した<大人>の展開である。その点、日本の脚本家はあまり勉強していないのでは。
2011-09-29 06:59:50<9>日本のドラマでもっとも気になるのは、原作そのまま、歴史的事実そのまま、といった安易な作り方。そして登場人物たちの<幼稚さ>。どうしてこう、深く考えず、軽い人物ばかりが多いのか。暗さや重さを忌避しているのではない、描けないのです。年配の俳優は出てくるが、言動は<幼稚>です。
2011-09-29 07:14:44<10>韓国のドラマを買った方が日本で作るより安い、という事情もある。しかし、それは負け惜しみです。質的に韓国のドラマは優れています。脚本家の力で凌駕しています。よほど日本のテレビ界はしっかりしないと、今に韓国のみならず中国製のドラマで埋められてしまうということになりそうです。
2011-09-29 07:19:37